後悔した!知っておきたい住まいにかかるお金のこと
2019/05/19
家は人生の中で最大の買い物。損や失敗をしないためにも、「住まいのお金」について調べることはとっても大事です。そこで今回は、家を買った先輩たちの失敗&後悔談をご紹介。同じようなピンチを招かないようにしましょう。
私たち、これで後悔しました!
■「頭金0円」でも、予想以上にお金がかかる
「頭金なし」だったので、貯蓄がなくてもいいと思っていたのに、手付金に100万円、地鎮祭費用約20万円、大工さんへのお茶菓子代などなど、支出が続々!家計から捻出して厳しかった~(神奈川県 W・Rさん)
■「家賃と同じ金額なら」 と思ったが、そうじゃなかった!
「返済額が家賃並みなら買ったほうがお得ですよ」という不動産屋の営業トークに乗せられて購入。でも固定資産税が年約10万円、マンションの管理費、修繕積立金が月2万円かかり、結果的に家賃より負担大!(兵庫県 I・Mさん)
■土地代が予算オーバーし、部屋数を減らした
土地代が想定よりも高くて予算がたりなくなり、最初の間取りよりも1部屋減らすことに。もう少しあとで買えば、金利が下がり借りられるお金が増やせたかも?土地にかかる費用について、しっかり調べておけばよかった。(埼玉県 T・Mさん)
■購入後の修繕費を考えておらず、家計を圧迫!
築10年になり、家のあちこちで修繕が必要に。浄化槽の修繕に20万円かかり、水道の蛇口も壊れるし、家電も古くなり買い替え代が……。うちはボーナスがなく、積み立てもしてなかったので、今が苦しいです(静岡県 F・Eさん)
■建物だけでなく、土地にかかる費用が想定外
土地購入のための手付金や名義変更にもお金がかかるのを知りませんでした。土の量が多ければ、その分地盤検査などにかかる費用も増えます。住宅ローンの頭金以外に100万~200万円くらい余裕がないとキツイです!(愛知県 K・Mさん)
■貯蓄を使い果たしてしまった
買う予定は特になかったのですが、たまたまいい物件があって勢いで購入。頭金などに共働き時代の貯蓄を使い果たしました。今は専業主婦なので、住宅ローンの負担が重くて貯蓄できず、いっぱいいっぱいの生活です(京都府 M・Yさん)
さらに、お金のプロに「住まいのお金」の最新情報を教えてもらいました。
住まいのお金最新TOPICS
「増税前に買わねば!」と焦る人もいますが、今すぐ希望の物件が見つかったとしても、引き渡し時期が10月以降になれば、消費税は10%に。今回の増税後に家を買う人に向けて、国も支援策を打ち出しています。増税後にじっくり検討するのが賢明です。
「住宅ローン減税」の控除期間を3年間延長
「住宅ローン減税」は、毎年末のローン残高×1%の税金が戻る制度。増税後に家を買うと、住宅ローンの控除期間が現行の10年から13年に延長※。ただし、年末のローン残高には上限があり、最大限の減税額を受けられる人は限られています。
※11~13年目はローン残高の1%か、建物価格の2%÷3の額、いずれか少ないほうが税額控除に。
「すまい給付金」の上限額が拡大!
「すまい給付金」とは「住宅ローン減税」による税金の戻りが少ない人向けの制度。初年に1回だけ給付金がもらえ、年収が低い人ほど給付額が多くなります。現行では年収の上限の目安が510万円以下ですが、増税後は年収の上限が775万円以下になります。
中古住宅は売り主が個人の場合には消費税がかかりません。不動産仲介手数料や修繕費は消費税の対象ですが、検討してみる価値はあり。中古は、住宅ローン減税の控除期間は10年で、すまい給付金は対象外です。
借入額や返済方法に気をつけて!
「金利が低いと多めにローンを組んでも、毎月の返済額は少なく抑えられます。だから、『これくらいなら返せる』と借りすぎてしまう傾向に。今は返せても、今後金利が上昇して毎月の返済額が増えれば、途端に家計を圧迫!
また、30代以降に35年ローンを組むと定年後まで返済が続き、老後生活が苦しくなります。『繰り上げ返済すればいい』と考えがちですが、実際に教育費や老後資金を貯めながら、繰り上げ返済する余裕はありますか?
これから買う人は、そうした借りすぎリスクを考えて無理のない返済計画を。すでに買った人も、ローンの負担を軽くするなど、返済計画を見直しましょう」
<教えてくれた人>
深田晶恵さん(ファイナンシャル・プランナー)
(株)生活設計塾クルー取締役。家計に関する相談業務のほか、各メディア、セミナー、講演会など幅広く活躍。「DIAMOND online」配信の住宅のお金に関する記事も好評!
参照:『サンキュ!』6月号「住まいにかかるお金の新常識」より。掲載している情報は19年4月現在のものです。撮影/砂原文 構成/宮原元美 取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部
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