家計簿は、毎日つけられなくても問題なし。最初に「これだけ」書けばいいこと4つ
2024/09/25
「節約が苦手です。家計簿は続いたことがないし」。そう嘆く人は多くいますが、お金を貯めるためには節約が得意であることも、家計簿を毎日つけ続けることも、実はそれほど重要ではありません。
11月号の付録として、毎年「1000万円貯まる家計簿手帳」を開発し続けてきた雑誌『サンキュ!』編集部の担当が自信をもって断言します。
お金の困りごとって、大きく分けると3つしかない
ふつうに暮らしていてお金に不安になるときって、実はだいたい3つ。
「予想外の出費!今月赤字になるどうしよう~」(突発性出費)と「この先いくらお金が必要なんだろう。貯金足りるのかな?」(将来の大きな出費)と「毎月少しは貯めたけど、出費で貯金も崩した。結局今年は赤字?黒字?」(管理の不安)。
そんなところではないでしょうか?
つまり、そこさえ把握できれば、毎日の家計簿なんておまけのようなものなのです。3つの不安を「見える化」してスッキリさせることが一番大事な課題です。
年間の予定を書き出せば「突然の出費」に慌てない
多くの人は、普通にごはんを食べて、家賃を払って、習い事や塾の月謝を払って……なら、それほど家計が困らないもの(ここですでに困っているなら、暮らしを見直さないといけないかもです)。
でもイレギュラーに「夏期講習、びっくりするくらいお金がかかった」とか「家族4人で帰省したら交通費が…」とか、月々の予算内では間に合わない出費が出てくるから、家計が乱れるのではないでしょうか?
それを前もって予測して、その分のお金はどの貯金を崩して使おうとか、そのために貯めておこう…と考えておくだけで「先の読める家計」になります。
家計簿には「年間の予定」を書く欄が必要なのです。
未来の予定を書き出せば、「いくら貯めれば安心?」の答えが見える
年々上がる教育費、住宅ローンは返せるのか? 冷蔵庫と、洗濯機と……イッキに壊れたらどうしよう?? 全部でいくらかかるの?
そんな漠然とした不安も、書き出して「見える化」すると対策がとれます。10年後に200万円必要なら、1年で20万円ずつ貯金を残しておけばいいということ。大きなお金を小分けにして考えられます。
家計簿には、この先20年~30年を見通せる「ライフプラン」を書く欄も必要になります。
ライフプランには家族の年齢を入れておくと、それに伴ってお金がどのくらいかかるのか、想像しやすくなります。
結局大事なのは、日々の出し入れより「残高」
毎月定額の貯金をしていても、思いがけない出費で崩していると、結局増えてない…。現金のやりとりが少なくなって、今現在黒字化赤字かわかりにくくなった。そんな声をよく聞きます。
そうなると毎日の出し入れよりも、「長い目」で見て将来困らないかどうか? が知りたくなりますよね。
一番把握しやすいのは口座の「残高」です。銀行口座を複数持っている人、証券口座も持っている人も多いでしょうから、月に1回、もしくは1年を通してでも、残高をチェックして年初と年末を比べてみるといいかもしれません。
「今年は『貯めどき』の年だから、1年で〇〇万円貯金を殖やすのが目標だった」というなら、本当にそれだけ増えているか確認ができます。
家計簿には、残高を記載する欄が必要です。
証券などの評価額も年に1度くらい書き出して確認しておくとよいかもしれません。
短期投資家でないなら、一喜一憂しない方がよいと言いますが「このぐらいの増減なら気にしなくてもいい」と改めて確認できれば、気持ちもラクになりそうです。
夢や目標を書いたら、モチベーションも上がる
家計のやりくりに不安がない人が口をそろえて言うのは「夢や目標を持つこと」です。
漠然と「お金がないと不安だから」と思って焦るよりも、着実に貯蓄を積み上げていけるそう。やる気ってやっぱり重要なのですね。
家計簿のように、手元に置いて何度も見返すところに夢や目標を書いておくのが、結構大切なポイントのようです。
日々の記録は「気が向いたらつける日記」でいい
と、いうことで、上の4つを書き入れたら、あとは気ラクに書き続けたらよいのではないでしょうか?
毎日つけ続けられなかったとか、計算して金額があわないとかは些細なこと。お金のことばかり書くのが嫌だったら、楽しい予定とか食べた物とか、好きに書いてもよいのです。
1年間手元に置くものなので、フリーページも楽しく使いたいですね。
2025年こそお金の不安なく過ごしたいなら、上記を参考に手帳のつけ方を考えてみてください。
こんな時代にあえてアナログに書き出してみるのも、様々なことを整理して目標と向き合うにはお勧めの方法です。
撮影/大森忠明 構成・文/サンキュ!編集部
*写真に使用されている手帳はすべてサンキュ!2024年11月号(9月25日発売)付録です。
*手帳に記入されている内容はフィクションです。
*写真に写っているペンなどの小物は付録には含まれません