その「にんじん」の食べ方、損してない?栄養豊富なにんじんの栄養を効率よくとれる食べ方【3選】
2024/05/03
みなさんは、にんじんを食べるとき、どうやって食べていますか?
ご家庭によって好みの食べ方などがあると思いますが、知らず知らずのうちにもったいない食べ方をしている可能性も!
今回は管理栄養士のゆかりさんが、にんじんの栄養を効率的にとり入れる食べ方をご紹介します。
にんじんには健康維持や美容に役立つ栄養がたっぷりと詰まっているので、ぜひ参考にしてみてください!
にんじんの栄養
にんじんはセリ科の野菜で、やわらかい葉や根の部分が食用として食べられている野菜です。
一般的には鮮やかなオレンジ色をした品種が多く出回っており、それを生かして料理の彩りとしてなど、幅広く使われています。
そんなにんじんには、ビタミンAに変わるβ(ベータ)-カロテンという栄養素が豊富に含まれています。
野菜の中でもβ-カロテンの含有量は、トップクラス!
抗酸化作用があるので、細胞を若々しく保ち、動脈硬化などの予防も期待できますよ。
そのほかにも、食物繊維、カリウムといった健康や美容に欠かせない栄養素もとくに多く、葉酸やビタミンEなども含まれているのです。
これらの栄養素をできるだけ無駄なくとり入れたいのであれば、つぎのような食べ方がおすすめ。
1. 皮をむかない
にんじんに限らず、食材の皮には実よりも栄養価が高いことが多いのです。
β-カロテンや食物繊維も含まれているため、できるだけ皮ごと食べたいところ。
そんなにんじんの皮、じつは店頭に並んでいる時点でほとんど取り除かれているというのは、知らない人も多いのでは?
にんじんは出荷前に機械で洗浄されるのですが、その際に表面のかたい部分はほとんどむかれているのだとか。
そのため、調理に使う前に流水で表面を洗い流せば、そのまま丸ごと使っても問題ないといえるのです。
そうはいっても、土付きのにんじんを買った場合や、少しでもやわらかく仕上げたり、口当たりを良くしたいときには薄く皮をむくようにしてみてくださいね。
2. 加熱して食べる
にんじんは、生のままサラダなどとして食べることが可能。
ただし、生のままではβ-カロテンの吸収率が低く、加熱すると高めることができるのです。
そして、加熱するにしても揚げ物のように200℃くらいの高温ではなく、炒めたり、蒸すなどの方法で短時間調理するのがおすすめとされていますよ。
(煮る方法もありますが、水に溶けやすいカリウムやビタミンなどが煮汁に出てしまうため、煮汁ごとたべるのであれば◎)
また、にんじんを大きく切るよりも、すりおろしたりミキサーなどでなめらにすることでも吸収率がアップ!
それらを踏まえると、「ポタージュ」にするのが理想的といえそうですね。
3. 油を組み合わせる
にんじんを食べる際には、ぜひ油を含むものと組み合わせて食べましょう!
β-カロテンは、油に溶けやすい性質(脂溶性)の栄養素。そのため、油を全く使わない料理やノンオイルドレッシングなどで食べていると、吸収率が落ちてしまうのです。
何かしらにんじんと一緒に食べる料理に油が含まれていることが多いかと思いますが、極端に油を避けた食事をしている人は気をつけてくださいね。
まとめ
にんじんは皮付きのまま、細かくして、油を使って加熱して食べるようにするのが一番おすすめです。
もちろん、にんじんだけで1日のβ-カロテンをとる必要はないので、多くの食材と組み合わせながら飽きないようにさまざまな調理法をとり入れていってもらえたらと思います。
ご紹介した内容を参考に、にんじんを上手に利用して健康維持や美容に生かしてみてくださいね!
■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部