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令和妻は「夫を立てる」のが正解!?夫婦仲の専門家が語る円満夫婦の秘訣

2021/10/27

夫を立てる妻……なんて、いまどき時代遅れな感じもしますが、恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんは「夫を立てる妻を侮るなかれ」と話します。その理由について解説してもらいました。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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「夫を立てる」が妻の“戦略”として当たり前だった時代

黒い背景にアジア系のビジネスマン
taa22/gettyimages

「夫婦円満の秘訣」として認識されていることのひとつに、「夫を立てる」という妻の振る舞いがあります。一家の収入をすべて夫が稼ぐのが当たり前だった時代には、専業主婦にとって「いかに夫に気持ちよく働いて、稼いでもらうか」は最大の腕の見せ所でした。

夫の働き方次第で自分や家族の生活レベルがすべて決まるわけですから、夫の「操縦」にあらゆるテクニックが使われていたわけです。

夫を誉めておだてていい気分にさせるのはもちろん、ときには夫なしには生きていけないようにしおらしく振る舞い、ときには夫が驚くようなたくましさを見せるなど、まさに変幻自在、多種多彩、超絶怒涛。昭和の専業主婦たちはアメとムチで夫を出世街道へと駆り立ててきたのです。

1989年の新語・流行語大賞で流行語銅賞を獲得したのは「24時間戦えますか」という栄養ドリンクのキャッチコピー。令和のいまにおいては考えられない言葉ですが、24時間夫に頑張ってもらうしかなかった時代が確かにあり、その当時「夫を立てる」という戦略が正しい選択肢であったのは間違いありません。

共働き夫婦の増加、令和の時代に「夫を立てる」は必要か?

カップル食べるピザ
yamasan/gettyimages

その後、バブルが弾け、女性の社会進出もぐっと進みました。専業主婦のいる家庭と共働きの家庭の割合が並んだのは平成3年ごろ。その後数年間の多少のアップダウンを経て、平成8年以降はずっと共働き家庭の割合が専業主婦家庭を上回っています。

もちろん、女性の就業は非正規雇用である場合も少なくないので、共働きとはいっても「夫婦の稼ぎが対等」とはならない場合がほとんど。しかし、少なくとも「夫に頼るしか自分の生きる術がない」という立場の女性は徐々に減ってきたと言えます。

そして時代は令和。専業主婦世帯数はは共働き世帯の半分以下に減り、25~44歳の女性の就業率は77.4%に達しています。一方で、2021年度のジェンダーギャップ指数は156カ国中120位と低いまま。また、家事や育児、介護などいわゆる「無償労働時間」の合計は、女性が1日あたり224分に対し、男性はたったの41分と主要先進国中最下位……というのが日本の現実です。

こんないびつな形の令和の夫婦関係の中で、果たして「夫を立てる」という古典的アクションは、今でもベストな戦略なのでしょうか?

私の意見は「イエス」です。

「夫を立てる」ことは必要、ただし「夫に従う」必要はない

若いアジア家族のリビング ルームでの話
itakayuki/gettyimages

最初に言っておくと、「夫を立てる」=「妻は黙って従う」ではありません。

私の考える「夫を立てる」は、「男尊女卑」のように妻が3つ指ついてお出迎えをしたり、自分の意見を言わずに我慢させられたりするような形ではありません。

「夫を立てる」=「夫を尊重する」=「夫をリスペクトする」ということで、これは今でも家庭円満、夫婦円満に必須だと思っています。

もし、妻が夫を小馬鹿にしたり、無視したり、家事の命令ばかりしていたら、笑顔に満ちた円満夫婦になるわけがありません。

例えば話し合いの場で、言いたいことはきちんと言う。ただし、常に自分の意見だけを押すのではなく、意見を伝えつつも、場面に応じて夫の考えを優先してあげる柔軟な態度が取れる。臨機応変な姿勢を持つ。バーター案も受け入れる。

これが、私の考える「夫を立てる妻」です。

言いたいことは言うけれど、相手に会わせて柔軟な態度も取れる妻。さらに、柔軟な態度を取ることで、夫に「貸し」をつくり、根っこのところでは優位に立つような駆け引きができる妻が、令和の「夫を立てる妻」です。

夫の後ろに隠れて、物言わぬ妻ではありません。

人は自分がされたことを相手に返そうとする気持ちを持っており、「返報性の心理」とも呼ばれます。好意を示された人に対しては好感を持ちますし、自分が譲歩すれば相手も譲歩してくれやすくなります。一方で、意地悪をしてきた人には意地悪をやり返したくなることも。

妻がママ友との電話で「うちの旦那さん、本や新聞すっごい読んでいてね、賢いから政治のことなんでも教えてくれるのよ、頼りがいあるの」と話してるのを盗み聴きしたとしたら?

「ふっ……そうか、僕のこと自慢してくれてるんだな」といい気分になります。自分のいいところを1つ承認されれば、相手のいいところも1つ浮かび上がってくる。「きみも、高校の頃、体操選手だったから五輪のとき、プロ顔負けの解説してくれたよな。スポーツ知識もあるし、スタイルも抜群だ」というプラスの発見が重なっていきます。

「夫を尊重しよう」という妻に対して、夫は「妻を尊重しよう」と考える癖がつくのです。

相手を立てれば、自分も立ててもらえる

お互いが相手をリスペクトしあえる環境は、円満な夫婦を生み出すことは言うまでもありません。


だから、もし夫があなたのことを尊重、リスペクトしていないと感じるのであれば、まずは相手を立ててみると、ことがスムーズに進むかもしれません。

「私は××だと思う。でも、○○くんの思う通りにしたいなら、今回はそれでもいいよ」と自己主張しつつ一歩譲る。このコミュニケーション術をうまく活用していきましょう。「立てて勝つ!」の姿勢を意識すると、いつの間にか夫も妻を立ててくれるようになります。めでたしめでたし。

以上のことから、「夫を立てる」という妻の作戦が令和の夫婦においても円満な関係を築くための有効な戦略と言えるのです。


◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

 
 

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