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うつ病ってどんな病気?治るの?働けるの?専門家Q&A集

2020/05/03

うつ病って聞いたことはあるけれど、具体的なことがあまりわからなくて心配……大丈夫です!専門家が、うつ病に関する気になる疑問のあれこれにしっかりとお答えします!不安になっても知識があれば安心ですね。

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<教えてくれた人>
大美賀直子さん
メンタルケア・コンサルタント。「こころと人生と人間関係」のベストバランスを提案するメンタルケア・コンサルタント。精神保健福祉士、公認心理師。All Aboutでは「ストレス」ガイドを2002年より務め、現在まで500本以上の記事を執筆している。https://www.mentalcare555.com/

うつ病は、脳神経の機能がうまく働かなくなる病気です

昨年はネプチューンの名倉潤さんがうつ病をカミングアウト。かつてはナインティナインの岡村隆史さんも、心のストレスを理由に5カ月間休養。30~50代の働き盛り男性……つまり『サンキュ!』読者の夫世代にとって、うつ病はとても身近な病気なのです。「強い憂うつ、食欲や睡眠の変化などの症状が続くのはうつ病のサイン。症状が現れたら早めに受診して」とメンタルケア・コンサルタントの大美賀直子さん。

「うつ病の治療は、服薬も含め脳神経の機能回復が基本。ストレスの要因と距離をおき、脳を休ませることが何よりも大切です」。

Q 治りますか?

YES!治療を早く始めるほど回復は早いです。

新緑と太陽
SB/gettyimages

落ち込んでいると出口が見えなくなり、一生憂うつな状態が続くのではないかと不安になるものですが、うつ病は適切な治療をすれば必ず回復します。初期段階で治療を始めれば、数カ月単位といった短期間で回復できる可能性が高まりますし、回復すればほとんどの人は以前の生活に戻れます。たとえ本人にうつ病の自覚がなくても、放置すると症状が進んでしまうので、早めの受診を。

Q 病院に行ってほしい。どう促せばいい?

「すぐ病院へ!」ではなく、余裕をもって誘いましょう。

青い背景に黒い聴診器
Roman Valiev/gettyimages

妻が受診を望んでも夫が精神科や心療内科に行きたがらない場合もあります。その場合、「早く病院に行って」「あなたは今病気なんだから」とせかしたり責めたりするのは逆効果。夫の意思を尊重しつつ、少し時間をおいて本人に受診への意欲を持たせましょう。受診することによって今よりラクになることを伝えるのも大切です。

こう言ってみよう!

「まず2週間様子をみてみようか。それでも状態が変わらなかったり、悪くなったら、そのときは病院に行くことを考えようよ」
「合う薬をのめば、きっと今よりラクになるよ」
「早く治療すれば早くラクになるよ」

Q うつ病になっても働ける?

うつ病になったら治療最優先。しっかり休養と服薬が治療の要。

Devenorr/gettyimages

うつ病はまじめな人がかかりやすい病気なので、「仕事を長期間休むなんてとんでもない」と休職開始から数週間は焦ってしまい、心から休養できない人が多数。しかし義務から解放され、休みたいだけ休むのはとても大切です。充分に休養できればその後「何かしたい」という意欲も自然とわいてきます。

Q 子どもにはどう説明する?

基本的には隠すのではなく、「どう伝えるか」を考えて。

ThitareeSarmkasat/gettyimages

まずは「子どもが最近の父親の様子をどう思っているのか」を見極めて。いちばんよくないのは、子どもに父親の病気を隠そうとするあまり、父親が家で自分の病状を話せない状況に追い込んでしまうこと。「お父さんが悪いのではなく〝病気〞によって一時的にそういう状態になっている」ことは、ぜひ伝えて。

Q 将来のこと、お金のこと、あらゆることが心配です

1人で抱え込まず専門家に相談しましょう。

チームワークとしての質疑応答
filmfoto/gettyimages

例えば医療費については、医療費の自己負担額を軽減する「自立支援医療制度」や会社員などが健康保険から受け取れる「傷病手当金」があり、住宅ローンについては、融資を受けている金融機関が返済方法の相談に乗ってくれる場合もあります。住んでいる自治体やかかっている病院など、各方面に相談窓口があるので、困ったらまずは専門家に相談してみましょう。

薬をのんでも回復しない……男性更年期の可能性も

だるさや疲労感、睡眠の質の低下など、うつ病は男性更年期障害の症状と重なることがあります。男性更年期障害なのに誤診でうつ病と診断されてしまうと、薬をのんでも症状が回復しない、さらにつらさが増すケースもあるので、男性更年期障害かも?と感じたら、泌尿器科を受診して、検査を受けましょう。

参照:『サンキュ!』2020年5月号「もしも、うちの夫がうつになったら……?」より。掲載している情報は2020年3月現在のものです。取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部

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