【管理栄養士監修】「こんにゃくダイエット」って効果あるの?ポイントやおすすめレシピを紹介
2023/01/10
この記事では、「こんにゃく」がダイエットに向いているかについて解説しています。また、食べるときのポイントやレシピについても紹介しているので、ダイエット中の方はぜひ参考にしてみてください。
なお、期待できる効果などについては個人差があります。過度(極端)なダイエットは避け、バランスの良い食事を心がけましょう。
こんにゃくダイエットとは?
こんにゃくダイエットとは、低カロリー、低糖質のこんにゃくを活用して、普段の食事のカロリーを無理なく制限するダイエット方法のことです。
ただ、こんにゃくだけを食べ続けてしまうと、体調を崩してしまうこともあるため、注意しましょう。
この記事では、こんにゃくがダイエットに向いている理由や、期待できる効果などを紹介していきます。こんにゃくを上手に活用するためにも、この記事で紹介するポイントを押さえておきましょう。
こんにゃくがダイエットに向いている理由
ここでは、こんにゃくがダイエットに向いている理由を解説していきます。
こんにゃくは、価格がリーズナブルでスーパーやコンビニなどでも売られているため、手に入れやすいというメリットがあります。
また、手に入れやすいと毎日続けやすくなり、コストをかけずに手軽に始められるダイエットであるため、こんにゃくダイエットはダイエットに向いていると言えるでしょう。
こんにゃくダイエットに期待できる効果
こんにゃくは、食べることで様々な効果が期待できる食材です。こんにゃくの持つ栄養素を上手に活用して、効果的なダイエットを実施しましょう。
ここからは、こんにゃくダイエットに期待できる効果を紹介していきます。
便秘になりにくい
便秘とは、便が十分快適に体外に排出されない状態を指します。その原因はストレスや運動不足など様々ですが、食習慣が影響することもあります。
食習慣の中でも、食物繊維不足は便秘を引き起こすことがあるため、普段の食事で補っていく必要があるでしょう。食物繊維を含むこんにゃくをダイエットに取り入れることで、毎日の食事で自然に補うことが可能となります。
こんにゃくには「グルコマンナン」と呼ばれる不溶性食物繊維が含まれています。人間の消化酵素では消化されず、固形状態で大腸に到達したグルコマンナンは、便のカサを増して大腸を刺激し、排便反射を高めることで排便を促す働きを持つのが特徴です。
また、食物繊維は腸内細菌のエサとなることで、腸内環境の健康を保ち、結果的に排便を促す作用があります。
摂取カロリーを抑えやすい
ダイエットの成功には、カロリーコントロールが1つのカギとなるでしょう。大部分が水分であるこんにゃくは、食事のカロリーを抑えられるという点で、ダイエットに取り入れる食材としておすすめです。
また、こんにゃくのカロリーは1枚300gあたり21kcalで、ダイエットにおいて人気の傾向にある食べ物と比較すると、りんごは1個 (可食部)255gあたり138kcal、木綿豆腐は1丁300gあたり216kcalとなっています。
このことから、こんにゃくは他の食材に比べてカロリーが低いことが分かるため、摂取カロリーを抑えやすい食材と言えるでしょう。
早食いを防ぐ
こんにゃくダイエットに期待できる効果として、早食いを防ぐことが挙げられます。
早食いをすることで脳が満腹を感じるまでに食べ過ぎてしまうため、肥満につながりやすいですが、こんにゃくは噛み応えがあることから、咀嚼回数を増やしやすく、早食いを防ぐ効果が期待できるでしょう。
咀嚼回数を増やしよく噛んで食べることで、脳の満腹中枢を刺激して食欲を抑制したり、脳内物質の作用を促して内臓脂肪を分解したりする効果があります。食事はよく噛み、早食いにならないように気を付けましょう。
こんにゃくダイエットをするときのポイント
ここからは、こんにゃくダイエットをするときのポイントについて紹介していきます。
食事のカロリーを少しでも抑えたいという方や、栄養バランスにも気を遣いたいという方は、こんにゃくダイエットをするときのポイントを参考に、ダイエットを効果的に進めてみてください。
ご飯に混ぜたり麺類を置き換えたりする
こんにゃくをご飯に混ぜたり、麺類をこんにゃくに置き換えて食べたりすることで、満腹感を得ながらカロリーを抑えられるでしょう。
