「年収の壁」を超えてもメリットあり!? 社会保険制度で考える自分にあった働き方とは

2024/10/07

24年10月から社会保険(健康保険・厚生年金保険)の適用が拡大することをご存じですか? 全ての世代が安心して働き、老後の安心を確保するための新しい制度について、チェックしておきましょう!

24年10月から社会保険制度の加入対象範囲が拡大

配偶者の扶養などに入っているパート・アルバイトの場合、年収が一定の金額を超えると、税金や社会保険料を払うことになります。その収入基準がいわゆる「年収の壁」。24年10月以降、1カ月の給料が8万8000円以上(年収106万円以上)の場合、社会保険に入れる人が増えることになりました。「手取りが減る!」と考える人もいると思いますが、実は保険料を払った分、ちゃんとメリットが! 将来のことや万が一の時の保障にも目を向けて、働き方を考えてみましょう。

<メリット1>
年金が“2階建て”になって保障がワイドになる!

社会保険に加入した場合、国民年金に厚生年金が上乗せされるので、老後に受け取れる年金が増額。障害を負った場合や万が一の時の保障も手厚くなります。

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出産を機に29歳で退職した後38歳で復職し、65歳まで働いたときに「年収の壁」を超えて年収150万円で働いた場合と、就業調整を行いながら働いた場合(年収100万円)で比較すると、年収150万円で働いた方が生涯自分で自由に使える手取り収入(可処分所得)が約1200万円増加するといった試算も!

<メリット2>
傷病手当金がもらえます

業務に関わらない病気やケガのためにパートやアルバイトを3日以上続けて休み、給料の支払いがなかった場合、それまでの給料の3分の2相当の金額を、4日目から通算して最大1年6カ月間受給できます!

Aさんの場合
子宮筋腫の手術を行うために入院。
退院後の自宅療養と合わせて2週間(14日間)休む。
11日間分の傷病手当金
2万1400円を受け取れる。
※月間給与9万円(年収108万円)の場合。

<メリット3>
出産手当金がもらえます

出産のためにパートやアルバイトを休み、給料がもらえない場合、産前42日・産後56日までの間、それまでの給料の3分の2相当の金額を出産手当金として受け取れます。これは大きなメリット♪

Bさんの場合
月給9万円(年収108万円)の場合、産前産後の合計98日分の出産手当金
19万1300円を受け取れる。

社会保険に入ると手取りはどう変わる?シミュレーション

今、社会保険の扶養の範囲で働いているCさんの場合

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※所得税額については、毎月の収入額の変動や控除の追加などにより年末調整において調整額が発生し、一月当たりの所得税額が本事例と異なったものとなる場合があります。詳細は勤務先の人事・労務担当者にご確認ください。

政府は、パートやアルバイトの人が年収の壁を意識せずに働ける施策を実施中。年収106万円を超えて働くなどして新たに社会保険適用となった労働者の手取り収入を減らさないための取り組みを行った会社には、助成金が支払われます。自分にどう還元されるかは、勤め先に確認しましょう。

\勤め先に「年収の壁」に関する対応を検討しているか確認しよう/

※2024年10月7日現在

提供/政府広報|厚生労働省

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