洗面所の嫌な臭いの原因は?解消方法や発生させないための予防方法を紹介
2022/12/09
洗面所に入ると、なんとなく嫌な臭いがする…。そんなことってありますよね。「そういえば最近洗面台の掃除をしていなかったかも?」とか、「排水溝のゴミを取ったのはいつだったかな?」など、臭いの原因がすぐに思いつく場合もあります。
しかし、きちんと掃除をしているはずなのに、なんだか臭いが気になるということもありますね。どうしたら臭いが解消できるのかがわからず、困ってしまうことも。
この記事では、洗面所の嫌な臭いの原因を解説しています。また、臭いの解消方法や臭いを発生させないための予防方法もご紹介。
臭いの原因は、洗面所のまわりだけではないこともありますよ。洗面所の臭いを解消し、快適な洗面所にしましょう。
洗面所の嫌な臭いの原因は?
洗面台の嫌な臭いの原因は、だいたいが洗面ボウルや排水溝の汚れであることが多いでしょう。ゴミ受けに引っかかったゴミや髪の毛、石けんカスなどの汚れが臭いの原因となります。
排水溝の下、排水トラップや排水ハイプのトラブルもまた、臭いの原因に。忘れがちなのが、洗面ボウル内上部の穴、オーバーフローの中です。ここも汚れが溜まると嫌な臭いがする場所ですよ。
洗面台まわりをすべてキレイにしたのに、まだ臭いが気になるという場合は、洗濯機の排水溝が原因の場合もあります。それぞれを詳しく解説していきますね。
排水溝やごみ受けの汚れ
洗面台の排水溝は小さく、パッと見ただけでは中が見えないことも多いですよね。しかし頻繁に使う場所ですから、皮脂や石けんカスなど、実は汚れが溜まりやすい場所です。
また、ヘアキャッチャーなどのゴミ受けに髪の毛などが溜まったままにしておくと、そこに汚れが絡みつき雑菌が繁殖しやすい状況に。雑菌が繁殖すれば、それが悪臭の原因となりますよ。ゴミ受けに溜まる髪の毛などのゴミは、まめに取り除いておくのがいいでしょう。
排水トラップの水が不足している
洗面台下の排水管はU字に曲がっており、そこを排水トラップといいます。排水トラップ内には常に水が溜まっていて、害虫や下水の臭いなどが上がってこないような仕組みになっていますよ。
洗面台を長期間使用しないでいると、この水が乾燥して減ったり、なくなったりしてしまうことも。そうすると、今まで上がってこなかった下水の臭いを感じることがあります。
洗面ボウルの汚れ
洗面ボウルは洗面所で一番汚れやすい場所です。石けんカスや歯磨き粉、化粧品などの汚れが洗面ボウルに残ることで、ぬめりやカビが発生し、臭いの原因となることに。
しかし、排水溝などと違い汚れが目に見えやすい場所でもありますから、気づいたときに掃除をすることで臭いの防止をすることもできます。洗面ボウルの汚れは、重曹とクエン酸の両方を使って掃除をするのがおすすめですよ。
排水パイプの破損や不具合
洗面台下の収納部分の扉を開けると、排水パイプがあります。普段は収納の中が臭うことはありませんが、排水パイプにヒビが入るなど破損部分があると、そこから臭いが漏れ出てくることがありますよ。
また、排水パイプのつなぎ目にあるパーツ部分が緩んでいたり、スキマ埋めの防臭ゴムがズレたりしていると、下水の臭いが上がってくることがあります。収納を開けたとき中が臭う場合には、確認をしてみましょう。
洗濯機の排水口の汚れ
洗面所の排水溝をよく掃除して排水管のトラブルもないのに、でもまだ洗面所が臭う。そんな場合は、洗面台以外の場所が原因のこともありますよ。
洗面所に洗濯機も設置している場合、もしかしたら洗濯機の排水溝の汚れが原因かもしれません。排水溝の部品を外し中のゴミを取ったり、重曹とクエン酸で掃除をしたりしてみましょう。洗濯機の排水溝は、意外と掃除を忘れやすい場所です。
オーバーフローの穴の汚れ
こちらも忘れやすいのが、オーバーフローの穴の中の汚れです。オーバーフローとは、洗面ボウル内上部に開いている穴のこと。洗面台に水が溜まったときに溢れるのを防ぐ役割をしてくれます。
穴の先は細い管になっており、排水管と合流する仕組み。石けんカスや汚れなどが溜まっていると臭いを発することがありますよ。その場合は、泡で出る塩素系漂白剤や、粘度のあるパイプクリーナーなどで掃除をしましょう。
【原因別】臭いの解消方法
排水溝やごみ受けの汚れが原因の場合
排水溝やゴミ受けは汚れやすく、こまめな掃除が大切な場所です。皮脂や石けんカス、化粧品の汚れなどの他に、髪の毛も溜まりやすい場所。髪の毛は詰まりの原因にもなりえます。ゴミ受けに溜まった髪の毛を取り除いておくことは大切ですよ。
皮脂などの酸性の汚れと、水垢などのアルカリ性の汚れの両方がつく場所ですから、重曹とクエン酸の両方を使った掃除方法がおすすめです。
必要なもの
必要なものは以下の通りです。
・重曹
・クエン酸
・水
・使い古した歯ブラシなどのブラシ
・雑巾
重曹やクエン酸はドラッグストアやスーパー以外に、100円ショップでも入手が可能です。掃除ブラシは使い古した歯ブラシで大丈夫ですよ。
掃除の手順
まずは、ゴミ受けのゴミをティッシュなどで取り除いておきます。それから、排水溝とその周りに重曹を粉のままふりかけます。次に同量のクエン酸をふりかけ、上から水を少しずつかけていきます。