ご飯やうどんなどの麺類は、糖質が多く含まれている傾向にあります。ご飯のカロリーは1膳160gあたり269kcal、糖質は58.88gです。一方で、こんにゃくは1枚300gあたり21kcalで、糖質は0.9gとなっています。
低カロリーかつ低糖質で、噛み応えのあるこんにゃくをご飯や麺類に混ぜたり、置き換えたりすることで、無理なく食事のカロリー制限ができるでしょう。
食事の始めに食べる
こんにゃくは、噛み応えがあって満腹感が得やすいため、食事の始めに食べておくことで、こんにゃくのカサ増し効果により食べ過ぎを防げるでしょう。カロリーが低いため、たくさん食べてもカロリーオーバーの心配が少ないこともメリットです。
また、食事の順番だけではなく、食べる時間帯によって食べ方を工夫することもダイエットに効果的です。人の体は、夜に脂肪を蓄えやすいといわれています。特に夕食ではこんにゃくから食べ始めることを心がけ、夜に食べ過ぎないよう気を付けることも大切でしょう。
他の食材も食べる
ダイエット中だからといって、こんにゃくばかり食べていては栄養が偏ってしまいます。他の食材もバランスよく食べて、栄養が偏らないようにしましょう。
人間に必要な栄養には、主にエネルギー源となる糖質(炭水化物)や脂質、体をつくるもとになるたんぱく質、体の調子を整えるビタミンやミネラル、食物繊維などがあります。体調を崩さないように、ダイエット中でもこれらを過不足なく摂取する必要があるでしょう。
こんにゃくに含まれている炭水化物は、その大部分が食物繊維です。ご飯や麺類の代わりにこんにゃくばかり食べてしまうと、エネルギー源である糖質が不足する可能性があります。3食のうち1食だけ主食をこんにゃくに置き換えるなど、食べ方を工夫しましょう。
こんにゃくのおすすめレシピ
ダイエットの途中でこんにゃくに飽きてしまわないように、こんにゃくをおいしく食べられるレシピをいくつか知っておくと良いでしょう。
ここからは、こんにゃくのおすすめレシピを3つご紹介します。レシピのレパートリーを増やして、こんにゃくだけでは不足しがちな栄養素を補いながら、食事バランスのとれたダイエットをしましょう。
おすすめレシピ1:こんにゃくとしめじの甘辛煮
「こんにゃくとしめじの甘辛煮」は、こんにゃくとしめじをごま油で香ばしく炒めて、甘辛く味付けしてつくる料理です。
しめじに含まれているオルニチンには、脂肪を燃焼させる働きがあることから、ダイエットにおすすめの食材と言えます。
また、しめじには、ビタミンB群の仲間で糖質などの代謝やエネルギー産生にかかわる「ナイアシン」や、骨や歯の発育を促す「ビタミンD」が含まれており、こんにゃくに不足している栄養を補ってくれるでしょう。
おすすめレシピ2:わかめと糸こんにゃくの梅おかか炒め
「わかめと糸こんにゃくの梅おかか炒め」は、糸こんにゃくとわかめに梅を加えて、さっぱりとした風味に仕上げた炒め物です。調理時間が10分程度であるため、手軽に1品付け足したいときにも良いでしょう。
わかめに含まれる「アルギン酸」は水溶性食物繊維に属します。食後の血糖値の上昇を緩やかにし、血中コレステロール値を下げる効果があることから、ダイエットに取り入れる食材としておすすめです。
また、梅に含まれている「クエン酸」は体の代謝機能を活性化させる働きがあり、こちらもダイエットの助けとなるでしょう。
おすすめレシピ3:こんにゃく田楽
「こんにゃく田楽」は、串を通したこんにゃくを茹でた後、味噌だれをかけて食べる料理です。辛い味が好みの場合は、からしを添えるとおいしさがアップするでしょう。
大豆からつくられている味噌は、良質な植物性たんぱく質を含んでいます。大豆のたんぱく質は、血中コレステロール値を下げるなど、肥満改善の助けになるとされていることから、こんにゃくとともにダイエット向きの食材と言えるでしょう。
効果やポイントを知りこんにゃくダイエットを試してみよう!
噛み応えがあり、満腹感を得やすいこんにゃくは、ダイエットに適した食材です。こんにゃくに含まれている食物繊維は腸内環境を整える作用があるため、便秘を解消して健康的に痩せるための助けとなるでしょう。
大部分が水分であるこんにゃくは、味が淡白な傾向にあります。おいしく食べるためのレシピを多く知っておくことで、無理なくこんにゃくダイエットを継続できるでしょう。
こんにゃくの栄養的特徴や、体への効果を知ったうえで、こんにゃくダイエットを試してみてはいかがでしょうか。