食費は月収の何%?月収別!貯まる家計の黄金比率!
2020/02/09
住居費、食費、教育費…何にいくらかければお金が貯まるのかわからない。そんなとき参考になるのが、貯蓄が続く家計の「黄金比率」です。貯まる家計を研究し続ける専門家が、月収別に何にいくら使うのが適正か、ズバリ教えます。
<プロフィール>
横山光昭さん
ファイナンシャル・プランナー。幅広い月収、年代の家計を支援し、独自の貯蓄改善プログラムを開発。著書に『3000円投資生活デラックス』(アスコム)などがある。
家計の黄金比率を書けば、何にいくら使えば貯まるかわかる!
家計の黄金比率とは、例えば月収30万円なら、食費は15%で4万5000円という目安のこと。日本中の家計相談を20年以上受け続け、その研究から〝貯まる家計の黄金比率〞を導き出した横山さん。「月収が25万円なら貯蓄は12%で3万円、食費は15%で3万7500円。条件は違っても、貯まる人の家計は、だいたいこの比率の範囲に収まっています」
実際の相談でも、まずこの黄金比率と現在の家計が、どのくらい離れているかをチェックするそう。「比率は目安ですが、入ってくるお金が決まっている以上、使えるお金の範囲は変わりません。下の表を見て、基本的な予算を押さえてから、自分なりのかけどころを調整すればベストな家計にたどり着けます」
黄金比率を使った家計の見直しは、3ステップ。今のわが家の適正予算が確認できます!
STEP1:我が家に近い月収の“黄金比率”を見る
下記の表の中から、わが家に近い月収の黄金比率をチェック。「家族構成が違っても、月収が同じなら、使えるお金も同じ。貯蓄を守るためには、食費はいくらが理想的か、現実的な目安を知って」
格安SIMの普及、幼保無償化などの背景も含め、横山さんが20年最新版の黄金比率を発表!「ボーナスなどを含めた年間平均ではなく、あくまで月収の内訳です。手取り月収が27万円なら、25万円と30万円の中間を参考に」
※この黄金比率は、夫婦共働き(妻はパート)、小学生と未就学児の4人家族を想定し算出しています。
STEP2:今の家計と理想の家計を書く
わが家の家計は理想と比べて何が多いか、ギャップをチェック。「今の家計の特徴をつかむことが目的なので、金額はざっくりでOK。見直すべき費目を見つけて」。
家計の黄金比率の書き方のコツ
【貯蓄が最優先!あとはつじつまを合わせればOK】
目標の家計で最初に合わせたいのは、貯蓄の比率。「貯蓄を黄金比率どおりの金額で書き、残りのお金を優先順位の高い費目から振り分けて。使えるお金の範囲で予算を書けば、理想にきっちり合わせなくても大丈夫」
【どうしてもかかる「医療費」や「交際費」があれば、ほかを調整しよう】
医療費やガソリン代など、地域や家庭によってどうしてもかかる費用は「その他」に。「ただし、全体で使えるお金が増えるわけではないので、ほかの費目を削ること。貯蓄の比率を減らすのは、最終手段に」
STEP3:理想の家計に収まるよう暮らしを見直す
理想と大きくズレた費目は、アドバイスを参考に見直し。「特に、貯蓄の金額が理想より少ない人は、家計全体の見直しを。優先順位を考えながら、1つずつムダを削っていきましょう」
横山さんがまずチェックするのがこの6つの費目。「ここが高いと貯まりませんが、ムダがある分、見直しで大きく改善する余地があります」
見直し効果が大きい費目TOP3
(1)通信費
格安スマホやSIMが普及した今は、乗り換えや見直ししだいで大幅な削減が可能。「使っていない有料サービスははずす、契約容量を見直すなど、小さな努力でも比率は確実に変化します」
(2)保険料
死亡保険は18年4月に各社とも保険料がダウン。しばらく見直していなければ削れるチャンス。「ただし、必要以上に削るのはNG。本当に困るリスクには手厚く備えて、メリハリを」
(3)住居費
比率が高い住居費を削れると、家計は大きく改善!「貯蓄率が低く、少々の調整では解決しないような場合は、引っ越しや住宅ローンの借り換えなど、大ナタを振るう道も考えて」
高すぎる家計は要注意費目TOP3
(1)水道・光熱費
水道・光熱費が高い人は、メタボ家計!? 「水や電気のムダに鈍感な人は、見えないお金を意識できず、全体に支出がふくらんでいる傾向が。一度しっかり明細を見て、出費の把握を」
(2)食費
食費が極端に高いのは、日々の出費をコントロールできていない証拠。「流されやすいと、家計全体を管理する力も弱くなります。理想予算内で、残金を意識しながら暮らす練習を」
(3)教育費
教育費が理想を大きく超えている家計は、将来への貯蓄が手薄に!「教育費は月収が高くても5%まで。小学校時代に習い事をさせすぎると、大学入学や老後にお金を残せなくなります」
★使途不明金が多い人は 〝隠れ固定費〞や〝ラテマネー〞を見直そう
「音楽配信など定額制サービスが普及し、家計の固定費が増えています。少額でも、数が重なれば家計を圧迫するので、使えるお金の範囲でまかなえているか、毎日買うコーヒーなど習慣になっているムダ使いはないか、見直す姿勢が大切です」
Have a try!
□月収の黄金比率をチェックする
□今の家計と理想の家計を書いて比較する
□暮らしを見直す
参照:『サンキュ!』2月号とじ込み付録「みんなの貯まる黄金比率BOOK」より。掲載している情報は19年12月現在のものです。監修/横山光昭 イラスト/徳丸ゆう 構成/出下真紀 編集/サンキュ!編集部
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