対策するならイマ!「熟年離婚」する可能性が高い夫婦の特徴とは?

2023/01/09

長年連れ添ってきた夫婦。このまま死ぬまで一緒に……と思っていたところに、突然妻・夫から切り出される「離婚」の2文字。そんな「熟年離婚」の実情と、将来「熟年離婚」する可能性が高い夫婦の特徴を、「恋人・夫婦仲相談所」の所長を務める三松真由美さんに解説してもらいます。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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若い世代にとっても他人ごとではない「熟年離婚」

「熟年離婚」と言われても、30~40代の読者にとっては、どこか他人ごとのように感じるかもしれません。しかし、決してそんなことはありません。

30~40代夫婦の親世代は、バブル真っ盛りの日本経済を牽引した世代でもあります。当時の日本でよくあった夫婦像と言えば――夫は24時間仕事に向かいつつ、夜の街にもくり出し、休日は接待ゴルフで家にいる時間が少ない。家事や子育ては妻にすべてお任せ、という典型的な「夫=外でバリバリ」「妻=家のこと全部する」のパターンでした。

とは言え、「夫は生活のために頑張ってくれている、ありがたやありがたや……」という感謝の念を持ち続ける妻ばかりではありません。家庭を顧みない夫に対して不満を募らせた妻が、定年退職を機に離婚を切り出すケースがポツポツと出てきています。

ある日突然、あなたの母親が「私、もうお父さんとはやっていけない。退職金を折半してもらって家を出るから父さんの介護はよろしくね」となる可能性は多いにあるわけです。

また「熟年離婚」は、積年の恨みだけが原因ではありません。アンチエイジング全盛の昨今、熟年世代は男女ともに“現役感”のある人が多いです。父親が「好きな人ができたから、母さんと別れて再婚する。遺産は子どもたちには半分しか渡さない」と言い出すかもしれません。

「熟年離婚」が他人ごとではないことが、ご理解いただけたかと思います。

熟年になってから「熟年離婚」を心配しても遅い!

30~40代の方たちにもうひとつ意識していただきたいのは、自分たちが「熟年離婚予備軍」になっていないか?ということ。

親世代の「熟年離婚」エピソードを見聞きするうちに、「私だって子どもの手が離れたら、自由になりたい」という隠れた願望に気づく妻もいるでしょう。あるいは、自分たち夫婦の状況を振り返って「むしろ親より、自分たちが危ないんじゃないのか?」と気がつく人もいるかもしれません。

プルプルっと頭を振って「いや、そんなことはない!」と否定したい気持ちもわかります。しかし、当事者になる可能性を意識しておいて損はありません。なによりも、「熟年離婚」の可能性を熟年になってから心配するのでは遅い!考えるべきタイミングは、まさに今なのです。

将来「熟年離婚」する可能性が高い夫婦の特徴とは?

では、具体的にどんな状況にある夫婦が、将来的に「熟年離婚」する可能性が高いのでしょうか?ここからは、筆者が受けた相談や取材を通じてわかった、8つの特徴をご紹介しましょう。

このうち4個以上が当てはまったら危険信号です。見過ごしたままでいると、夫婦間の亀裂がジワジワと広がり、熟年離婚を迎えるでしょう。

「熟年離婚」予備軍の特徴1:「子どもの手が離れたら……」といつも考えている

夫(妻)に対して不満はあるが、離婚したら子どもが寂しがる、学費が出せなくなる……と考えて、不満をやり過ごしている人は少なからずいるでしょう。こういった、子ども最優先の考えを持つ方は、同時に「子どもが成長したら開放されたい」という気持ちも抱えています。

「熟年離婚」予備軍の特徴2:“ロボット言葉”で会話している

話しかけられても鬱陶しいので目をそらしたり、カラ返事やほかのことをしながら返事したりしていませんか?そういった夫婦は「ありがとう」という言葉まで事務的になり、まるでプログラミングされたような“ロボット言葉”でしか話せなくなってしまいます。

コミュニケーションは成立しているので、いますぐに離婚ということはないかもしれませんが、将来が危ういのは確実。1日5秒、夫婦で見つめ合う時間を設けるようにしましょう。

