「夫からの容姿イジり、マジで腹立つ」やめてもらうための4つのリアクション
2022/12/22
軽い冗談のつもりで、パートナーの容姿をいじる……でも、「軽い冗談」と思っているのは言った側だけかもしれません。仲良しにせよ険悪にせよ、すべての夫婦間において起こりうる「夫婦間のイジり」問題について、恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんに解説してもらいます。
夫婦間の信頼関係を壊すこともある「イジり」
「たぬき腹だし、ほんとブサイク」
「若いころはきれいだったのに」
「おっぱいはどこ?貧乳だなぁ……」
「最近、シワだらけだね」
夫婦間のちょっとした冗談や突っ込み、イジリにおいて、互いの容姿のことがネタにされることはありませんか。
本人は軽い気持ちで口にしたことでも、相手がすごく気にしているポイントだったり、何度もくり返し言われたりすると、その言葉が夫婦間の信頼関係を壊すほど、深刻な問題になってしまうこともあります。
とくに夫から妻へのイジリは、ときにモラハラ要素を含むこともあり、女性側が苦痛に思うようなら、うまく止めてもらう必要があります。お互いが嫌な気持ちにならずに止めてもらうにはどうしたらよいか。
夫のタイプ別に最適な対応方法を考えてみましょう。
「お疲れ系夫」への対処法
夫が疲れてイライラしているときによくイジられる、というのがこのパターン。肉体的、精神的に疲労がたまっていて、気持ちがささくれ立っている。あるいは、仕事で上手くいかないことがあったり、会社で上司に怒られたりしたときなど、内に溜めた怒りのエネルギーのはけ口を、自分より弱いものに向ける。疲れているときほど攻撃的になることは、よくあります。
そんなときには、イジられたことに対して、真正面から抗議をしたり、明らかに無視をしたりしても、相手をよけいにイライラさせるだけ。
「なんだか疲れてるみたい。ストレスが溜まってるんじゃない。今日は早めに寝て体を休めたら?」
「おいしい緑茶いれてあげるね」
「首の指圧してあげよっか」
と、相手を労わる言葉を投げかけて、サラッと話題を変えます。そうすると、尖った言葉をぶつけてきた相手も、自分を気遣ってくれる言葉にほだされて、容姿の話題をすぐに切り上げてくれるでしょう。
「毒舌系夫」への対処法
ふだんから歯に衣着せぬ物言いで、ふつうのコミュニケーション手段として相手をイジってくるという、頭の回転の速い毒舌芸人のようなのがこのパターン。
このような人は口が達者でなかなか言い返すことがむずかしく、仮にこちらがイジリ返すことができても、さらに鋭い言葉を投げ返してくることは目に見えています。口では勝てない人とは、最初から戦わないほうが賢明です。このような場合は
「ママの腕はボンレスハムだね」
「じゃ、腕立てして改善するようにがんばりまーす」
といった具合に、相手の発した意味の言葉をふわっと受け止めて、そのままスルーしてしまう方法がおすすめです。暖簾に腕押しで反応がない相手に対しては、それ以上イジらなくなってくるでしょう。
「かまってちゃん夫」への対処法
本人は面白いことを言って、じゃれついているつもりなのだけれど、その言葉が意識せずに相手をイラっとさせているのがこのパターン。悪意があるとか、相手を貶めようとしているわけではなく、ただだれかにかまってもらいたい。だから、相手が気になるような言葉を無自覚に投げこんでしまうのです。
そんな夫に対しては、遠慮なくイジリ返してはいかがでしょうか。自分の言葉が相手を傷つけていると自覚がない人には、イジリ返すことで相手の痛みをわからせることがコツです。そのうちに、気を引くためにイジることは楽しい結果にならないと気づくでしょう。
「モラハラ夫」への対処法
モラハラ気味の夫は、相手の容姿や立ち居振る舞いをイジったり、否定するのが大好き。というより、意識せずに相手を否定してしまっているという悲しい性格です。
相手を貶めることで自分が優位に立とうとするのがこのパターン。「お前のその体形が俺を不愉快にさせるんだ」「僕が時間を削って、君の頭の悪さを鍛えてやっているんだ」など、モラハラ特有の「相手に原因を押しつけ、自分は被害者であるかのような態度」「劣っている相手を教育してやってるんだという奢った態度」で、くり返し責めてきます。
このような場合は「そういう不適切な言葉は嫌な気持ちになるのでやめてほしい」とその時点ではっきりきっぱり伝えること。
それでもいろいろ言ってくるようなら、まともに取り合わず、黙ってその場を離れましょう。言われたことは右から左に聞き流さなければ、妻側のメンタルが病んできます。エスカレートするようなら第三者にはいってもらって、話し合いをする必要が出てきます。
同じ「容姿イジり」でも、相手のタイプによって効果的な方法が異なります。パートナーの性格や現状、精神状態をしっかり見極めて、適切に対応してください。
◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。