片づけたい、いつもゴチャゴチャしていて落ち着かない…。スッキリと片づけるために収納ケースを買おう!と思っているなら、間違った片づけの概念にとらわれているのかもしれません。片づけがうまくいかないのには理由があります。
家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意な整理収納アドバイザーのMIYUKIさんに、「片づけの最初の段階で収納アイテムを買ってはいけない理由」を教えてもらいました。

1.根本的な片づけが進まないから
どの家庭でも家のなかで片づけたいと思う箇所はあると思います。そんなとき、雑誌やSNSで見かけた「収納ボックスが整然と並んだ美しい収納」に憧れて、同じように真似したくなる気持ちは良くわかります。しかし、ものが綺麗に収まっていれば片づいているという感覚は、ただの錯覚にすぎません。
片づかない一番の理由は「自分や家族が管理できないものの量を持っていること」に、他ならないのです。そのためには、曖昧な基準でものの要・不要を判断するのではなく、真剣に「持つべきものかどうか?」を自問自答しながらものを厳選していくことが大切です。
2.適切な収納用品を選ぶことができないから
自分や家族が管理できないものの量を持っている状態で収納用品を購入すると、さまざまな弊害が起こります。
まず、先に収納用品を揃えて形から入ってしまうと、「その場所に収納したいもの」「収納スペース」「収納グッズ」が合わないまま使用することになり、快適な暮らしとはほど遠い状況を招いてしまいます。せっかく片づけたのに「使いづらい、片づけにくい」とならないためにも、収納グッズを購入するのは片づけの最後のお楽しみにとっておいて下さい。
3.収納用品そのものが無駄な出費となるから
スッキリと片づいた家で、使いやすくものを収納するためには収納用品は必要不可欠です。じつにさまざまな大きさや形のものがあり、選ぶことにも時間を要します。しかし、せっかく購入した収納用品自体が収納の手間を増やし、片づけを面倒にしているケースも多々あります。機能的でおしゃれな収納用品をそろえても家はきれいに片づきません。
収納用品はものの整理ができて、収納する空間と収納するものが決まったあとで考察します。「何となくよさそう」と思って、いくら空間にピッタリな収納用品をそろえても、ものの整理をしないままだと、すぐにものはあふれてきます。
スッキリ片づけたいと思ったときには
片づけが苦手な人にはいくつかの共通点があります。
この「つい収納グッズを先に購入してしまう」という間違った片づけの概念に自分が当てはまると思うのであれば、まずはそこを意識することから始めてみてください。
■執筆/MIYUKIさん・・・「限られた住空間を、どうすれば快適なリラックス空間にできるのか」を長年の間模索し、整理収納アドバイザー1級の資格を取得。家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意。19年には、出産を機に退職した看護師として約18年ぶりに復職し、現在は忙しい日々の暮らしをより心地よく過ごすため、「効率的な家事」を取り入れている。
編集/サンキュ!編集部