毎日猛暑が続く中、外の暑さだけでなく、室内での過ごし方にも工夫が求められる季節。
エアコンを活用するのはもちろんのこと、部屋の見た目を整えることでも涼しさを感じやすくなると言われています。
実は、「視覚的な情報量」をコントロールすることで室内がより快適に感じられることがあるのです。
今回は整理収納アドバイザー&ルームスタイリストのNaomiが、プロの視点による視覚から涼しさを演出するコツをご紹介します。

目から入る情報量を減らす!
一般的に人は五感のうち、およそ80%を視覚から得ていると言われています。
目から入ってくる情報は良くも悪くもとても大きいのです。
そのため、視界に入る情報が多ければ多いほど、脳が無意識に処理を続け、疲労やストレスを感じやすくなる傾向があります。
部屋の中で視覚的な情報量が多い状態(モノが多い、色が多い、散らかって見えるなど)は、知らず知らずのうちに落ち着かない印象や暑苦しさを生むことも。
反対にモノや色数を減らして視覚的な刺激を抑えることで、涼しさや清涼感を演出しやすくなります。
部屋における視覚的な情報過多は、落ち着かなさやストレスの原因になることがあるのです。
例えば、ホテルや旅館の室内を思い浮かべてみてください。
装飾は最小限に抑えられ、全体に統一感があり、余分なモノがないことで落ち着いた空間が作られていますよね。
こうした視覚的な整いが、快適さや涼しさの演出に効果的なのです!
余白を意識する
「余白」は視覚の整理において重要な要素のひとつです。
床やテーブルの上など、平面に何も置かれていないスペースが多いほど、部屋全体がスッキリとして見えます。
たとえば、
・ついモノを置いてしましがちなカウンターやテーブルの上を整理する
・冷蔵庫の扉に貼ったプリントを外す
など平面を広く見せる工夫をすることで、視覚的なノイズが減り、空間に「余裕」が生まれます。
書類などがバラバラに置かれている場合は、
・一つのトレイにまとめる
・丸見えな収納の場合は見せない収納へ切り替える
・または視線の入りにくい場所へ移動させる
などの工夫も有効です。
こうした少しの工夫を積み重ねることで、風通しの良さや空間の呼吸感が感じられるようになり、体感的な涼しさにもつながります。
素材で涼しさを取り入れる
視覚的な情報量を整え、余白を確保できたら素材感でさらに夏らしさを演出するのもおススメです。
例えば
・ガラス素材の花器に枝物を飾る
・ジュートやい草など自然素材のラグを取り入れる
・リネン素材のクッションカバーに替える
・窓辺に風鈴を吊るして、視覚と聴覚で涼しさを感じる工夫をする
こうした素材は、見た目に涼やかさを与えるだけなく、肌に触れたときの心地よさや音の演出によって室内の快適さを高めてくれます。
長く続く夏を、心地よく過ごすために
猛暑が続く今年の夏。
エアコンや扇風機といった冷房機器と合わせて、視覚からのアプローチで空間を整えることも、快適な暮らしに大きく貢献してくれます。
「余白」と「素材」に着目したインテリアの工夫で、日々を過ごす部屋をより涼しく・心地よい場所へ整えてみてはいかがでしょうか。
■執筆/Naomi
お金をかけずにちょうどよく暮らしを整えるのが得意な整理収納アドバイザー&ルームスタイリストプロ。趣味はリユースショップで掘り出し物を探すこと。
編集/サンキュ!編集部