ポッコリにゴロゴロ!秋のお腹の調子を整えて風邪に負けない体を作る腸活法
2019/10/17
秋のおなかは食べすぎてポッコリ。さらにはガスが溜まって苦しい……。なんてことになりがちですが、免疫細胞の7割が集結する腸は健康の要。
「風邪やインフルエンザの流行などで体調管理がむずかしくなる冬を前に、腸内環境をしっかりと整えておきましょう」というのは、ビューティーフードアドバイザー・ヨガインストラクター の高木沙織さんです。
今回は、秋に多いおなかのトラブルと、風邪に負けない体をつくる腸活の方法を教えてもらいました。
執筆/監修: ヨガインストラクター 高木沙織
ヨガインストラクター/ライター。骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスを...
秋のおなかは大いそがし
夏の間は厳しい暑さから食欲がなかったり、冷たいものばかり飲み食いしたりしてしまいますよね。胃腸の疲れを感じることも多々あったでしょう。そして、季節が涼しい秋へと移り変わると……。
・食欲が復活。
→これまでの不足分を取り戻すかのようにモリモリ食べる。
・おいしい秋の味覚の虜になる。
→さつまいもや栗、かぼちゃ。それらと相性のよいクリームやチーズを使用した料理も魅力的です。脂ののった秋刀魚もまた然り。
その結果、おなかがポッコリしたり、ガスが溜まって苦しさを感じたり。秋のおなかは大いそがしです。
最初にお伝えしたように、腸には免疫細胞の7割が集結しているといわれています。その働きが低下すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、ほかにも健康にさまざまな影響を及ぼしたりするので、腸の健康には気を配ってあげましょう。
食物繊維はバランスよく
腸内環境をよくするための腸活で真っ先に頭に思い浮かぶのは、食物繊維の摂取なのではないでしょうか。腸活をするうえで大事なことですよね。
ですが、食物繊維ならなんでもよいというわけではありません。
ゲル状になって毒素の吸収・排出をしたり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする水溶性食物繊維と、便のかさを増して腸のぜん動運動を活性化し便通をよくする不溶性食物繊維を、1:2のバランスでとることでその働きが効果的になるのです。
<水溶性食物繊維を含む食材>
果物類、海藻類、こんにゃく、大麦、オーツ麦など
<不溶性食物繊維を含む食材>
野菜類、根菜類、芋類、豆類、きのこ類、穀類、甲殻類など
ちなみに、秋に旬をむかえるさつまいもは、食物繊維を含むからと過剰に摂取すると、腸内にガスを発生させやすくなるので覚えておきましょう。おなかにガスが溜まる、おならの回数が多いと感じたら、水溶性食物繊維の摂取量を増やすなどの工夫をしてみてください。
乳酸菌はオリゴ糖・食物繊維といっしょに
腸内細菌である善玉菌、悪玉菌、そしてそのどちらでもない日和見菌。腸活をするうえで大事になるのは、人体にとって有益な作用をもたらす善玉菌が優勢な状態をつくってあげることです。
善玉菌の代表的存在は、乳酸菌。食事にヨーグルトや発酵食品を取り入れることに加えて、乳酸菌のえさとなるオリゴ糖(バナナや玉ねぎ)、食物繊維もいっしょに献立に盛り込みましょう。
たんぱく質が多すぎる食事は悪玉菌を増やすので、バランスを考えて。
ガス抜きのポーズ&コロコロ
ヨガの「ガス抜きのポーズ」は、腹部への刺激による整腸作用に期待できるポーズです。その名のとおり、おなかに溜まったガスを抜くといった効果にも期待できるでしょう。
床に仰向けになったら両ひざを曲げて胸の前に引き寄せ、手で抱えたらおなかをふくらませる(吸)~へこませる(吐)腹式呼吸を繰り返します(×5呼吸以上が望ましい)。
次の写真のように、「ガス抜きのポーズ」から手をひざの裏に添え、体を起こす~仰向けとコロコロ転がる動きをセットにして、リラックスするのもオススメ。副交感神経が出るとされる神経孔付近が刺激されることで腸のぜん動運動が活発になり、不要なものを押し出して腸内環境を整える役に立ってくれるでしょう。
おなかの調子を整えることは、体の健康を守ることにもつながります。
食欲の秋ではありますが、そのあとにやって来る過酷な冬に備えて今から腸活を取り入れたいものです。