【6月のアクション】本の寄付など、リサイクルで社会に役立とう!
2020/05/31
世界が抱えるさまざまな課題を地球に暮らす私たち皆で解決し、サステナブル(持続可能)な社会を。「SDGs(エスディージーズ)」とは、地球の明るい未来をつくるための約束。親子で考えるきっかけになるアクション「つくる責任 つかう責任」をご紹介します。
◎What's SDGs◎
国連が定めた、地球の明るい未来のための17の目標。
「貧困をなくそう」「不平等をなくそう」「地球温暖化など気候変動への具体的な対策をしよう」など、これからの世界が解決すべき17の目標。2030年までの達成をめざしています。
【6月の目標】本の寄付など、リサイクルで社会に役立とう
【6月のSDGsアクション】お金になる本を寄付するなど、リサイクルをしてみよう
<ナビゲーター>
バリューブックスチャリボン担当 西山卓郎さん
バリューブックスでチャリボンを担当。古本で何ができるか?を試行錯誤する。「准認定ファンドレイザー」として、若年者支援のNPOの理事としても活動。
チャリボン https://www.charibon.jp/
SDGsの目標12は「つくる責任 つかう責任」。消費者である私たちには、使う物を選び、最後まで責任を持つことが求められています。それを実現するアクションとして、読み終わった本を「寄付」という形で社会に役立てる方法があります。
本で寄付ができるサービスの1つが、インターネットを活用した古本の買取販売を行う「バリューブックス」が運営する「チャリボン」です。読み終わった本を送ると、その査定額が社会課題の解決に取り組むNPOなどに寄付できます。本を送ることが、間接的に社会課題の解決の応援になるのです。
ここで重要なのは、「お金になる本を寄付する」こと。古本として売れないとお金にならず、せっかくの善意が形になりません。寄付する前に、「これは寄付する価値がある物かな?」と考えるのも大切なステップです。
家にある本を寄付に役立てよう
「チャリボン」に寄せられた1年間の本の寄付(2019年)。
本の寄付でできること
12冊(300円)でミャンマーの子ども1人のマラリア治療が(世界こども財団)。
72冊(1800円)で国内の困窮家庭に10kgの食品を(セカンドハーベスト)。
200冊(5000円)で森林が減少する極東ロシアに松を植樹(WWFジャパン)。
340冊(8500円)でひとり親家庭に病児保育を1ヵ月提供(世界こども財団)。
※バリューブックスでの平均寄付単価を参考に算出。
古本の買い取りに届く半分が「古紙回収」に!
チャリボンを運営する古本買い取り業者のバリューブックスには、1日2000冊もの古本が届きます。でも、その半分が本としての価値がなく古紙回収に回ることに。せっかく本を送っても、お金にならなければ寄付にはなりません。
寄付になる本とならない本を見極める
本の寄付で大切なのは、その本が「売り物として価値があるかどうか」です。値段のつかない古本は、寄付にならないだけでなく、本を運ぶエネルギーや人件費などをムダに使う結果にも。物にもよりますが、比較的よい値段がついて寄付に貢献しやすいのは、新しい本、絵本や児童書のロングセラーなど。チャリボンでは5冊以上まとめて送ると送料が無料になります。
赤く囲んだ部分が「ISBN」といわれるバーコード。ISBNがない本は在庫などの管理がしにくいため、寄付できません。
教科書や百科事典、漫画雑誌やシングルCDは寄付できません。汚れや傷みがあったり、表紙カバーがない本もNG。
家ではもう読まなくなったけど、どこかでだれかが買って読みたい本。寄付してお金に換えることで、気持ちを社会に還元できます。
どんな所に寄付できるの?
チャリボンはNPOなど109団体と提携。(1)1つの団体を選ぶ、(2)自分が寄付したいテーマを選ぶ、(3)協力団体にすべてに均等に、という3つの選択肢から寄付する先を選べます。寄付のテーマには「子どもの未来」「自然と動物を守る」、「貧困や被災地支援」など9つのカテゴリーがあります。
食べ物を提供するフードバンクに(セカンドハーベスト)。
ミャンマーの子どもたちを支援(世界こども財団)。
How to
(1)寄付先を決める。
(2)家にある本を集める。
(3)寄付になる本を選んで、箱に詰めて送る。
(4)本を読む立場として本をどう社会に役立てるか、親子で「つかう責任」を考えてみる。
サンキュ!STYLEライターがチャレンジしました
<チャレンジャー>
サンキュ!STYLEライター あるみかんさん(38歳)
みそらちゃん(小4)かんたくん(年中)
重い知的障害を持つみそらちゃんのいたずらの対策で片づけに目覚め、整理収納アドバイザー2級を取得。働くママでもある。「サンキュ!STYLE」では片づけや子育ての記事が好評。
チャリボンのHPを見て寄付先を相談。「ほんやおもちゃをかえないこにあげたい」と息子。
家中にある、もう読まない本を集めて積んでみたら、こんなに!絵本の下には夫と私の本。
寄付できそうな本を選別。バーコードのない本や、表紙のカバーを捨ててしまった本が多い。
「役に立ちますように」と箱詰め。「また寄付できるように本は大切に読もうね」と話しました。
家にたくさんある本が、社会の役に立つってうれしい
わが家は家族全員、本が大好き。部屋には読み終わった本が山積みです。そんな本で、社会の役に立てるのはいいですね。「意味のある寄付って?」ということを親子で考えるきっかけにもなったのもよかったです。
※掲載のチャリボンの寄付サービスは5月8日時点の情報です。新型コロナウイルスの影響で内容に変更が生じる可能性があります。
参照:『サンキュ!』2020年7月号「地球のために、親子で今日からできること」より。掲載している情報は2020年5月現在のものです。撮影/安部まゆみ(静物) 取材・文/工藤千秋 イラスト/ macco 写真提供/バリューブックス 編集/サンキュ!編集部
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