【うっかり税金払いすぎ防止!】源泉徴収票どこをチェックする?
2024/12/27
給与をもらっている人なら、毎年もらえる「源泉徴収票」。
「いまいち見方がわからなくて、すぐ他の書類とごちゃごちゃに…」
「毎年、確認せずに捨てているかも…」
そんな方も多いのではないでしょうか?
源泉徴収票は1年間の収入や税額などが記載された書類です。
これ、しっかりチェックしておかないと、うっかり「税金払い過ぎ」になっているかも!?
今回は、いまさら聞けない「源泉徴収票、どこをチェックする?」を確認していきましょう!
控除ってなに?チェックポイントは14個!
控除とは、お金を「差し引く」こと。
給与には、所得税が課税されるのですが、その計算方法は給与収入そのものの額に直接税率を掛けて計算するのではありません。
皆さんそれぞれの家庭の事情や状況を考慮して、様々な控除を適用した後、所得税の税率を掛けて計算します。
源泉徴収票では、皆さんそれぞれが受けられる「所得控除の額の合計額」が記載されています。
年末におなじみの「年末調整」で受けられる控除と控除額を並べてみました。
自分の場合受けられる控除を漏れなく申告できているか、チェックしてみてくださいね!
1 基礎控除…原則として誰でも受けられる控除。
合計所得金額が2,400万円以下の場合は控除額は48万円。
2 配偶者控除…給与収入が103万円未満の配偶者がいると受けられる控除。
控除額は38万円など。(本人や配偶者の所得により変わります。)
3 配偶者特別控除…配偶者の給与収入が103万円を超える場合でも、収入が201万6千円未満の場合受けられる控除。控除額は1~38万円。(本人や配偶者の所得により変わります。)
4 扶養控除…合計所得金額が48万円以下となる扶養親族がいる場合受けられる控除。
控除額は38~63万円。(親族の年齢や同居有無などよって変わります。)
5 生命保険料控除…支払った保険の種類に基づいて受けられる控除。
最高控除額は12万円。
6 地震保険料控除…地震保険料や、条件を満たす長期損害保険の保険料を支払った際に受けられる控除。
最高控除額は5万円。
7 小規模企業共済等掛金控除…小規模企業共済法で定められた共済契約や確定拠出年金、iDeCoの掛金を支払った場合受けられる控除。控除額は該当する掛金全額。
8 社会保険料控除…1年間に支払った社会保険料(健康保険料、介護保険料、国民年金保険料、厚生年金保険料、雇用保険料など)が適用される控除。控除額は該当する社会保険料全額。
9 障害者控除…本人やその配偶者、扶養親族に障害がある場合受けられる控除。
控除額は27~75万円。(障害の程度や同居有無によって変わります。)
10 ひとり親控除…合計所得金額が500万円以下のひとり親の方が受けられる控除。
控除額は35万円。
11 寡婦控除…ひとり親の対象にならず、合計所得金額が500万円以下で夫と死別された方などが受けられる控除。控除額は27万円。
12 勤労学生控除…働きながら学校に通う場合に受けられる控除。
控除額は27万円。
13 所得金額調整控除…給与所得が850万円以上で、23歳以下の子どもや特別傷害者がいる場合受けられる控除。控除額は最大15万円。
14 住宅ローン控除…条件に当てはまる住宅を購入や増改築をした際、住宅ローンなど借入れをした場合に受けられる控除。控除額は最大97,500円。(所得税の課税総所得金額等の5%)
14個のチェック項目のうち、自分が受けられる控除は漏れなく申告できていましたか?
税金払いすぎてない?特に忘れやすいのは「iDeCo」をスタートした人!
控除の中でも、一番忘れやすいのが「iDeCo」をスタートした方!
iDeCoの正式名称は個人型確定拠出年金といって、NISAと併せて、最近加入される方が増えている制度です。
年末調整で手続きをすることで、掛金として支払った額の全てを所得から差し引き、
支払う税金を減らしながら、将来の年金形成ができるおトクな内容。
iDeCoの所得控除は、上の項目でも紹介した「小規模企業共済等掛金控除」で申告します。
お気付きでしょうか?
そう、控除の項目名には「iDeCo」という言葉がひとつも出てこない!!
これが、うっかりiDeCoの申告忘れが多い原因です。
また、申告に必要な書類の発送元が「国民年金基金連合会」。
民間の生命保険であれば、送り元はご自身が加入した保険会社のためピンときますよね。
「国民年金基金連合会」が「iDeCo」と結びつかない方も多いので要注意!
「よくわからないので捨ててしまった…」
「iDeCoを掛けているのに、やり方がわからず申告しなかった…」
というケースが少なくないそうです。
せっかくの節税メリットを逃してはもったいない!
iDeCoをスタートした方は、ちゃんと控除を受けられているか今一度確認してみてくださいね。
うっかり控除の申告漏れ!そんな場合は…
源泉徴収票を確認して、「しまった!!」
うっかり漏れを発見しても大丈夫!
控除の申告が漏れていた場合は、確定申告で払い過ぎた税金を取り戻せるので安心してくださいね。
「税金払い過ぎ」を防ぐためにも、源泉徴収票が手元に届いたら、しっかりチェックをおすすめします!
★この記事を書いたのは…サンキュ!STYLEライター しまおか美鈴
毎月赤字の浪費家銀行員→住宅ローン完済を実現!
マネー(お金)とライフ(くらし)のスタイリストとして活動中のファイナンシャルプランナー。
家事に、育児に、仕事に毎日忙しい女性でも取り入れやすい貯蓄や資産運用の仕組みづくり、頑張りすぎない家計管理のコツを発信しています。