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老後資金2,000万円を貯めるために今すぐすべきこと

2019/09/04

公的年金だけでは老後資金が2,000万円不足する……という話題が世間を騒がせています。本当にそんなに必要かはさておき、「備えあれば患いなし」。老後に備えるためにすべきことを、全国の主婦を取材し、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんと考えてみました。

『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多...

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1:なにはさておき「先取り貯金」

「老後資金は2,000万円必要」と聞いて、「絶対にムリ!」と投げやりになっていませんか?2,000万円という具体的な金額がショッキングだったのかもしれませんが、このニュース以前から、公的年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)だけでは「足りない」と、なんとな~く感じていた人は少なくないはずです。実際、貯め上手さんは、早いうちから老後資金を貯めることを意識したり、すでに貯め始めています。

老後資金に限らず、お金を貯めようと思うなら「先取り貯金」が鉄板ルール。「1カ月生活して、余ったお金を貯金する」のではなく、給料日に毎月決まった金額を貯金するということです。それには、給与振込み口座から貯蓄用の口座に「自動的」にお金が振り込まれる仕組みを作ることがカギ。

その際に、iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)や、つみたてNISA(ニーサ=少額投資非課税制度)を利用すると節税のメリットがあります。

2:自分の年金額の目安を知る

日本 1 万円札、年金手帳と砂時計
itasun/gettyimages

「今まで年金保険料を積み立ててきた分はどうなるの?」と言う人がいますが、これはちょっと違います。公的年金制度は「世代間扶養」といって、今の現役世代が払っている保険料は、今、年金を受給している人たちの年金の財源になっているのです。なので、少子高齢化で現役世代が減ると、年金の財源が乏しくなり、将来、受け取る年金額が減るのでは……という不安がわいてくるというわけです。

とはいうものの、不安ばかりを上げていてもキリがありません。そもそも「年金が減る」とか「年金だけじゃ、生活できない」といっても、「年金って、いくらもらえるの?」では話が始まりません。

まずは将来、自分が受け取る年金の見込み額を知ることから始めましょう。

50歳以下の人の年金見込み額は、「ねんきんネット」で調べることができます。これは、日本年金機構が提供しているサービスで、新規登録すればスマホやパソコンでチェックすることができます。

ただし、年金見込み額は、今後の加入状況や経済状況の変化などによって変わります。あくまでも“目安”ですが、漠然とした不安を抱えているよりも、ひとつのデータとして老後資金計画を立てるときに役立つはずです。

3:夫婦で稼いで老後資金を増やす

妻が働いて世帯収入を増やすことも、老後のお金の不安を小さくしてくれます。世帯収入が増えれば、貯蓄にまわせるお金が増えます。

また妻が働いて厚生年金に加入すれば、将来、受け取る公的年金額が増えます。厚生年金の保険料は会社と折半なので、自分も負担することになりますが、リタイア後、妻が受給する年金額が増えれば、家計の助けになるはずです。

4:“健康ファースト”で生活する

父と母と娘、ストレッチを
Hakase_/gettyimages

貯め上手さんがよく言うのが「健康第一。家族になったら、医療費がかかりますから」という言葉。健康であることは、余計な出費を出さない重要なポイント。老後資金を貯めるにも、働くにも、節約するにも、「カラダ」が資本です。

また、今後、公的年金の受給開始年齢が、現在の65歳から引き上げられることが予想されます。となれば、無収入の期間をつくらないために、年金を受け取れる年齢になるまで働くことが考えられます。長く働くためにも、“健康ファースト”が大事です。

まとめ

老後のお金のことをやみくもに心配するより、今できることを実行したほうが気持ちが軽くなります。「2,000万円」という数字にあわてずに、わが家の備えをすることが大事です。

■教えてくれたのは・・・村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。

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