老後難民にならないために!30代~40代、50代でやっておきたい14のこと

2024/04/01

人生100年時代を迎え、長~い老後のお金の不安を減らすために、今からできることをピックアップ。先を見越して計画を練り、早いうちから備えることは、充実した現役生活を送ることにもつながります!

生活に根ざした家計管理、資産形成のアドバイスが人気。大学2年生のときに実行したバックパッカー旅行以来、旅行が...

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30代~40代から始める

老後はまだ先だけど、今後の人生設計を具体的に考え、しっかり計画を練りたいとき。老後のための貯蓄も少しずつ始めるのが理想的。

1 ライフプラン表を書く

子どもの入学時期や家族のイベント、大きな買い物予定など、この先30年分のライフプラン表を書くことで、長期的なお金の流れを見える化。やりくりに余裕がない時期、比較的貯めやすい時期がわかれば、老後資金の貯めどきも見えてきます。毎年見直し、更新していくのがポイント!

2 半年に1度、貯金簿(R) をつける

貯金簿とは預金や保険、運用商品などの資産を一覧表にしたもの。ボーナス時期など半年ごとに預金残高や運用商品の時価評価額を記入することで、この半年間でいくら貯蓄や総資産が増減したのか把握することができます。老後資金の目標額を設定しやすくなる効果も!

3 重要書類の置き場を家族で共有する

夫婦どちらかが入院したり、万一のことがあった場合に備え、印鑑や預金通帳、マイナンバーカード、保険証券、有価証券、家や土地関連の重要書類は、家族で置き場を共有しておくと安心。置き場が定まっていない場合は、これを機に防犯面を考慮しながら決めましょう。

4 保険の見直しをする

保険は入りっ放しにせず、保障内容を見直すことが大切。50代で保険に入り直すと保険料が高くなるので、見直しは40代のうちにすませたいところ。夫の死亡保障額は子どもの成長とともに保障額を徐々に引き下げ、保険料が浮いた分は老後資金として貯蓄を。

5 リタイアするまでに住宅ローンを払い終える

住宅ローンは年金生活に入るまでの完済を目指し、返済プランを練りましょう。退職金を全額ローンの返済に充ててしまうと、老後資金に余裕がなくなるので注意して。また、夫が40歳前後から住宅ローンを組むなら、65歳の定年までに完済できるプランを選ぶのが賢明です。

6 細く長く老後資金を貯め始める

老後資金は時間をかけてコツコツ貯め続けることが肝心。まずは、今の先取り貯蓄に10%上乗せして貯めることからスタートしてみましょう。今の先取り貯蓄が3万円なら、少し頑張って3万3000円ずつ貯蓄を。老後資金は早く貯め始めるほど準備期間を長くできます。

7 余剰資金で長期分散投資を始める

当面使う予定のない余剰資金があるなら、長期分散投資で老後資金を準備するのも手。投資初心者には、24年から新制度となった新NISAや老後のための自分年金をつくれるiDeCoなどがおすすめ。どちらも運用期間中に出た利益を非課税で受け取れるのがうれしい特徴です。

50代になったら始める

50代になったら人生の後半戦に突入。迫る老後を現実的な問題と受け止め、ていねいに調べたり、綿密な計画を立てることが大切!

8 老後にやりたいことやどう暮らしたいかを具体的に書き出す

夫婦で将来どう暮らしたいかを話し合ったり、行きたい旅行先や挑戦したい趣味など、これからの人生でやりたいことをリストアップしてみて。目標の時期やかかる費用、その費用をどこから捻出するかなども書くと、より具体的になって実現しやすくなります。

9 「 ねんきん定期便」 で年金見込み額をチェックする

50歳以上の人の「ねんきん定期便」には、60歳まで今と同じ条件で払い込んだ場合の65歳から受け取れる年金見込み額が記載されているので、50歳を過ぎたら必ずチェックしましょう。年金受給額を試算できるインターネットサイトで確認することもできます。

10 老後の家計表を想像して書いてみる

夫婦2人の生活になれば、食費や日用品費、水道・光熱費などの支出を減らすことが可能。今の支出額の8割くらいを目安に、老後の基本の生活費を計算してみて。基本の生活費が月の年金見込み額より大きくオーバーする場合は、今からもう少し節約を意識した生活にシフトする必要があります。

11 老後の住まいについて夫婦で話し合う

持ち家の人は住宅ローンの完済時期を確認し、今後の修繕費や維持費を見積もってみて。また、今より光熱費や維持費が少なくてすむコンパクトな住まいや、車がなくても買い物や病院に行ける地域に引っ越すのも選択肢のひとつ。老後の住まいについて夫婦できちんと話し合いましょう。

12 家の中の不便なところをチェックする

年を取って体が衰えると、住み慣れた家でも不便な箇所が……。手すりの設置や段差の解消、スムーズな家事動線の確保など、リフォームが必要になる場合もあるので、費用と心の準備をしておくと◎。介護認定を受けると自治体から介護リフォーム助成金をもらえるので要チェック。

13 老後の働き方を考え、どんな働き口があるか調べておく

50代になったら、この先何歳まで、どんなペースで働くか考えてみて。老後も積極的に働きたいなら「シルバー人材センター」で求人が多い職種を調べ、今から必要なスキルを身につけておくのも手。保育園の送り迎えなどをお手伝いする「ファミリーサポート事業」もおすすめです。

14 パソコンや資産のパスワード帳 を作り、家族で共有する

最近はパソコンで資産管理する人が多いので、万一のときに家族がお金を引き出せるよう、パソコンやネット銀行などのIDとパスワードをノートにまとめておきましょう。パスワードは防犯上すべてを書かずに下3桁やヒントを書くなどし、貯金簿とは別々に保管を。

※投資には元本保証はありません。損失のリスクも検討し、自己責任のうえで行ってください。

※『サンキュ!』20年1月号~ 23年8月号に掲載された記事を抜粋、加筆、再編集しています。

<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 畠中雅子さん
「高齢期のお金を考える会」「働けない子どものお金を考える会」主宰。生活者に寄りそうアドバイスが人気。近著に『70歳からの人生を豊かにするお金の新常識』(高橋書店)。

参照:『サンキュ!』2024年4月号「50代からの身軽で豊かな暮らしBOOK」より。掲載している情報は2024年2月現在のものです。構成・文/鹿島由紀子 編集/サンキュ!編集部

 
 

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