自販機がCO2を「食べる」ってどういうこと!?今週の気になるSDGsニュースをお届け【39SDGs WeeklyNews】
2024/12/16
SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のこと。人々が安定して暮らしていくために定められた、2030年までに達成すべき具体的な目標を指します。
サンキュ!読者のみなさんも、SDGsについて耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか?
最新トレンドや社会問題について調査するサンキュ!STYLE取材班が、最新のSDGs情報をご紹介する連載「39SDGs WeeklyNews」。今回は、サンキュ!STYLE 取材班の植松愛実がお届けします。
- 特許取得の技術!「CO2を食べる自販機」普及を目指すコラボ企画
- 生ごみのニオイ問題を解決して環境負荷も減らす!生ごみ処理機が新発売
- 台風レベルの風でも壊れない!?タフな折りたたみ傘が登場
- 明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
特許取得の技術!「CO2を食べる自販機」普及を目指すコラボ企画
自動販売機はいつでもどこでも利用できて便利な反面、24時間ずっと電気がついていることもあって環境に悪そう…というイメージを持つ人も多いのでは。そこで、全国に約26万台の自販機を展開するアサヒ飲料が開発したのが、「CO2を食べる自販機」です。
特許も取得しているこの自販機は、商品取り出し口の裏にCO2吸収材を取りつけ、吸収したCO2は肥料やコンクリートの製造に利用される、という仕組み。そもそも自販機というのは、つねに外の空気を吸い込んで商品の冷却や加温をしているので、空気を吸い込むついでに効率的にCO2を吸収できるのです。
2023年から実証実験が行われていたのが、このほど本格運用にあたり、環境にやさしい家具をつくるメーカー・くろがね製作所とのコラボレーションを実施。さまざまな施設への「CO2を食べる自販機」の設置について提案を行います。みなさんの周りでも、「CO2を食べる自販機」が増えていくかもしれません!
生ごみのニオイ問題を解決して環境負荷も減らす!生ごみ処理機が新発売
生ごみは、その重量の8~9割ほどが水分といわれています。水分の多いごみは焼却場で燃やすときに多くの燃料が必要になるだけでなく、そもそも重たいので運搬コストもかかり、CO2排出量の増加につながっています。
もちろん、生ごみを天日干しするなどして乾燥させてから捨てるのが理想的ですが…、なかなかそんなスペースや時間を確保できない!という人も多いですよね。「温風乾燥式生ごみ処理機エコカリス」は、最短4時間で生ごみをパリッパリに乾燥してくれるという新商品です。
生ごみを乾燥させるのに多くの電力がかかってしまうと本末転倒ですが、この「エコカリス」はモノづくりで有名な新潟県の燕三条発の技術で、乾燥効率をアップ。乾燥させることで生ごみのニオイ問題も解決できて、一石二鳥ですね!
台風レベルの風でも壊れない!?タフな折りたたみ傘が登場
強い風でも壊れない傘…と聞くと、絶対に曲がらないくらい強靭な傘かな?と思いきや、そうでもないようです。2024年11月18日に新発売されたアンベル株式会社の折りたたみ傘「TOUGHNESS(タフネス)」は、強い風を柔軟に"受け流す"ことによって、一般的な傘が耐えられる風速(約5~10m/s)の約3倍という、台風レベルの風にも耐えるとのこと。
ポリカーボネート素材でつくられた独自の「柳に風」方式のフレーム構造は、第三者機関による厳しい耐風試験と100回の裏返し試験をクリア。その頑丈さは世界トップレベルだそう。地球温暖化によって台風の勢力が強くなるという研究結果が出ているなか、頼れるアイテムです。
雨晴兼用で、日傘としての機能性も高く、紫外線だけでなく太陽光のほぼ全域をカバー。強風だけでなく、強い日差しや暑さからも守ってくれます。
明日がちょっといいミライに!今日のワンステップ
SDGsと聞くと「ちょっと難しそう…」「自分には関係ない」と感じてしまいませんか?じつはそんなことないんです!取り組みやすいこともたくさんあります。今週、筆者がやってみたことをご紹介します。
生ごみ処理機を買うと補助金がもらえる!?調べてみた
今回の記事でご紹介した温風乾燥式生ごみ処理機のほかにも、最近は家庭用のコンパクトなコンポスト(生ごみをたい肥に変える装置)など、さまざまな生ごみ処理機が販売されています。ただ、いくら環境によいとはいえ、購入にはある程度の金額がかかりますし、電気を使うタイプの処理機の場合は電気代もかかりますよね。
そこで各地の自治体では、生ごみ処理機を購入した住民に対して、補助金をだしているところが多いようです。筆者が調べてみたところ、だいたい購入金額の半分くらいを補助する自治体が多く、最大で2万円まで受け取れるところも。
じつに75%の自治体が助成制度を用意していて、9割近くが今後も継続する予定という調査結果(株式会社ALPACA調べ)もあり、みなさんがお住いの市町村にも制度があるかもしれません。地球にやさしいことをお得に取り組みたいですね!
執筆者・・・サンキュ!STYLE 取材班 植松愛実
気象予報士と料理人の両面で活動。サンキュ!では季節ごとの食材のおいしい食べかたや、家事に役立つ天気の豆知識を執筆中。