30代、40代、50代。老後の備えのために今からやっておくべき20のこと【年代別】
2023/03/11
老後資金について考えると不安……だからこそ、今から備えておきましょう。30代、40代、50代でやっておきたい老後のための備えを紹介。お金だけでなく人間関係も今から整えておけば、明るい老後が迎えられます!
<監修>
・井戸美枝さん
ファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士。著書に『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』など。
・山口里美さん
司法書士、行政書士。日本リレーションサポート協会代表理事。著書に『これで安心「もしも」に備える整理ノート』など。
30代・40代から始める
1 「ライフプラン表」を書く
「今後、自分や家族にどれくらいお金がかかるのか、先々を見通すことが大事」(山口)、「10~15年先まででもOK。どう貯めどう働くのか、目標が立てやすくなります」(井戸)。
2 今ある資産のまとめ表を作る
「今ある貯蓄や投資先などを一覧にして書き出し、年1回チェックを」(山口)、「貯蓄や投資は先取りして生活費と分け、お金が自動的に貯まる仕組みを作りましょう」(井戸)。
3 今後の働き方を見据えてスキルアップを図る
「将来どのような働き方をしたいのかを考え、スキルアップの準備をしておきましょう。お金をかけて資格を取るだけでなく、動画サイトやSNSの講座で無料でも学べます」(井戸)。
4 「買って失敗した物」を見返す
「貯蓄を増やすには、ムダな支出を減らすのが鉄則!これまでの買い物の失敗原因を振り返って、次の買い物に生かしていけば、ムダ買いが減らせます」(井戸)。
5 重要書類の置き場所を家族と共有する
「急な入院などは誰にでもあり得ること。もしもの時に備え、防犯面も考えながら、保険証券や有価証券、通帳などの置き場所を決めましょう。夫や子どもと共有すると安心」(山口)。
6 家族と"家事シェア"しておく
「多くの家事が妻任せだと、妻にもしものことがあった時、家の中が乱れ、家事代行などの支出が増える羽目に。普段から夫や子どもと分担することも、将来のために大切」(山口)。
7 「将来の住まい」について話し合う
「老後はどこにどう住みたいかを夫と話し合っておきましょう。今、持ち家なら修繕費などの確保、これから家を買う場合はローンの支払い終了時期がポイントに」(山口)。
8 年1~2回「歯科検診」を受ける
「健康維持に口腔ケアは必須。年に1~2回は歯石取りなどをして歯周病などを予防して」(井戸)、「加齢とともに弱ってくるのが歯と目。ケアしておけば治療費の節約に」(山口)。
9 国や自治体から「もらえるお金」をチェックする
「住宅購入や就学で大きな出費がある時、国や自治体から補助金などが出る制度が各種あります。これらは自分で申請しないともらえないので、情報を集め、逃さず活用!」(井戸)。
50代から始める
10 「ねんきん定期便」詳細を確認する
「50歳以上は、65歳以降の年金の受給見込額が記載されているので、必ずチェック」(井戸)、「受給見込額のリアルな数字をもとに、具体的な老後のライフプランを立てて」(山口)。
11 「死亡保険」を見直しする
「子どもの成長とともに、必要になる死亡保障額は減っていきます。教育費が一段落したら、掛け捨て型の死亡保険はやめてOK。その分を老後用の貯蓄に回しましょう」(井戸)。
12 何歳までどう働くかを想定しておく
「65歳以降も働く場合、どのような働き方があるのか調べておくと安心。ハローワークで適正検査を受けて、自分の能力とマッチした職種リストを確認するのもおすすめ」(井戸)。
13 「年金カレンダー」を書く
「退職金や公的年金など、60歳以降に自分が受け取れるお金を年齢ごとに一覧表にしてみて。合計額の90%がおおよその手取り額。生活費として不足なら今から備えを」(井戸)。
14 玄関、廊下など通り道にある物を片づける
「加齢とともに足腰が弱ると、ちょっとした段差でもつまずいてしまいがち。大ケガの原因につながるので、玄関、廊下、階段、部屋の出入り口には物を置かないようにして」(山口)。
15 食器などを今いる人数分に減らす
「子どもが独立したら持ち物の量の見直しを。来客が多くなければ、食器や布団などは最小人数分に。子どもの物は本人に引き取ってもらい、元気なうちに不要品を処分!」(山口)。
16 もしもの時に頼れる自治体サービスを調べる
「将来、医療や介護の問題が降りかかった時、自分だけで抱え込むとストレスもたまって危険。自治体の介護サポートや見守りサービスなどを調べ、いざという時は頼って」(山口)。
17 近所の交流会などに参加する
「万一の時、助けてくれるのは、遠くに住む親族より身近なご近所さんかも。広報紙などをチェックし、料理教室やイベントに参加して、交友関係を築いておくのも手です」(山口)。
18 老後も続けられる趣味を見つける
「60代は新しいことを始めるのに腰が重くなりがち。50代のうちに趣味や生きがいを見つけて」(井戸)、「食べ歩きなど小さなことでOK。長く続けられる趣味を探すのが◎」(山口)。
19 残したい写真をアルバムにしておく
「画像をスマホに保存したまま、プリント写真を放置したままという人も多いはず。判断が鈍る年齢になる前に厳選し、『イヤーブック』などにまとめておくのがおすすめ」(山口)。
20 体を動かすことを習慣化する
「長く働き続けるためには健康第一。無理なく続けられる運動をルーティン化することが大事です」(井戸)、「足腰を鍛えることが基本。日頃からよく歩くことを心がけて」(山口)。
※本書は『サンキュ!』17年3月号~ 22年11月号に掲載された記事を抜粋、加筆、再編集しています。読者やサンキュ!アンバサダーの名前、年齢、家計などについての情報は、取材当時のものです。それ以外の情報は特別な表記がない限り、2022年12月21日時点のものになります。
※名前は本人の希望により仮名を使用している場合があります。
※月収、年収は手取り額、ボーナスは年間の手取り額で記載しています。
※投資には元本保証はありません。損失のリスクも検討し、自己責任のうえで行ってください。
参照:『サンキュ!』2023年3月号「お金のきほんがわかる本」より。掲載している情報は2023年1月現在のものです。監修/井戸美枝、山口里美 編集/サンキュ!編集部