【管理栄養士監修】「ところてんダイエット」って効果あるの?ポイントやおすすめレシピを紹介
2023/01/09
この記事では、「ところてん」がダイエットに向いているかについて解説しています。また、食べるときのポイントやレシピについても紹介しているので、ダイエット中の方はぜひ参考にしてみてください。
なお、期待できる効果などについては個人差があります。過度(極端)なダイエットは避け、バランスの良い食事を心掛けましょう。
ところてんダイエットとは?
ところてんダイエットとは、低カロリーなところてんを利用して、普段の食事のカロリーを制限するダイエットの手法です。
ところてんは、低カロリーなことからダイエット向きの食べ物として注目されています。実際に、ところてんはダイエットに適した食材なのでしょうか。
ところてん1食分150gのカロリーは、3kcalです。原料は天草という海藻ですが、成分の99%は水であり、低カロリーな食材と言えます。ただ、低カロリーであること以外にも、ところてんにはダイエット向きと言える理由があります。
では、ところてんをダイエットで取り入れることでどんな効果が期待でき、食べるときにはどのようなポイントを押さえておくとよいのでしょうか。
ところてんダイエットに期待できる効果
まず、ダイエット中にところてんを食べることでどんな効果があるのかを見ていきましょう。
ところてんがダイエットに役立つと言われる理由は、低カロリーなことに加え、食物繊維を含むことです。では、ところてんに含まれる食物繊維には、どのような働きがあるのでしょうか。
食べすぎを防止する
ところてんに含まれる食物繊維により、食べすぎ防止効果が期待できます。
食物繊維には、水分を吸収して膨らむ性質があり、満腹感を得やすくなるメリットがあります。つまり、食べすぎ防止に役立つことで、ダイエット効果を期待できるのです。食欲を抑えたい場合は、食前に食べるのがおすすめです。
便秘を解消する
ところてんに含まれる食物繊維には、便秘を解消する効果が期待できます。
食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。特に、不溶性食物繊維は、水分を吸収すると便の容積が増えるため、大腸が刺激されて排便がスムーズになります。
脂肪を蓄えにくくする
ところてんに含まれる水溶性食物繊維の働きにより、脂肪を蓄えにくくする効果が期待できます。
空腹時に一気に食べると血糖値が急上昇し、血糖値を下げるインスリンが過剰に分泌され、糖質が脂肪として蓄積しやすくなります。そこで役立つのが、水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になり、胃腸をゆっくりと移動します。栄養素の吸収が緩やかになり、結果として血糖値の上昇を防ぐ効果が期待できるのです。
コレステロールを下げる
ところてんに含まれる水溶性食物繊維の働きにより、コレステロール値を下げる効果が期待できます。
水溶性食物繊維のもう1つの特徴は、コレステロールを吸着することです。体外に排出されると、血中に含まれるコレステロール値を低下させる効果が期待できます。
コレステロールの過剰摂取は、動脈硬化や心疾患のリスクにつながることを踏まえると、ところてんを食べることでこれらのリスク回避になると言えるでしょう。
ところてんダイエットをするときのポイント
では、ところてんをダイエットに取り入れる場合、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。ここでは、健康状態を維持しながらところてんダイエットをおこなうポイントについて詳しく解説します。
バランスの良い食事にする
ところてんだけを食べて栄養が偏らないように、ダイエットではバランスの良い食事を心掛けましょう。
ところてんには、食べすぎ防止や便秘解消など期待できる効果が数多くあります。しかし、ところてんは、99%が水分で、栄養が豊富とは言い難いでしょう。摂取エネルギーが少ない状態で消費エネルギーが多いと体重は減りますが、ところてんだけを食べていると栄養が偏ります。
人間は、食事から栄養を吸収し、生命活動を維持しますが、栄養の偏った状態で摂取エネルギーが減ると、低栄養状態に陥るリスクが発生します。つまり、1日3回食べてもその内容がところてんだけでは、栄養素が欠乏し、健康状態を保つのが困難になる場合があるのです。
