最近じわじわと注目されている「家庭用生ごみ処理機」。生ごみの臭いやコバエ対策、ゴミ量の削減に効果的なアイテムです。一方で、「生ごみ処理機って、気になるけど本当に必要?」と感じている方も多いのでは?この記事では、実際に導入して感じたリアルな体験談をお伝えします。

どれを選ぶ?生ごみ処理機3つのタイプ
生ごみ処理機には、大きく分けて3つのタイプがあります。
・乾燥式:高温の風で水分を飛ばして、生ごみをカラカラに乾燥させる。短時間でゴミの量や臭いを削減。
・バイオ式:微生物の力を使って、生ごみをゆっくり分解していく。時間はかかるが肥料として再利用できる。
・ハイブリッド式:乾燥式とバイオ式を組み合わせた処理機。高性能で価格も高め。
商品によって違いはありますが、生ごみ処理機を使うとゴミの量を1/5程度に減らすことができます。乾燥式のなかには粉砕処理できる商品もあり、生ごみを乾燥後に小さく砕いてくれます。肥料として使えるため、家庭菜園をしている人には嬉しい機能ですね。
実際に使ってみて分かったこと
今回選んだのは、シマ株式会社の「パリパリキュー(Paris Paris Cue)」という乾燥式タイプ。
選ぶときに重視したのは、(1)手入れがラクなこと、(2)においが少ないこと、(3)操作がシンプルで使いやすいことの3点です。逆にあまり気にしなかったのは音。寝ている時間帯に利用するため、寝室から離れた場所で使えば気にならないと考えたからです。
実際に使ってみて「ここまで乾燥するの!?」と仕上がりにびっくり。パリパリキューには、”パリパリモード”と”ソフトモード”の2種類がありますが、まずは試しにソフトモードを利用してみました。ソフトモードでもしっかりと乾燥されていて、処理後のゴミを軽く握っただけで、パリッと割れる状態に。ゴミのにおいはもちろん、生ごみ処理機の中もにおいはほとんど残っていませんでした。
使い方もとっても簡単です。専用バスケットに水切りネットをかぶせて、生ごみを入れるだけ。三角コーナーのような感覚で使うことができ、魚の骨や肉なども処理してくれます。処理後は半分以下の量になるので、「ゴミ箱がパンパンで、もう入らない…」と困ることもなくなりました。
唯一気になったのは、電気代
使っていて1つだけ気になったのが電気代。公式HPには電気料金の目安が記載されています。(電力料金目安単価31円/kWhの場合)
・ソフトモード(乾きやすい野菜くずなど)…約19~26円/稼働時間4時間10分~5時間20分
・パリパリモード(乾きにくい標準ごみ)…約33~52円/稼働時間7時間30分~10時間40分
モードによって倍近く電気代がかかりますが、使い方次第で料金が変わります。「ぎゅうぎゅうに詰め込み過ぎない」、「深夜割引時間に運転させる」、「ソーラーパネル充電式のポータブル電源を使う」などの工夫で、電気代を抑えることもできますよ。
そのほか、4〜9ヶ月に1回脱臭フィルターの交換が必要です。このコストを高いと感じるか、「生ごみの悩みが解消されるなら妥当」と考えるかは、ライフスタイル次第。実際に使ってみて、生ごみ特有の臭いと手間から解放されることを考えると満足度が高いアイテムです。
自治体の助成金制度は必ずチェック!
嬉しいことに、生ごみ処理機の購入に助成金を出してくれる自治体もあります。ただし、条件や補助額、申請方法などは自治体ごとに異なります。
よくあるのは、購入費用の1/2程度を補助(上限金額あり)してくれるパターン。購入前に申請が必要な場合もあるので、必ず事前にご自身の自治体のHPをチェックしてくださいね。「〇〇市 生ごみ処理機 助成金」と検索すれば、該当ページを見つけられます。
助成金制度を活用すれば、お得に購入できて導入へのハードルがグッと下がります。
購入は生活スタイルに合わせて
実際に使ってみたからこそ感じたのは、「生ごみ処理機」はすべての人に必要なものではないということ。
たとえば、24時間ゴミ出し可能なマンションに住んでいれば、必要ないかもしれません。一方で「夏場の生ごみの臭いに悩んでいる」、「コバエ対策をしたい」、「家庭菜園の肥料にしたい」、という方にとっては、生ごみ処理機はかなり頼もしい味方です。
助成金を活用すれば、想像以上にお得に導入できる可能性もあります。ぜひ、生活スタイルに合わせて、自分にとっての“必要”を考えてみてください。
■執筆/村上真由美
片づけオタクなワーママ。SNSで話題の片づけ術を取り入れながら、ドタバタ時間を減らすコツを探求中。整理収納アドバイザー×クリンネスト。欲張りママの毎日に役立つヒントを発信している。Instagramは「@mayumi321.jp」。
編集/サンキュ!編集部