手取り足取り教えます!今すぐ始めるべき積み立てNISA解説!
2021/08/09
「名前は聞いたことあるけど、よくわからない」「投資ってやっぱり怖い」、そんなあなたも大丈夫!お金のプロが、つみたてNISA初心者がつまずきがちなポイントを押さえて、用語の意味ややり方を手取り足取り教えます!
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 横山光昭さん
家計再生と貯蓄力UPをサポートする、マイエフピー代表。著書『貯金感覚でできる3000円投資生活デラックス』(アスコム)。
実は、"貯蓄が現金だけ"ってものすごく危険なことなんです
例えば、現在100万円で買える物が、10年後100万円で買えるとは限りません。これは、物価の上昇により、現金自体の価値が下がるから。つまり、現金だけしかもっていないと、結果的に損をする可能性があるのです。そこでおすすめなのが「つみたてNISA」。なぜなら、つみたてNISAで購入する株や債券は比較的物価と連動するので、資産としての価値が変わる可能性が低いからです。「もっと将来の備えがしたい」という人は、ぜひ始めてください!
つみたてNISAに興味がある人は80%。でも、始めているのは18%
興味がある投資信託を調査すると、つみたてNISAは関心が高いけれど、実際に始めている人はまだ少ないことがわかりました。
※サンキュ!モニターアンケートより(21年3月実施、回答者数=238名)
『サンキュ!』読者の皆さん、つみたてNISAは「始めたほうがいい」ではなく、「始めるべき」なんです!
横山さんのつみたてNISAを今すぐ始めるべき理由
●長~く積み立てるほど資産が大きく育つから
少額から始められる分、長期間積み立てることで利益が期待できるのが特徴。だから、「もう少し貯金してから始めよう」なんて躊躇せず、一日でも早く始めるほうがお得!
●なんと、利益に税金がかからないから
一般的に、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。でも、つみたてNISAなら最長20年間、年間40万円分の投資で得た利益は非課税、つまり0円!
●マジで100円あれば始められるから
投資は元手が多い人しか始められないイメージですが、つみたてNISAなら、多くの証券口座で「100円以上1円単位」で購入が可能。無理のない範囲で今すぐスタート!
1 口座を開設する
◆証券会社のHPを開く
つみたてNISAには、「証券会社」の口座開設が必要です。まずは、パソコン(またはスマホ)で、証券会社のHPを検索しましょう。
ちょっとアドバイス
ここでつくれば間違いない
楽天カードユーザーはここ!【楽天証券】
楽天カードでクレジット決済すれば、投資額の分も楽天ポイントがたまる。また、ポイントでの投資も可能。
業界No.1の安心感【SBI証券】
ネット証券の口座開設数がNo.1。取り扱う投資信託の商品数も、金融機関で最も多い。
◆口座開設ページで総合口座とつみたてNISA口座をつくる
「口座開設」のページを開き、「総合口座」と「つみたてNISA口座」をつくります。以前、総合口座をつくったことがある人は、同じ金融機関でつみたてNISA口座をつくりましょう。
◆マイナンバーなど個人情報を入力する
氏名、住所、生年月日など個人情報を入力。「ネット申し込み」を選べば、書類に手書きしたり本人確認書類を郵送したりの手間が不要に。マイナンバーの画像をアップロードすれば、申し込み完了です。
ネット申し込みなら最短2日
※証券会社によって異なります。
口座開設完了!
2 入金する
◆月貯蓄額の1割を投資資金にする
月々の投資資金(つみたてNISAで積み立てる金額)は、月貯蓄額の1割を目安に始めましょう。慣れてきたら金額を増やすのもおすすめ。投資額は多いほど、利益の期待も大きくなります。
ちょっとアドバイス
非課税枠に収まるよう投資額は年間40万円以下にしよう
多く投資したほうが利益の期待も大きくなるけれど、年間で40万円以上投資すると利益に税金がかかってしまうので注意!投資額は、月平均3万3000円以下に収めよう。
ex)40万円÷12カ月=約3万3000円/月
◆投資資金を総合口座に入金する
総合口座に、投資資金を入金しましょう。ふだん使っている銀行からの自動振り込みが可能。でも証券会社と提携している銀行口座を利用すると、入金や出金の手数料がお得になったり、普通預金の金利がUPするなどの特典も!
ちょっとアドバイス
おすすめ証券会社の提携銀行
SBI証券…住信SBIネット銀行
楽天証券…楽天銀行
赤字家計でも、つみたてNISAを始めるべきですか?
現在、赤字家計の人はSTOP!未来のために月々のやりくりを見直そう
つみたてNISAは未来のために一日でも早く始めてほしいけど、現在の暮らしで無理をするのは本末転倒。月貯蓄額が0円の人や赤字家計の人は、まず毎月の現金貯蓄を優先して。
3 商品を選ぶ
◆迷ったらとりあえず海外のインデックスファンドを選ぶ
「インデックスファンド」とは、株式市場の指標(ざっくり言うと景気)の上がり下がりと同じ動きをする投資信託のこと。大まかに、日本のインデックスファンドは日本の景気と、米国のインデックスファンドは米国の景気と連動していると考えよう。
ちょっとアドバイス
「今買うなら迷わずコレ!」激推し3商品
長期間積み立てると考えるなら、この先は国内よりも海外のインデックスファンドのほうが成長を期待できるそう。今、横山さんが特におすすめの3商品をご紹介!
1 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
日本と新興国を含む、全世界で購入できる約8800銘柄が含まれている商品。全世界の株式に分散投資ができるので、リスクが低め。
2 楽天・全米株式インデックス・ファンド
米国株式市場で購入できる約4000銘柄が含まれている商品。米国の大企業、中小企業の株に分散投資ができて、利益の期待大。
3 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
中国、韓国、台湾、インド、ブラジルなど、計26の新興国で購入できる約1300銘柄が含まれている商品。長期的な成長が期待できる。
たとえ3000円でも3つを分散して買おう
上でおすすめした商品は低リスクのものですが、よりリスクを避けるためにも、大切な投資資金は分散させるのがコツ。
「バランス型」っていうのもあるけどどうなんですか?
「バランス型ファンド」もいいけれど、今なら、僕は上の3つを選ぶな!
「バランス型ファンド」とは、世界の株式、不動産株式、債券などがセットになっている商品。1つで幅広い資産へ投資ができるからラクだけど、利益の見込みが少ないものも含まれているんです。せっかく資産を殖やすために始めるのだから、僕ならインデックスがおすすめです。
4 積立頻度を選ぶ
◆毎月積み立てを選ぶ
積み立て頻度は、毎日、毎週、毎月などが選べます。でもつみたてNISAは長期戦なので、月に1回で充分。日にちの指定に迷ったら、口座残高不足の心配がない日がおすすめ。
注文する→GOAL
必要事項を入力したら、「目論見書(もくろみしょ)(購入する商品がどんな内容かが書かれているもの)」をチェック。設定内容の最終確認をして、「確定」ボタンを押したら注文が完了!
ここからが本当のスタート
◆基本ほったらかして、年に1回チェックする
つみたてNISAは、商品の価格変動に一喜一憂せず淡々と積み立て続けるのが理想のやり方。なので、頻繁に確認しなくてOK。年に1回、損益の概算金額だけはチェックしよう。
※この特集の情報は、21年5月31日現在のものです。
投資は元本保証がありません。損失のリスクも検討し、自己責任のうえで行ってください。
参照:『サンキュ!』2021年8月号「いますぐ始める積み立てNISA」より。掲載している情報は2021年6月現在のものです。監修/横山光昭 構成・文/出下真紀 編集/サンキュ!編集部