「熟年離婚」予備軍の特徴3:夫「家事分担はパーフェクト!」妻「……」

離婚を希望する妻のほとんどが、夫の家事参加に不満を持っています。夫たちは声を揃えて「やっている」と言いますが、妻からすれば負担が多いのは事実。夫が「俺の家事分担はパーフェクト」と思っても、妻は「やったうちに入らない」と冷めた目で見ています。この温度差が数年続くと、もはや挽回は難しいでしょう。

「熟年離婚」予備軍の特徴4:夫(妻)への不満を考えると止まらない

不満とは連鎖的に発生するもの。たとえば……脱いだシャツを洗濯機に入れない→先に帰宅しても洗濯物を取り込んでくれない→靴下を裏返しにしたままソファの上に置く→時間かけてアイロンがけしても当然なことだと思ってない?→重い洗剤や水はあなたが買ってきてよetc……といった具合に。もちろん、不満はどんな夫婦であっても少なからずあるもの。しかし、改めて相手への不満を考えたときに、その連鎖が止まらないようだったら……事態は深刻です。

「熟年離婚」予備軍の特徴5:休日のお出かけで手をつながない

キスもハグもないうえに、手もつながない夫婦は、もはやスキンシップが消滅しています。ただ照れくさいだけ、と思うのは自分ばかり。休日リラックスモードのときでさえ、惰性で一緒にいるようでは、お出かけしても楽しくありません。「1人でお出かけしたいけど、夫婦だからしょうがない」と感じたら「熟年離婚」の黄色信号です。

「熟年離婚」予備軍の特徴6:半年以上セックスがない

夫(妻)は家族の一員で、子どもを育てる同志……と捉えるのは悪いことではありませんが、それがずっと続いてしうまのはいかがなものです。「自分がしたくないから、夫(妻)もそう思っているはず」というのは大いなる勘違いです。セックスはスキンシップの完成形。スキンシップなくして、夫婦関係を続けるのは困難です。

「熟年離婚」予備軍の特徴7:相手のSNSを見ないor見過ぎる

SNSをやっていて、それをお互いに知っている場合、定期的にチェックするのが普通でしょう。監視とまではいかなくても、相手が何をしているのか、どんな友だちがいるのかなどは知りたいですからね。逆に言えば、SNSを知っているにも関わらず見ないのは、相手に対する無関心の現れ。「あの人とは別世界にいたい」という気持ちが強まっている証拠です。

一方で、見過ぎるのも問題かもしれません。相手への猜疑心から、浮気の証拠を執拗にチェックしている可能性が高いです。

「熟年離婚」予備軍の特徴8:相手の実家に行くのを嫌がる

相手への気持ちが冷めると、相手の家族も次第に愛せなくなってきます。そして、離婚したら気まずくなる、という懸念が生まれれば距離は広がります。

盆正月の帰省ですら「仕事が残っているからおまえだけ行ってこいよ」「私は同窓会があるから、あなたと子どもだけで行って」と無理やり言い訳をしてひとりだけ残ろうとするようなら、「熟年離婚」への道まっしぐらです。

「ウチは大丈夫」という根拠のない自信は捨てよう

「熟年離婚」という言葉をよく聞くようになったのは、離婚時の年金分割制度が決まった2007年頃のこと。「経済的に困窮するから」という理由で離婚をためらっていた妻たちが、年金分割で半分を貰えるようになり、退職金の時期まで粘ればそれも半分はもらえるかも……という状況ができあがったことで、「熟年離婚」は増えたのです。

一方で「そこまで待てない!」という女性の声もよく聞きます。ワーキングマザーが増え、経済的に自立し、法制度の知識もネットで手に入る世の中です。熟年と言っても最近のアラフィフは、とてもアクティブで見た目もきれいな人が多いです。次の恋愛、再婚を視野に入れると、早く決着を付けたいと思う妻がいてもおかしくありません。

となると「熟年離婚」の心配をすべきはおもに夫側ということになるでしょう。もしこの記事を読んでいるあなたが夫側なら、今回紹介した8つの特徴をじっくり読んで、妻の動向を観察し、今のうちに手を打ちましょう。妻側の準備は水面下で開始されているかもしれません。「いや、ウチは大丈夫。うちの妻に限って」という根拠のない自信は捨ててください。



◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

三松真由美さん最新刊「夫とだけ、感じません」発売中

出典:Amazon

 
 

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