電卓で考える男女の手

「ボーナス破産」が急増する!?最も危ない年末ボーナスに備えて今からやるべきこと

2020/06/15

「ボーナス破産」とは、新型コロナ不況により見込んでいた額のボーナスが出ず、家計が破綻して自己破産に追い込まれてしまう状況のこと。それを防ぐには、緊急に「家計を修正する」ことが大切です。家計修正の方法とポイントを、節約アドバイザーの丸山晴美さんに教えてもらいました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2020年5月時点の情報を元にしています。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「ボーナス破産を防ぐ家計修正術」!

新型コロナ不況でボーナス減額またはゼロの可能性が!

今年は新型コロナの影響で、ボーナスの支給額が減ったり、ボーナスゼロとなる企業が増えると言われています。特に年末のボーナスほど、新型コロナ不況の影響が大きく出るという予想もあります。
そうなった場合、現在ボーナス払いで住宅ローンやクレジット払いを利用しているご家庭や、給料だけでは毎月の生活費が足りずボーナスで補填しているご家庭は、一気に赤字家計に転落してしまうことに。貯蓄の切り崩しや借金をせざるを得なくなり、ついには自己破産に…という可能性は決して少なくありません。

そうならないためには、緊急に家計を修正することが重要です。ボーナスに頼らずに生活できるよう、家計を構築し直しましょう。

「固定費」から修正して「月収でやりくりと貯蓄ができる家計」へ

通常の節約では食費や光熱費を見直すのが一般的ですが、今回はもうそういう次元の問題でありません。手取り収入が大幅に減った場合は、住居費や保険料、教育費といった、家計への影響が大きい固定費から見直す必要があります。
毎月の固定費が収入に対して大きくなるほど、生活費や貯蓄にまわるお金が少なくなり、ボーナスだけではなく月の収入が減ったときにも家計が立ち行かなくなる可能性があります。そうならないために、まずは毎月の収入の中でやりくりと貯蓄ができるようにすることが大切なのです。
思い切ったリストラ策も必要となるかもしれませんが、新型コロナ不況から家計を守るにはそれくらい危機感が必要です。

家賃が月収入の3割を超えたら引越しも考えて

固定費の中でも大きいのが、家賃や住宅ローンなど住居に関する費用です。
賃貸住宅の場合、一般的に家賃は手取り収入の3割までと言われています。最新の月の手取り額を計算し、家賃がその3割を超えている場合は、引っ越しも視野に入れる必要があります。

と言うのも、新型コロナは収束まで数年かかるという説もあり、長期戦を覚悟する必要があるからです。家賃が5万円安くなれば、年に60万円、2年で120万円ものお金が節約でき、更新料の金額も大きく異なります。早く行動を起こすほど、家賃による家計負担が少なくて済みます。明らかに家賃が家計の負担になっている場合は、検討することをおすすめします。
今すぐに引っ越さない場合でも、物件を探し始めていつでも引っ越しができる準備をしておいても損することはありません。

また、賃貸住宅にお住まいのかたは、「住居確保給付金」(国や自治体が家賃相当額を支援する制度)の対象となる場合もあるので、お住まいの自治体窓口へ相談しましょう。

住宅ローンは契約銀行に相談してすぐに見直しを

住宅ローンを払っているご家庭では、住宅ローンにボーナス払いを組み込んでいるケースが多く見られます。住宅ローンを優遇金利で借りている場合、契約条件によっては1回でも支払いが滞ると高い店頭金利(基準金利)に戻り、返済額が増えるので注意が必要です。一度優遇金利が解除されてしまうと、戻してもらうことはできないと考えておきましょう。
夏だけではなく、冬のボーナスから引き落とされる予定の金額を今から別途貯蓄をして備え、引き落とし口座に入れて備えましょう。

同時に、住宅ローンの契約書を確認し、契約した銀行などに相談することも大切です。月の支払い額を少なくして支払期間を長くしたり、家計が落ち着くまでは主に利息分だけを支払う「中ゆとり」、ボーナス払いの内訳変更など、滞納せずに支払い続ける方法を相談しましょう。
銀行側もローンを払ってほしいはずですし、今は新型コロナ不況という異例かつ緊急事態ですから、耳を貸してくれやすいでしょう。「もうどうにもならない!」という状況になる前に動くことが重要です。

塾や習いごと、医療保険は「本当に必要なもの」か検討を

教育費については、学校の授業料などを省くことはできません。大学など将来のための貯蓄もキープしたいものです。でも、習いごとや塾などについては、見直す余地があるのではないでしょうか。今後の進路も含めて子どもとも相談しながら検討し、トータルで考えてやめる選択も必要です。
また、自分で加入している医療保険がある場合は、もっと保険料が安い契約に変更できないか見直してみましょう。

上記以外に、格安スマホに乗り換えたり、動画配信サービスなど毎月定期で払っていたものをやめるなど、毎月の支出をできる限りコンパクトにする工夫も大切です。

クレジットカードの分割やリボ払いを今すぐ精算

ビジネスの女性の手は青いクレジット カードを保持します。
apichon_tee/gettyimages

買い物の支払いを、クレジットカードで行っているというかたも多いでしょう。ここで問題なのは、日常の生活費の買い物をほぼクレジットカードで払い、カードの引き落とし分をその月の給料から支払っている「自転車操業状態」の家計です。
翌月の収入をあてにしたクレジットカードの使い方なので、収入が減ったときに家計が回らなくなる恐れがあります。最悪の場合、払い切れない請求分を金利手数料が高いリボ払いにして、その後はほぼ利息分だけを支払う状態に。するとリボの残高が徐々に増え、元本がほとんど減らないという悪循環になりかねません。

今のうちにクレジットカードの支払い残高を清算し、今後は現金やチャージ式の電子マネーなどで支払うようにして、「支払いを先延ばしにしない家計」に修正をしましょう。
もちろん、クレジットカードを使う際に、ボーナス払いを選択しないことも必須。ボーナスをあてにした大きな買い物や旅行の計画も延期して、確実にボーナスが入金された後に計画を立てるようにしましょう。

大物の修正の後は「チリツモ出費」も見直して

固定費やクレジットカードの修正ができたら、次は外食、レジャー、し好品、スマホ課金といった「積もれば大きな金額になる出費」の見直しに取り掛かりましょう。
一つひとつは大した金額でなくても、年単位で考えると大きな金額になるはずです。それぞれの優先順位や予算を決め、できるだけ出費を抑えて、その分を貯蓄に回すのが目標です。

ボーナス破産に陥らないためには、今後しばらくは「もうボーナスは出ないもの」と思って家計を立て直すことがポイントです。何度も言いますが、新型コロナは長期戦です。手を打つのが早ければ早いほど、家計を立て直しやすくなるので、今すぐ見直しを始めましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

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