100点を目指す必要は無い!「片づけられないあなたへ」家事のプロがアドバイス

2020/11/30

編集部に毎月のように届く「片づけが苦手です(涙)」という声に、『愛のエネルギー家事』の加茂谷真紀さんがアドバイス。心が軽くなって、明日からは楽しく過ごせます!100点をめざす必要なんてありません。

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<教えてくれた人>
加茂谷真紀さん
勤務先の荒廃した部署を「掃除&片づけ」で立て直した経験を持つ。家の中を明るく、住む人を笑顔にする家事についてつづった『愛のエネルギー家事』(すみれ書房)が好評。

著書の中で、「できない自分を責めること」を手放してほしいと語りかける加茂谷さん。「暮らしをよりよいものにしようとがんばる人ほど、"こうあるべき"に縛られて、自分に大きなものを課してしまっているんです」。悩める『サンキュ!』読者に、加茂谷さんの愛のメッセージが届きました。

素敵な家のSNSや雑誌を見るたび、「うちと全然違う」と悲しくなります。

あなたや家族が楽しく暮らしていれば、それでOKですよ。

あなたが悲しくなる理由は、そんな素敵なおうちと自分の家を比べて、勝手に「私ってダメだ」と決めつけているからかもしれませんね。片づけの本来の目標や目的は何でしょう?SNS用のキレイな写真でしょうか?いいえ、家族の笑顔、心の安らぎ、心地よさという美しい気持ちですよね。ですから人からの見た目は重要でなく、あなたや家族が快適に暮らしていれば、それでいいんですよ。

暮らしとは、呼吸と同じように、物が出たり入ったりの現在進行形が死ぬまでずっと続くこと。その営みこそが、生きている姿だと思うのです。ですから、「散らかっている」ということは、見方を変えると、物が常に使われていて、かわいがられていて、自分も家族もそれを楽しんでいる、とも言えませんでしょうか。それって、すごく素敵なことですよね。例えば読みかけの本がベッドの横にある。明日も読みたいなと楽しみに思っているそれを、無理やり本棚に押し込んでしまうのは、不自然ですよね。片づけには、そのようなあいまいな位置や現在進行形という考え方があってこそ、おうちも自分も深呼吸ができるのだと思います。ですから、どうか片づけが苦手と苦しまずに、自分は生きた暮らしに向き合っているんだ、だから100点でなくて大丈夫、と思ってくださいね。

「片づけて」と家族に怒りっ放し。自分ばかり片づけているのがイヤになります。

自分を責めないで。「家がキレイ=いいお母さん」は虚像です!

なるほど。それはしんどいですね。そんなあなたに質問です。あなたが子どものころ、お母さんのどんなところが好きでしたか?「片づけてくれる」という"行動"でも「一流大学卒」という"肩書"でもなく、お母さんの"存在"そのものを愛していましたよね?

「家がキレイ=いいお母さん」というのは虚像です。大切なのは片づけよりも、「お母さん大好き」という気持ちを、家族からもらうことではないでしょうか。

友人が遊びに来てくれたときに「恥ずかしい」と感じる前に、子どもがのびのびと笑顔いっぱいで走り回ることを、誇りに思ってください。

忙しくてなかなか片づけられず、来客時だけ、慌ててキレイにしています(涙)。

片づけが間に合うのなら、それでいいのでは?

えらい!人が来るときに慌てて片づけられる瞬発力、素晴らしいです!その力があればOK。


自然界に春夏秋冬があるように、人の暮らしや営みにも「やる気」「やらない気」のリズムが流れているのです。一年中夏のように活動的に暮らすと、臓器が疲れてしまいます。秋になると木々が葉っぱを落とすように、静かに過ごす時期も必要。ふだん仕事で忙しいなら、家では季節でいうところの秋や冬のような癒やしタイムにしたほうがいいのです。「今日は仕事でがんばった!」と思えば、パジャマが丸まって落ちていても気にならなくなるんです。散らかっていると安らがないというのは幻想です。世界中に、ゴチャゴチャとたくさんの物に囲まれていても、すごく幸せな家族がたくさんいますよ。家事は食う、寝る、着るに困らない程度でOK!あなた自身の安らぎを大切にしてくださいね。

参照:『サンキュ!』2020年12月号「小さな片づけであなたの未来が変わります!」より。掲載している情報は2020年10月現在のものです。撮影/天野良子(TRON) モデル/林瑛未(サンキュ!読者モデル) 構成・文/志賀朝子 編集/サンキュ!編集部

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