じつは家計管理がゆるい!?30代で2,000万円貯めた人の共通点5
2024/08/30
少し前に「老後2,000万円問題」というのが話題になりました。ざっくり説明すると、年金生活に入るまでに夫婦で2,000万円の預貯金がないと生活が苦しくなる……という話です。「2,000万円なんていう大金を貯められるわけがない!」ということで、世間を騒がせました。ところが「年金生活に入るまで」どころか、30代ですでに2,000万円貯めている人たちもチラホラ出てきています。
そんな人たちには、いくつか共通点があります。全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが、その共通点について解説します。
1.家計管理が意外とゆるい
30代で2,000万円も貯めているくらいだから、家計簿をしっかりつけてバッチリ家計管理をしているように思いがちですが、意外とそうでもありません。
手取り月収から、住宅ローン、水道光熱費、スマホ代、夫婦の小遣いなど毎月決まって出て行くお金=固定費と、毎月定額の先取り貯蓄分を引いた分が「やりくり費」。何にいくら使ったかは気にしないで、とにかくやりくり費の金額内で食費、日用品費、レジャー費、その他、もろもろがまかなえればOKという、ゆるめの管理で家計を回しています。
2.思い立ったら最初の一歩が早い
NISAを利用すれば投資で得た利益が非課税でお得、投資信託の積み立て購入をクレジットカード払いにすればポイントが付いてお得、保険を見直して重複している保障を整理しすれば保険料が安くなってお得……など、お得な情報を知ったら即実行します。行動までの時間が短いのが共通点です。
3.夫婦で家計を共有している
30代で2,000万円貯めた人は、夫婦で日常的にお金の話をします。妻だけが家計を管理して夫は無関心ということはありません。共働き夫婦の場合は、夫は固定費、妻はやりくり費など、家計費を分担。家計簿アプリなどで共有して、家計を見える化しています。わが家の貯蓄を増やすことに、夫婦ともに高いモチベーションを維持しています。
4.needでなくても、wantの物も買う
need=必要な物だけではなく、want=欲しい物も買います。「やみくもに節約するのはストレスはたまっても、お金が貯まらない」ということがわかっているからです。
もちろん、欲しい物を何でも買うというわけではありませんが、本当に欲しいと思った物は我慢しないで手に入れます。
5.投資をするのはテッパン
30代で2,000万円貯めた人たちは、ほぼみんなと言っていいくらい投資をしています。NISA(少額投資非課税制度)がスタートする前から株式投資をしていた人もいれば、NISAがスタートしてから投資信託の積み立て購入を始めた人もいます。
いずれにしても「今の世の中、預貯金だけではお金は増えない」と理解しているので、投資の力を活用して貯蓄を増やしています。
まとめ
30代夫婦で世帯総貯蓄額2,000万円を達成した人たちには、いくつかの共通点があります。できることから真似したら、2,000万円貯蓄が達成できるかも。ぜひ試してみてください。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。