主食と主菜、副菜、汁物など、一汁三菜を意識して献立を作り、その中の1品としてところてんを活用するのが良いでしょう。是非栄養バランスが整った食事を心掛けましょう。献立の中の一品としてところてんを取り入れることをおすすめします。
きな粉をかけて食べる
ところてんにきな粉をかけ、栄養を補いながら食べましょう。
先述したように、ところてんの成分のうち、食物繊維以外はほぼ水分です。献立の一品として食べる場合は、他のおかずから栄養を摂取できますが、忙しくて品数を多く用意できない場合は、栄養が偏ることもあります。
そこでおすすめしたいのが、きな粉をかけて食べる方法です。きな粉は、大豆をまるごと炒って粉にしたものであり、大豆たんぱく質やイソフラボンなどの栄養を含んでいます。一緒に食べることで、ところてんにはない栄養を補うことが可能です。
酢や醤油で食べる
糖質の摂取量を増やしたくない場合、ところてんを酢や醤油で食べるのがおすすめです。
ところてんの食べ方はさまざまで、食べ方によって摂取する糖質が異なります。例えば、黒蜜大さじ1杯(18g)をかけると、糖質は8.07g増えます。一方、酢の場合、大さじ1杯(15g)に含まれる糖質は0.36gです。醤油の場合は、大さじ1杯(18g)の糖質は1.82gとなります。
黒蜜は、かけすぎた際に大幅に糖質の摂取量が増えてしまうため、酢や醤油を選んだ方が、糖質の摂取量を抑えやすいでしょう。
味がついていないシンプルなものを選ぶ
製品によっては、始めから味がつけられているものもあります。味がついている分、味なしのところてんよりもカロリーが増えます。
摂取エネルギーをより抑えたい場合は、味のないところてんをおすすめします。
ところてんのおすすめレシピ
ここからは、ダイエット中に活用できるところてんのおすすめレシピを紹介します。これまでの内容を踏まえ、食物繊維を摂取できるレシピ、低カロリーのレシピ、たんぱく質を摂取できるレシピを集めました。ぜひ、お試しください。
おすすめレシピ1:ところてんのナメコ和え
ダイエット中に食物繊維をしっかりと摂取したいなら、ところてんのナメコ和えがおすすめです。ナメコ1袋(100g)には3.3gの食物繊維が含まれており、ところてんとナメコの両方から食物繊維を摂取できます。
食物繊維をしっかりと摂取すれば、食べすぎ防止、便秘解消、脂肪をつきにくくする効果、コレステロール値の低下など、ダイエットに役立つ効果を期待できます。
おすすめレシピ2:ところてんのヘルシーお吸い物
ダイエット中に摂取カロリーを抑えた食事をしたいなら、ところてんのヘルシーお吸い物がおすすめです。レシピの具として使っているきゅうりは、Mサイズ1本(98g)で14kcalと非常に低カロリーです。
ところてんときゅうりは、どちらも低カロリーな食材であり、摂取エネルギーを控えたいときの一品にぴったりと言えるでしょう。
おすすめレシピ3:ところてん納豆
ダイエット中に栄養を補える献立を作るなら、ところてん納豆がおすすめです。
納豆の原料は、大豆です。先述した食べ方のポイントの中のきなこをかけて食べる方法でも触れましたが、大豆にはところてんにない栄養が含まれます。1パックの納豆(50g)の三大栄養素を見てみると、たんぱく質8.25g、脂質は5g、炭水化物は6.05gとなっています。
つまり、納豆は、3つの栄養素の中でたんぱく質を多く含んでいることがわかります。たんぱく質は、体を構成する主要成分です。不足して体力や免疫機能の低下を引き起こさないように、このレシピを活用して摂取しましょう。
効果やポイントを知りところてんダイエットを試してみよう!
ところてんは、ダイエットに適した食材です。低カロリーであるというだけでなく、ところてんに含まれる食物繊維により、食べすぎ防止や便秘解消、脂肪を蓄えにくくする効果、コレステロール値の低下など、ダイエットに役立つ効果を期待できます。
ただし、ところてんだけを食べるダイエットは、注意が必要です。栄養が偏り、健康状態を維持するのが困難になる場合もあります。一汁三菜を心掛け、大豆製品などでたんぱく質を補うなど、バランスを考えて食べましょう。
今回紹介した効果やポイントを踏まえ、適切な方法でところてんダイエットを試しましょう。