【シンプルライフ】ドイツ人はなぜ、ムダな物を買わないのか?

2016/09/16


日本ではシンプルライフを目指す人が増えています。では世界ではどうなのでしょう?

例えば、「ドイツ」と聞くと、選び抜かれた物に囲まれ、“散らかる”なんて無縁そうなイメージがありますが、実際もどうやらそうらしいのです。

というわけで、ドイツ人の母と日本人の父を持ち、日本とドイツ、両方の生活を知り尽くした門倉多仁亜さんに、「両国の物に対する考え方や暮らし方がどう違うのか」聞いてみました。

【ドイツ人に習う、ムダな買い物のなくし方】


1.“段取りを整理してから取り組む”から、“物に向き合う心の余裕”があるんです
ドイツ人は「これは本当に必要?」「もっと使いやすくするには?」など、一つ一つについて自分なりに考える習慣が根づいていて、それがムダを省くことにつながっているのでは。心に余裕がないと、慌てたお金の使い方になってしまいがちです。日本人は忙しくて疲れすぎ。忙しいときほど立ち止まって、次の段取りを考える数分を意識するといいと思います。


2.買ったら一生使うと考えるから、買い物に慎重になれます
ドイツ人は「家はその人の“ポートレート(肖像)”。持ち物は、それを買った人の価値観を雄弁に語るもの」と考え、何か1つ買うのに10年かけることも珍しくありません。日本は物があふれていて、黙っていても物が家に侵入してくるので、“不用品や価値観に合わないものを放置しない意思”が必要でしょう。まずは、いらないもの、使わないものを1カ所に集めて、“物の出口”を作るのをおすすめします。自然と生活を見つめることができるようになり、不要な買い物が減るはずです。


3.必要以上に自分を飾るのは恥ずかしい!だから見栄を張りません
ドイツでは、ブランド品に囲まれたり、流行を追って模様替えする家は笑われてしまいます。物や流行に依存せず、それぞれがこだわりを持つからこそ、その人らしい魅力あるインテリアになります。せっかく好きなものを自由に選べる時代なんですから、情報や見栄に縛られず、自分らしい買い物を楽しみましょう!


4.管理する=覚えておくこと。把握できる量を持つことで、余裕を失わず暮らせます
「いつか使うかも」と思ってとっておくからには、“いつか”がくるまでそのものの存在やしまった場所まで覚えておく責任が生じます。物が増えれば覚える数も増え、頭も心も疲れてしまうので、ドイツ人はたいてい、把握できる量を保ち、置き場所も整えています。それでも生活していれば物は増えていくもの。1日一度は物を元の場所に戻してリセットし、自分のキャパ以上に持ち過ぎていないかチェックすることが大切です。


ドイツ人の“物の持ち方”を参考に、今持っている物やこれから買う物と、向き合う時間を作ってみるといいですね。家にあふれる物を見ては「邪魔だなぁ」「管理が大変だなぁ」と思うのではなく、今、本当に大切なものや必要なものと、気持ちよく暮らせる毎日がやってきますように。


参照:『サンキュ!』9月号「ドイツ人はなぜムダな物を買わないのか?」より一部抜粋 写真/村林千賀子、文/田谷峰子
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