教育基金のための瓶の中のコインのお金の卒業ギャップ帽子。学習概念を学ぶ。

【子どもにかかるお金】学資保険に入っているから大丈夫は危険⁉要注意な思い込み4つと、先輩ママが語るリアル

2023/03/28

子どもの習い事に塾代、将来の学費などはいくら必要?「子どものお金、これくらいあれば大丈夫でしょ?」という思い込みは要注意!想像以上にかかるリアルな金額を知って、お金と心の準備をしましょう。

今すぐできる素敵なくらしのアイデアを毎日発信中。お金の貯め方から、時短掃除、洗濯、料理作りなどの家事の知恵、...

>>>サンキュ!編集部の記事をもっと見る

<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 井戸美枝さん
テレビやラジオ、雑誌、Webなど、各メディアでお金や経済の情報を発信。著書に『「届け出」だけでもらえるお金・戻ってくるお金』(宝島社)など。

子どもにかかるお金 その思い込み、ホントに大丈夫!?

情報不足による思い込みで備えを怠ると、いざというとき冷や汗をかくことになりかねません。

学資保険に入っているから、大学進学もなんとかなるっしょ

私立大学だと4年間で500万円以上!学資保険の満期金だけでは不足することも。

東京のオーディトリアム大学
jaimax/gettyimages

「学資保険の満期金200万円程度では、国立大学でも足りません。私立大学は500万円以上かかるのが一般的で、さらに理系、医歯薬学系だと授業料が割増。最低500万円は必要と心得て、学資保険だけでなく、児童手当やお祝い金などをすべて貯めて備えを強化しましょう」。

子どもにかかる教育費の目安※

●出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」(中学校・高校)、日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果」(大学)より。
※中学校・高校(全日制)は学校教育費、給食費、学校外教育費。大学(昼間部)は授業料、その他の学校納付金、修学費、課外活動費、通学費(入学金は除く)。1人あたりの年間平均額を中学校・高校は3年分、大学は4年分で合算したもの(1000円以下四捨五入)。

ずっと公立なら、そんなに高くないんでしょ?

国公立大学でも、地域外の進学だと、地元の私立より高くつきます。

日本語教育費イメージの管理
takasuu/gettyimages

「公立大学で地域外からの入学者は、入学金が高くなる場合があります。また、地域外の進学の場合、受験の遠征費、一人暮らしの生活費などを合わせると、自宅通いの私立大学生よりも出費が大幅にかさむことに」。

子どもの可能性を広げるために、いろんな習い事をさせるべき?

小さい頃にお金をかけすぎるのは要注意!数を絞って、将来の教育費を優先して。

「小さい頃にあれもこれもと手を出しすぎて、結局挫折してしまうケースは多いもの。予測がつかない時期にお金をかけすぎるより、進学のときに子どもの希望をかなえてあげられるように貯めておくのがおすすめです」。

大学進学資金が足りないときは奨学金があるから安心よね?

奨学金ありきではなく、18歳までにどう貯めるかシミュレーションを。

統計、電卓、ボールペン。金融ビジネス計算。
Hanasaki/gettyimages

「貸与型奨学金は、将来子どもが抱える借金だということを忘れずに。借りずにすむよう大学受験までの貯蓄プランを立てて備えるのがベスト。それでも足りない場合は、返済不要の給付型奨学金などを調べて対策を」。

進学にかかるお金

大学の入学金、授業料、受験費用だけでなく、生活費など、リアルな数字をチェックして、教育費の備えの参考に!

国立大でも県外だと、支出が膨大!生活費だけでも約500万円かかった

列の折りたたみ椅子とテーブル
Tom Merton/gettyimages

娘2人はそれぞれ別の地域の国立大へ。ある程度想定していたものの、仕送りだけで各自月10万円かかり、在学が2年間重なっていたときはキツかった!自分の老後資金は大学卒業後でいいと割り切り、高校までの間にできるだけ貯めた分で何とか乗り切りました。

<教えてくれた人>
子ども2人【長女25歳・二女23歳】
さごはちさん(石川県 48歳)
長女、二女の3人家族。長女は独立し、二女と同居。「県外進学を想定して、1人あたり500万円の貯蓄+養育費で備えました」。

大学でかかったお金を公開

【長女の場合】
● 大学受験費用 約32万円
● 授業料(4年間) 約147万円
● 入学金、納入金 約35万円
● 部屋探し、契約費 約25万円
● 新生活用品購入費 約40万円
●生活費(4年間) 約480万円

4年間トータル約759万円

●ここを節約!

