栗米(栗ゴハン)は、伝統的な日本の秋米のレシピです。

【管理栄養士監修】気になる「栗ご飯」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介

2022/03/25

この記事では「栗ご飯」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。

なお、文中のカロリー値は、テキスト下部に載せた参考データを基にしています(一部、参考データを基に独自計算をしている場合もあります)。

「三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック」にて管理栄養士として勤務。糖尿病をはじめとした生活習慣病の患者向けに...

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栗ご飯を食べると太りやすい?

秋を代表する炊き込みご飯の1つ「栗ご飯」ですが、カロリーや糖質制限を行っているときでも食べてよいのでしょうか。季節の食べ物であるため、シーズン中にせめて1回くらいは食べたいという人もいるでしょう。

栗ご飯は、通常のごはんや栗おこわに比べるとカロリーが低めです。季節の食べ物をどうしても食べたいというときは、食べる量や作り方を工夫して食べるようにしましょう。

栗ご飯1食分のカロリー

栗ご飯にもいろいろな作り方がありますが、白米と栗を日本酒やみりん、少量の塩といっしょに炊いた栗ご飯1食分160gのカロリーは264kcalです。

白米の代わりにもち米を使ったものは「栗おこわ」と呼ばれます。また、「栗ご飯」にもち米とうるち米を混合して使うこともありますが、紹介しているカロリーとは異なるため注意が必要です。

栗ご飯の炭水化物量は?

栗ご飯1食分160gに含まれる炭水化物の量は57.09gで、そのうち、糖質が55.3gを占めています。また、たんぱく質4.45g、脂質0.69g、含まれており三大栄養素で比較すると、炭水化物の量が多いといえるでしょう。

また、栗の産地や加工の仕方によっても糖質量や食物繊維量が異なります。

栗ご飯に含まれる栄養素

栗ご飯は、三大栄養素の中では炭水化物量が多い食品ですが、ビタミン類やミネラル類、食物繊維などの栄養素も含んでいます。

ここでは、栗ご飯に含まれる栄養素について解説します。

ビタミンB1

栗ご飯には、エネルギー産生に関与するビタミンB1が含まれています。

ビタミンB1は、疲労回復に役立つ栄養素です。夏の暑さでカラダに疲労がたまっている秋に、疲労回復に効果が期待できる栗ご飯を食べることは、理にかなっているといえるでしょう。

疲れがたまっていると感じたときは、栗ご飯を食べてビタミンB1を補充しましょう。

ビタミンC 

栗ご飯には、老化防止に有効なビタミンCが含まれています。ビタミンCの抗酸化作用には、がんや動脈硬化の予防などの効果も期待できるため、健康に気を遣っているかたは、積極的に摂りたい栄養素といえるでしょう。

ビタミンCは熱に弱いものの、栗に含まれているビタミンCは熱を加えても失われにくいため、栗ご飯として炊き込んでもビタミンCを摂取できます。

食物繊維

栗には水溶性・不溶性、両方の食物繊維が含まれています。不溶性の食物繊維量のほうが多く、腸内で水を吸収して膨らみ、腸を刺激して便通を促してくれます。不溶性食物繊維を含んでいる栗ご飯は、便秘に悩んでいるかたにおすすめの食べ物です。

また、不溶性の食物繊維は、大腸内で発酵し、分解されることで腸内環境を改善してくれる効果も期待できます。ゆで栗にすると生栗よりも食物繊維の量が多くなるため、食物繊維を積極的に取り入れたいときに、栗ご飯は適した料理といえます。

ミネラル

栗ご飯には、銅やマンガンなどのミネラル類も含まれています。銅は、貧血予防、骨や血管壁の強化が期待でき、マンガンは骨の発育に必要なミネラルとなっています。

ミネラル類には、不足や過剰摂取によって健康障害起こすものもあります。そのため、食事をする際は食事のバランスを意識して食べましょう。

栗ご飯を食べるときのポイント

栗ご飯
gyro/gettyimages

秋になると食べたくなる栗ご飯は、さまざまな栄養素を含んでいますが、食べすぎてしまうとカロリーオーバーにつながるため、食べ方に工夫が必要です。

ここでは、栗ご飯の栄養効果を取り入れやすくなるポイントを解説します。おいしく食べて、健康にも役立つように覚えておきましょう。

お米の種類を工夫する

栗ご飯は、一般的にはうるち米を精米した白米が使われていますが、同じうるち米でも白米ではなく玄米を使ってみましょう。

玄米にすることで、白米では補いにくい食物繊維やビタミン類、ミネラル類を多めに摂取できるようになります。また、食物繊維が多いことから血糖値の上昇を緩やかにするメリットもあるため、お米の種類を工夫してみることをおすすめします。

ご飯の量を少なくする

栗ご飯は、3分の2程度の分量をご飯が占めているため、炭水化物量の割合が必然的に多くなります。

また、炭水化物には、糖質が含まれているため、糖質制限中の方やカロリーを少しでも抑えたいと考えているかたは、食べる量の調整が必要でしょう。そのような場合、栗ご飯を炊くときに、栗といっしょに炊くお米の量を少なめにすることで、糖質の量を抑えやすくなります。他にも、こんにゃく米やもち麦米、雑穀米などを混ぜて、ご飯のカサを減らすことも良いでしょう。

おかずを添える

栗ご飯を外食で食べるときは、副菜が添えられています。栗ご飯には、ビタミン類やミネラル類の栄養素が含まれているものの、栗ご飯単品だけでは補えない部分もあります。自宅で栗ご飯を作るときも、栗ご飯一品だけにはせず、野菜や肉・魚などのおかずを添えましょう。

栄養は、1日3食の中でバランスよくとらなければなりません。栗ご飯はあくまでも「主食」であるため、主菜や副菜といっしょに食べるようにしましょう。

小分けにして食べる

1度にたくさん食べず小分けにして食べることで、食べすぎを防ぐことが期待できます。

また、できるだけ回数を分けて食事をするほうが、太りにくくなるといわれており、消化する際の胃の負担も軽減できるのです。健康に気を遣っているかたや、ダイエット中のかたなどは、食事をする際に、小分けにして食べることを意識するとよいでしょう。

食べる順番に気をつける

同じ食べ物を食べても、食べる順番によってカラダへの吸収のされ方が異なることをご存知でしょうか。空腹の状態で栗ご飯を食べると、血糖値が急に上がり、カラダに吸収されて体脂肪になりやすいのです。

栗ご飯を食べる前に、食物繊維を多く含む野菜サラダや野菜の煮物などを食べるのもおすすめです。栗ご飯を食べる際は、栗から先に食べるようしましょう。

よく噛んで食べる

食事をとってから、脳に満腹感が伝わるまでには時間がかかります。食べ物をよく噛んで食べることで、あまり量を食べていない段階でも満腹を感じやすくなります。

栗ご飯は、噛み応えもあるためよく噛んで食べることも難しくありません。よく噛んで食べることができれば、食べすぎる前に満足感が得られ、消化の助けにもなります。栗ご飯もよく噛んで、味を楽しむように食べましょう。

栗ご飯のカロリーや炭水化物量について知り食べ方を工夫しよう!

栗ご飯は、季節を代表する食べ物であるため、食事制限中でも食べたくなってしまう人も多いでしょう。食べたい気持ちがあっても、カロリーや炭水化物量が気になって思いきり食べられなければ、おいしさも半減してしまいます。

栗ご飯のカロリーや炭水化物量の値を正しく理解していれば、食事制限中でも食べ方を工夫して摂取できます。栗ご飯について正しい知識を身につけたうえで、食べるのを我慢するのではなく、工夫して食べてみましょう。

※参考にしたサイト

 
 

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