【管理栄養士監修】気になる「にんじんしりしり」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/03/26
この記事では「にんじんしりしり」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は、テキスト下部に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
にんじんしりしりを食べると太りやすい?
緑黄色野菜の代表とも言われる、にんじんをたっぷり使ったにんじんしりしりは、ダイエット中やカロリーを気にしている場合でも、食べたいと考えるかたは多いのではないでしょうか。
にんじんには、さまざまな栄養が含まれているため、積極的に摂取したい野菜ですが、ごま油が多く使われているため、食べる際には注意が必要です。
にんじんしりしり1食分のカロリー
にんじんしりしり1食分(60g)のカロリーは77kcalです。
これは、千切りにしたにんじんと卵半分を使用し、ゴマ油で炒めた場合のカロリーで、ツナやスパムを入れたり、めんつゆで味つけしたりした場合はカロリーも変動します。
にんじんしりしりの炭水化物量は?
にんじんしりしり1食分(60g)の炭水化物量は、3.85gで、そのうち糖質は2.95gとなっています。
1回の食事に必要な炭水化物量が70g~100g程であるため、にんじんしりしりの炭水化物量は低めであることがわかります。
にんじんしりしりを食べることで期待できる効果
にんじんを使ったにんじんしりしりは、ダイエット中のかたはもちろん、ふだんから健康を気にしているかたにも魅力的な栄養素がたくさん詰まっています。とくに、にんじんに含まれるβ-カロテンが持つさまざまな効果には、目を見張るものがあります。
ここからは、にんじんしりしりを食べることで期待できる効果を説明していくため、把握しておきましょう。
皮膚を強くする
にんじんに含まれるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変化することで皮膚を強くする効果が期待できます。
β-カロテンは、体内でその半分ほどがビタミンAに変化します。ビタミンAはたんぱく質の合成に欠かせない物質で、胃腸や気管支などの粘膜を正常に保ったり、皮膚の状態を整えたりする働きがあります。
また、β-カロテンは脂溶性で油に溶けやすい性質があるため、油を使って調理することで吸収率がよくなると言われています。油で炒めるにんじんしりしりは、β-カロテンを効率的に摂取できるレシピです。
目の健康を守る
β-カロテンが変化したあとのビタミンAは、目の健康にも重要な役割を果たしています。
ビタミンAは、眼球の表面に粘膜の層をつくり、涙をつなぎ止めることで、目が乾燥することを防ぐほか、さらにビタミンAには、ロドプシンという光を感受する物質をつくる働きもあり、暗いところでの視力を保つ機能に関わっています。
ビタミンAが不足することで、暗い場所でものが見えない夜盲症と呼ばれる目の病気になる可能性がある点がリスクとしてあげられるでしょう。
腸内環境を整える
にんじんに含まれる食物繊維には、腸内環境を整える効果が期待できます。
食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられますが、にんじんにはどちらも含まれています。とくに水溶性食物繊維は、ビフィズス菌などの善玉菌を増やしたり、便を柔らかくしたりする働きがあります。
水溶性食物繊維のこれらの働きにより便通が促され、便秘の改善などの効果が期待できるでしょう。
生活習慣病を予防する
にんじんしりしりに使用するごま油は、生活習慣病を予防する効果が期待できます。
ごま油には抗酸化物質が含まれており、作用としては老化や生活習慣病の原因となる余分な活性酸素を取り除くことです。
適量の活性酸素は、感染から体を守る重要な役割を果たしていますが、過剰になると細胞がダメージを受け、さまざまな病気の引き金になってしまいます。
抗酸化物質を摂取することで、過剰な活性酸素から細胞を守ることができ、老化や生活習慣病の予防につながります。
にんじんしりしりを食べるときのポイント
体によいさまざまな効果が期待できるにんじんしりしりですが、食べる際のポイントをいくつか把握しておくことで、にんじんに含まれる栄養をより効果的に摂取したり、カロリーを抑えたりすることが可能です。
ここからは、にんじんしりしりを食べるときのポイントをご紹介します。
皮を剥かずに調理する
にんじんしりしりをつくる際は、にんじんの皮を剥かずに調理しましょう。
にんじんに含まれるβ-カロテンは、皮を剥いたにんじんよりも、皮がついたままのにんじんの方が多く含まれています。口当たりをよくするために、皮を剥くことが多いにんじんですが、栄養が含まれる皮を残して調理するよう心がけてみましょう。
ごま油を少なくする
にんじんしりしりは、ごま油の量を減らしてつくるようにしましょう。
抗酸化物質が含まれるごま油には、生活習慣病を予防する効果が期待できることは先述の通りですが、一方でにんじんしりしりの総カロリーの大半をごま油が占めるという、カロリーの高さが難点でもあります。
ごま油の量を減らすことで、にんじんしりしりのカロリーを抑えることが期待できます。調理法としては、油を減らし蓋を使って、蒸し炒めにすることをお勧めします。
よく噛んで食べる
にんじんしりしりはよく噛んで食べることで、食べすぎを防ぎましょう。
よく噛んで食べることで、満腹のサインが脳に伝わりやすく、食べ物が少量でも満腹感を得ることができます。
また、脳が満腹と感じるまでには食べ始めてから20分ほどかかるため、よく噛んでゆっくり食べることで早食いも予防することができ、脳が満腹と感じるまでに食べすぎてしまうことも避けられます。
ダイエット中のかたはもちろん、健康のためにも、よく噛みながらゆっくり食べるように心がけましょう。
にんじんしりしりのアレンジレシピ
にんじんしりしりはアレンジしやすい料理で、少しの工夫で具材や味の変化を付けることができます。また、具材によっては炒め油の量を減らすこともできるため、カロリーオフにつながるアレンジも可能です。
ここからは、にんじんしりしりのアレンジレシピをご紹介します。にんじんしりしりのアレンジ方法を知り、ビタミンAや食物繊維が含まれるにんじんをおいしく摂取しましょう。
おすすめレシピ1:韓国風ニンジンしりしり
材料に豚ひき肉を加えることで、食べ応えがあり、メインのおかずにもなるにんじんしりしりができあがります。
卵の代わりに豚ひき肉を使うため、たんぱく質の栄養はそのままに、卵よりもボリュームをアップさせることができます。また、豚ひき肉から油が出てくるため、ごま油の量も減らすことが可能です。
おすすめレシピ2:塩昆布入りニンジンのしりしり
にんじんしりしりに塩昆布とツナを加えると、だしの効いた風味に仕上がり、にんじんをおいしく摂取することができます。
塩昆布は、しょうゆやみりんなどで昆布を煮詰めてつくられているもので、すでに味つけを施してあるため、少ない調味料で味を整えることができます。
また、ツナ缶には、油が含まれているため、使用するときは油切りをしましょう。
にんじんしりしりのカロリーや炭水化物量について知り食べ方を工夫しよう!
β-カロテンを含むにんじんを使ったにんじんしりしりは、体にさまざまなよい効果をもたらしてくれます。
レシピにアレンジを加えて使用する油の量を減らすことで、ダイエット中のかたはもちろん、健康を気にしているかたにとっても食べやすいにんじんしりしりになります。
にんじんしりしりのカロリーや炭水化物量について正しい知識を身につけ、おいしくたくさん摂取しましょう。