ダメ元で授業料減免の申請を。
学年ごとに授業料減免の申請を提出させました(提出できるのは子ども自身)。申請が通ったらその分を生活費に充てられたので助かりました。

上2人が国立高等専門学校に。5年通学で、寮費も含めて1人約400万円!大学と変わらなかった

長男、二男は、5年制の国立高等専門学校に進学。国立なので授業料はさほど高くないのですが、寮費、生活費と合わせると年約80万円の負担に。貯蓄で足りなかった分は、入学前にそれぞれ貸与型奨学金を380万円ずつ借りました。

<教えてくれた人>
子ども3人【長男31歳・二男29歳・長女26歳】
Sakiさん(大阪府 57歳)
夫(62歳)、長男、二男、長女の5人家族。「3人とも幼少期から空手をやっていて、長女は空手のスポーツ推薦で進学しました」。

県外の私立大学の授業料年110万~150万円 。負担を減らすため、奨学金でフォロー

学生ローンの支払い計算、奨学金や学校や教育のコンセプトのための貯蓄、コピースペースと黄色の背景に電卓に卒業帽子をかぶって白い貯金箱
Nuthawut Somsuk/gettyimages

県外の私立大学だと、授業料と生活費を合わせて年200万円超の負担に。三女は授業料だけで年150万円かかります。進学時にそれぞれ無利子の貸与型奨学金(長女150万円、三女200万円)を借りましたが、積立貯蓄もあるので、最終的には各自が奨学金で返す分は50万円程度になりそう。

<教えてくれた人>
子ども3人【長女25歳・二女22歳・三女20歳】
おちゃこさん(静岡県 51歳)
夫(52歳)、長女、二女、三女の5人家族。「長女、三女は県外の私立大、二女は地元の専門学校に。三女は在学中です」。

大学でかかったお金を公開

【長女の場合】
● 大学受験費用 約13万円
● 授業料(4年間) 約440万円
● 入学金、納入金 約30万円
● 部屋探し、契約費 約12万円
● 新生活用品購入費 約34万円
● 生活費(4年間) 約400万円

4年間トータル約929万円

高校受験のための塾代で年約44万円 。これから大学進学が3人続くので先行き心配……

日本の中学生が教室で勉強している
mapo/gettyimages

長女、二女とも高校受験に備えて中3から塾通いを。塾代がそれぞれ月3万円、さらに夏期・冬期講習、模試のたびに2万~3万円の出費があり、児童手当の積立を切り崩しました。これから大学受験、長男の中学・高校とまだまだ続くので、教育費の備えが不安です。

<教えてくれた人>
子ども3人【長女17歳・二女15歳・長男10歳】
ぽんぽんままさん(長野県 44歳)
夫(48歳)、長女(17歳)、二女(15歳)、長男(10歳)の5人家族。「長女は私立高校在学、二女は今年高校受験で出費が増える一方」。

理系の私立大は学費が高い!年180万円は想定外だった

ビーカーに水と化学科学研究所背景でフラスコを実験します。
MadamLead/gettyimages

長女が進路を決めるまで、理系大学の学費がこんなに高いとは知らず、驚きました。長女の場合は、入学金25万円、学費が年180万円かかっています。推薦入学だったので受験費用がほとんどかからず、自宅通学だったのが救いでしたが、4年間厳しかった~!

<教えてくれた人>
子ども2人【長女22歳・長男17歳】
ぴかさん(千葉県 50歳)
夫(56歳)、長女、長男の4人家族。「長女は私立高校から私立の理系大学に。公立高校2年の長男はこれから塾に通う予定」。

※掲載している情報は、23年1月31日現在のものです。

参照:『サンキュ!』2023年4月号「子どものお金 リアルガチでいくらかかるか、知りた~い!」より。掲載している情報は2023年2月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND