書き込むだけ!子どもを大学に行かせるために300万円貯める方法
2020/08/02
進路にもよりますが、大学進学時に300万円の貯蓄があれば、大きな借金は背負わずにすむそう。まずはこの金額を目標に、確実に貯めるためのシートをファイナンシャル・プランナーの竹下さんに考えてもらいました!
教育費を2本の柱に分けて考えよう!
大学4年間に必要な学費は、私立文系で約450万円。ただし、この金額をすべて貯蓄で用意する必要はないと竹下さん。
「例えば今、塾や習い事、学校に払う費用に年間30万円を家計から出しているとしたら、その金額は大学に入ったあとも家計から出せるはず。進路に必要な金額を調べ、家計だけでまかなえない部分を、貯蓄で用意すればいいのです」。
家計から出す部分を「ランニング教育費」、貯蓄でまかなう部分を「デポジット教育費」とし、教育費を2本の柱で整理してみると、大学進学時に用意する貯蓄額の目安が見えてくるはず!
「"デポジット教育費"として最低限用意してほしい目安は300万円。もちろん、進路によっても必要な学費は変わり、受験代などの追加は必要ですが、これだけあれば取りあえず進学でき、奨学金を借りる場合でも、金額を少なくできます。児童手当を全額貯めれば、200万円は用意できるので、可能な範囲で追加を」。
教育費の目安*
小学校から大学まで、1年間にかかる教育費の目安はこちら。「高校までは、家計の中でやりくりするのがセオリーです」。
*小学校~高校のデータは、文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」の学習費総額より抜粋。国公立大は、文部科学省令による標準額、私立大は文部科学省「平成29年度私立大学入学者に係る初年度納付金平均額の調査結果について」より。大学は、昼間部の授業料、入学金、施設設備費を含むが、生活費等は含まない。すべて1万円未満は四捨五入している。
シミュレーションしてみると
例えば高校まで公立、大学は私立に進学した場合。
「1年間の大学授業料117万円のうち、46万円は高校時代と同様に家計から出せるはず。つまり、貯蓄でまかなうのは残りの71万円でOK。必要な貯蓄額は4年分で約300万円の見積もりに」。
1 貯められる予定の額をチェック!
児童手当の貯蓄分をA、学資保険をB、その他で用意できる分をCとして記入。合算して、18歳までの貯蓄予定額Dを確認しよう。
シートの使い方
(1)赤枠内に子どもの名前を入れる。
(2)子どもの人数分コピーして、子どもごとにプランを立てよう。
2 貯蓄目標までの不足額を計算しよう!
大学進学時に用意したい目標額から、18歳までの貯蓄予定額Dを引き算。あとどのくらい貯める必要があるか不足額Eを割り出そう。
※子どもの進路や年収に合わせて調整しよう。下宿代、パソコン・教科書など、大学入学時の初期費用も見込むと万全。
3 1年当たりの貯蓄目標額を計算しよう!
18歳まで、残り何年あるかFを数え、不足額Eを割ってみて。その数字がこれから貯める必要がある年間の貯蓄額です。
4 月々の貯蓄ペースを考えよう!
年間で貯めたい目標額がわかったら、毎月の収入やボーナスから、具体的にいくら貯めるか検討。無理なく続けられるプランを考えよう。
削るときは固定費から見直しましょう
貯蓄を殖やすためには、支出の見直しが必須。「通信費は格安スマホにすれば、半額以下になることも。保険料の見直しや、割安な年払いの活用なども組み合わせれば、かなりひねり出せます」。
<教えてくれた人>
竹下さくらさん
ファイナンシャル・プランナー。大学生2人のママでもあり、今の教育費のリアルに沿った実践的なアドバイスが大人気。『「教育費をどうしようかな」と思ったときにまず読む本』(日経BP)など著書も多数。
参照:『サンキュ!』2020年8月号「しくじり母ちゃんに学ぶ教育費の備え方」より。掲載している情報は2020年6月現在のものです。監修/竹下さくら 編集/サンキュ!編集部
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