寒中見舞とは?寒中見舞いを出す時期・送る相手、書き方と文例を紹介

2018/11/18

年が明け、5日ごろから出す寒中見舞い。年賀ハガキの返信が遅れたときに出すだけでなく、前年に喪中ハガキをいただいたかたへの追悼の気持ちを込めて出したり、喪中だと知らずに年賀ハガキを出してしまったお詫びなど、いろいろな用途に使えます。

それぞれの文例などのマナーを冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに教えてもらいました。

寒中見舞いの意味を教えて

寒中見舞いは年始のあいさつ状というより、冬の最も寒い時期に相手の健康を気づかうお便りです。相手の安否や、こちらの近況などを書きます。また、喪中のかたへのごあいさつにも利用できます。

寒中見舞いはいつごろ出すもの?

最近ではお正月を海外などで過ごすご家庭も多く、お正月に届けられた年賀ハガキの返礼に困ることも多いようです。

年賀ハガキは松の内(門松を飾っておく期間)までに出すものですから、その時期を過ぎると一般的には出しません。そのようなときは、寒中見舞いとして出します。

寒中は1月5日ごろから立春の前日の2月4日ごろまでのことをいいます。松の内は、関東圏では1月7日まで、関西圏では1月15日まで。ですので、寒中見舞いを出すのは、関東では7日すぎたころから、関西なら15日前後くらいに出すのがよいと思います。

寒中見舞いの書き方を教えて

■季節のごあいさつ■
・寒中お見舞い申し上げます
・寒中お伺い申し上げます
・寒さの折いかがお過ごしでしょうか 
・寒さ厳しき折 皆さまにはお変わりございませんか
・寒気厳しいこのごろ、皆さまいかがお過ごしでしょうか
・寒気厳しい折から
・酷寒の候、いかがお過ごしでいらっしゃいますか

■自分の近況報告や相手の安否を尋ねる言葉■
・毎日寒い日が続いております
・年改まって、寒気がひとしお募ってまいりました
・そちらは寒さが厳しいとのことで案じております
・おかげさまで私どもはつつがなく過ごしております
・寒さが苦手な私も風邪をひくこともなく元気に頑張っております
・ご家族の皆さまにはお体を大切にお過ごしくださいますようお祈り申し上げます
・寒さもこれからが本番ですが、どうかお元気で乗り切られますよう心からお祈り致しております
・時節柄、皆さまのいっそうのご自愛をお祈り申し上げます
・まだまだ寒さ厳しいこのごろ、皆さまのご健康をお祈り申し上げます
・寒の入り、くれぐれも風邪にご用心ください

日付も加えます。

年賀ハガキを出しそびれた相手に

年賀状を出しそびれたお詫びを必ず書くように。ご無沙汰しているかたへは、家族の様子を報告、また、相手の健康をいたわる言葉を書き、最後に無事を祈る言葉を添えてください。

●文例1
寒中お見舞い申し上げます
新年にはごていねいな賀状をありがとうございました
私どもは、年末年始を○○○○で過ごしましたため、年賀状をいただきながらごあいさつが遅れまして申し訳ございませんでした

まだまだ寒い日が続きますので、どうかお体を大切になさってください

平成○○年一月

●文例2
寒中お見舞い申し上げます
お年賀のごあいさつありがとうございました
新春のご祝詞をいただきながらごあいさつが遅れ、まことに申し訳ございません

皆さまにはよき年をお迎えなされましたご様子、心からお喜び申し上げます

平成○○年一月

●文例3
寒中お見舞い申し上げます
早々に新年のご祝詞をいただきましてありがとうございました 新年のごあいさつが遅れ申し訳ありません
本年も変わらぬおつきあいのほど、よろしくお願い申し上げます
今年は寒さが厳しいようです。皆さまもどうかご自愛くださいませ

平成○○年一月

喪中ハガキを送ってきた相手に

喪中のかたにとっては、1枚も年賀状が届かないのはとても寂しいもの。ぜひ寒中見舞いを出して、近況などをお知らせしてあげるとよいでしょう。

●文例
寒中お見舞い申し上げます
ご服喪中のことと、年始のごあいさつは遠慮させていただきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか

○○様がご逝去なさって○カ月、ご家族の皆さまには、さぞや力落としのことでしょう。心からお悔やみ申し上げます
寒さ厳しい折から、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます

喪中にもらった年賀ハガキへのお返し

こちらの不幸を知らずに年賀ハガキを送ってきたかた、またそのかたに喪中ハガキを出すのを忘れていたか、何かの手違いで届かなかったのか。こういう場合も結構あります。喪中ハガキを出さなかったお詫びや賀状をいただいたお礼を書き添えて寒中見舞いを出しましょう。

●文例
寒中お見舞い申し上げます
お年賀のごあいさつありがとうございました 皆さまにはよき年をお迎えなされましたご様子、心からお喜び申し上げます

昨年7月に○○が他界致しましたので、年末年始のごあいさつを控えさせていただきました 連絡が行き届かず申し訳ございませんでした
本年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます

喪中の人に年賀ハガキを出してしまったお詫び

年賀ハガキを投函したあとに、今年の喪中のリストの変更を修正するのを忘れていたことに気づく場合ってありますよね。また 喪中ハガキをいただいているのにうっかり出してしまった場合もよくあること。
事情を知らずに年賀ハガキを出してしまっても失礼にはなりませんが、松の内が明けてから寒中見舞いを出すとよいでしょう。

●文例
寒中お見舞い申し上げます
亡きご○○様のご服喪中とも存じ上げずにお年始状を差し上げてしまい、たいへん失礼致しました
ご家族の皆さまはさぞやお力落としのことでしょう
心からお悔み申し上げるとともに、亡きご○○様のご冥福をお祈り申し上げます

まとめ

寒中見舞いは季節のあいさつだけでなく、いろいろな用途があることがわかりましたね。それぞれのあいさつの文面を使い分け、マナーを身につけましょう。


教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運用に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

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