「雪辱」の「雪」ってどういう意味?身近な漢字に隠された意外な意味とは

2020/08/22

みなさんは、「あれ、なんでこの言葉にこの漢字を使うんだろう?」と思ったことはありませんか?

よく使う漢字の中には、あっと驚く意外な意味が隠れていることもあるのです。

そんなちょっと面白い漢字のひみつを、漢検準一級を持つサンキュ!STYLEライターのdanngoさんが紹介します。

国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの主婦でライター。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です...

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「雪辱」の「雪」ってどういう意味だろう?

雪辱は「1年前の雪辱を果たす」といったような使い方をしますね。

雪といえば、ふつうは空から降ってくる小さな氷の結晶のことをさします。「雨(あめかんむり)」もついていますし、どう考えても気象関係の漢字。「雪辱」という精神的な雰囲気の言葉には、そぐわない感じがします。

どうしてこの漢字を使うのかわかりますか?

じつはこういう意味がありました!

「雪」には「すすぐ」という意味があります。

「雪辱」という言葉は「はじをすすぐ」ということを表し、「過去に受けた屈辱を、新しい功績をうち立てることなどにより取りのぞく」ことをさします。

「屈辱を晴らす」との混用で「雪辱を晴らす」と言ってしまいがちですが、「雪」に「晴らす」に近い意味があるので「雪辱を果たす」が正解。

もちろん、基本的な「雪」の意味は空から降ってくる「ゆき」です。「雪」の旧字体は「あめかんむり」に「彗」と書きます。

「彗」には「ほうきではく」という意味があり、そこから「すすぐ」につながったとされています。一説には、雪が衣を白くする作用を持つことから生まれた意味とも。

いかがでしたか?想像とは違っていたでしょうか、それとも予想通りでしたか。漢字の意味や成り立ちを調べると奥深いものを感じますよね。

ぜひ、時間のあるときにだれかに話して楽しんでくださいね!

◆記事を書いたのは・・・サンキュ!STYLEライターdanngo
国語科教員免許と漢検準一級を持つ、アラフォーの専業主婦。二児の母で、子育て関連の記事を書くのが得意です。本を読むのが大好きですが、一度読み始めると家事がおろそかになってしまうのが悩み。子どもの遊び相手をすると本気になりすぎて怒られ、家事は手抜きになる一方です。甘いもの、日本の古いものをこよなく愛しています。

 
 

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