ザックリ分けると3タイプ!「骨盤の歪み別」気をつけたい習慣と改善する方法
2021/01/14
家の土台が崩れると傾きや歪みが出てくるように、私たちの身体でも同じようなことが起こります。
では、身体の土台とは?
それは“骨盤”です。骨盤の歪みは内臓・婦人科系臓器の不調や脚の冷え・むくみ、姿勢の崩れなどの原因になります。しかも、歪み方にはタイプがあるので自分の骨盤の状態に合った対策を取ることが大切になってくるのです。
そこで今回は、骨盤ヨガインストラクターの資格を持つ高木沙織さんに骨盤の歪み別に気をつけたい生活習慣と改善するための方法を教えてもらいました。
執筆/監修: ヨガインストラクター 高木沙織
ヨガインストラクター/ライター。骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスを...
ザックリ分けると3タイプ、あなたの歪みは?
骨盤の歪み、と言ってもその歪み方はひとつではありません。
ザックリ分けると、上下・開閉・前後と3タイプの歪みがあるのです。
まずは、自分がどのタイプに近いのかをセルフチェックしていきましょう。
【1】上下の歪みタイプ
上下の歪みとは、骨盤の左右に高さの違いがあることをさします。
どちらかが上がっている、下がっているといったような高さの違いです。
この歪みは、脚を組んで椅子に座ったり、立っているときにどちらかの脚に重心がかかっていたりすると生じやすくなると言われています。
座るときはなるべく脚を組まないもしくは気づいたら反対側に組み直す、立つときは両脚でバランスよくということを意識しましょう。
<セルフチェック>
立位の姿勢で鏡の前に立ち、上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)という骨盤部の骨に手を当てて左右の高さの違いを見る。
もしくは、うつ伏せに寝てつま先を外に開いたときに左右のかかとの位置に違いがあるかどうかも歪みの有無の目安になります。これは自分では見えないので、ほかの人にチェックしてもらうといいでしょう。
例)右のかかとのほうが上にある→右の骨盤が上がっているなど
【2】開閉の歪みタイプ
開閉の歪みは、寛骨(かんこつ)という腸骨・恥骨・坐骨が融合してできた骨盤の左右の壁のような骨が開いているまたは閉じているかの状態。
内ももの筋力に左右差があったり、床に女の子座りと呼ばれる脚を横に崩した座り方をするクセがあったりする場合に生じやすくなると言われています。
<セルフチェック>
仰向けになり、脚を腰幅よりやや広く開いたらつま先を内側・外側にパタパタと動かし、よけいな力がスーッと抜けてきたら動きを止めます。このときの小指の角度をチェック。
小指が外側に倒れているほうの骨盤が開いているという目安になります。
※ 左右両方とも大きく倒れていたり、親指が内側に倒れていたり、もしくは大差ないケースなどもあります。
【3】前後の歪みタイプ
これは左右の骨盤のどちらかが前に出ていて、反対にどちらかがうしろに下がっている状態。
太ももの前後の筋肉のバランスの違いや、その影響で猫背の姿勢になりやすい人は前後の歪みに要注意です。
<セルフチェック>
目を閉じてその場で1分間足踏みをし、終了後の身体の向きをチェックします。右に回っている人は左の骨盤が前に出ていて、左に回っている人は右の骨盤が前に出ている可能性が考えられるでしょう。
タイプ別改善方法
ここからはそれぞれのタイプ別にオススメの改善方法を紹介します。
【1】上下の歪みタイプ
仰向けになり、骨盤が上がっている方のひざを曲げて伸ばします~5呼吸
→腰が反りすぎないように
→太もも同士が離れないように
→曲げているほうのひざ下は太もも・お尻にそわせる
【2】開閉の歪みタイプ
うつ伏せになり、骨盤が閉じているほうのひざを曲げ股関節の位置からさらに引き上げます~5回
→吸う息でひざを引き上げ、吐く息で緩める
【3】前後の歪みタイプ
左右の骨盤を交互に動かしながら、前後にお尻歩きをします~1メートルを3往復ほど
→腕を振って動きのサポートをする
※ 身体に痛みや違和感がある場合は無理におこなわないこと。
自分の身体を知ることって、面白いですよね。とくに骨盤は身体の土台となる重要なパーツですので、歪みの有無を知って対策を取れたらうれしいでしょう。
ただし、今回お話ししたのはあくまでも目安ですので、不調を感じる場合は専門の医療機関などで診察を受けることをオススメします。