シュワシュワと発泡してきたら、5~20分ほどそのまま放置しておきます。泡の力で汚れを浮かせてくれますよ。時間が来たら水で洗い流し、落としきれなかった汚れはブラシでこすり落とします。最後は雑巾で水気をよく拭いて終了です。
洗面ボウルの汚れが原因の場合
皮脂や石けんカス、水垢など、洗面ボウルもまた排水溝と同じような汚れが付く場所ですね。同じく酸性とアルカリ性の汚れが混在していますから、こちらも重曹とクエン酸の両方を使って対処をしていきますよ。
排水溝の掃除の仕方と違うところは、クエン酸水を使っていくところ。洗面ボウルはカーブしていて、粉のままの重曹やクエン酸では使いにくい場所ですよね。クエン酸水をスプレーにして吹き付けて使っていきましょう。
必要なもの
用意するものは以下の通りです。
・クエン酸
・水
・スプレーボトル
・重曹
・ラップ
・雑巾
・スポンジやブラシ
・ゴム手袋
スプレーボトルは、ホームセンター以外に100円ショップでも入手ができますよ。また、手肌のダメージを防ぐためゴム手袋を着用しましょう。ナチュラルなイメージのある重曹やクエン酸ですが、アルカリ性や酸性の性質を持っていますから手荒れをおこす可能性があります。
掃除の手順
まずは、スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1を入れてよく振って溶かし、クエン酸水スプレーを作ります。
次に、洗面ボウルにクエン酸水スプレーを吹き付け、上からラップを被せたら5分程度放置をします。ラップを外して汚れが取れていない部分には重曹をふりかけ、スポンジやブラシでこすって汚れを落としましょう。汚れが落ちたら水でよく流し、最後は雑巾で水分を拭き取ります。
排水パイプの破損や不具合が原因の場合
排水パイプが破損していた場合、残念ながら自分で直すのは難しいでしょう。パイプを交換するしかありません。
防臭パーツの劣化や緩み、または防臭パーツが取り付けられていないなどが原因の場合は、自分でできることもありますよ。それぞれを詳しく見ていきましょう。
パイプの破損は交換が必要
排水パイプの破損は、交換が必要です。パイプにヒビが入っている程度ならテープを貼るなどで対処をしようと思ってしまいがちですが、ヒビが広がったり、穴が開いたりすると水漏れをおこしてしまいますよ。
排水パイプを自分で交換するのは失敗のリスクがあります。専門の業者に依頼するのが安心でおすすめです。
防臭パーツをしっかり取り付ける
防臭ゴムが劣化して、排水パイプとの隙間ができてしまっている場合は、防臭ゴムを交換しましょう。防臭ゴムは、ホームセンターや、Amazonなどのネットショップでも購入ができますよ。
排水パイプの根元に丸い排水プレートが付いている場合、一旦プレートを外し、その下に防臭ゴムを取り付けます。防臭ゴムと排水管のサイズが合っていないと隙間ができますから、サイズを測って確認してから購入をするのがおすすめです。
洗濯機の排水口の汚れが原因の場合
洗濯機の排水溝には、石けんカスはもちろん、ゴミや髪の毛、ほこりが溜まっている場合もありますよ。汚れをそのままにしておくと雑菌が繁殖し、それが臭いの原因に。
まれに、排水トラップの水が減っていることで下水の臭いが上がっていることもあります。その場合は、排水トラップに少量の水を入れましょう。
まずは、目に見えるゴミや髪の毛をキレイに取り除くことが大切です。そして、洗面台の排水溝と同じように、重曹とクエン酸で掃除をしていきますよ。
必要なもの
必要なものは洗面台の排水溝掃除とほぼ同じですが、排水ホースとホースから出る水を受け止めるバケツも用意してくださいね。
・バケツ
・重曹
・クエン酸
・水
・使い古した歯ブラシなどのブラシ
・ゴム手袋
掃除の手順
洗面所の排水溝掃除と同じように行っていきますが、掃除の前に必ず洗濯機の電源を切ってコンセントを抜き、繋がっている蛇口を締めておきましょう。万が一漏電などがおこった場合、感電の恐れがあります。
排水ホースを抜き、その先をバケツに入れておきます。排水溝に粉のままの重曹をかけ、上から同量のクエン酸をかけます。その上から水を少しずつ注ぎ、シュワシュワと発泡したら5~20分放置し、水で洗い流しましょう。落ち切れなかった汚れはブラシなどでこすり落としてください。掃除が終わったらホースを元に戻して終了です。
オーバーフローの穴の汚れが原因の場合
オーバーフローの汚れが臭いの原因の場合、つけ置き洗いが効果的です。オーバーフローの穴は小さく、中の管は細いため、ブラシなどを入れて洗うのはちょっと困難。洗剤を中に流し込み、時間を置いてから洗い流す方法がいいでしょう。手を汚すようなこともありませんから、意外と簡単に掃除ができてしまいますよ。
必要なもの
用意するのは、粘度の高いタイプのパイプ洗浄剤か、泡で出る塩素系漂白剤のどちらかで大丈夫です。手で触れることはないとは言え、両方とも強い洗剤ですから、念のためゴム手袋を用意してもいいでしょう。
掃除の手順
まずは、オーバーフローの中に洗剤を流し込みます。パイプ洗浄剤の場合は、オーバーフローの奥にもよくかかるよう注意しながら入れましょう。その際、目に入らないように十分気を付けてください。5~30分ほど放置したのち洗い流します。
泡タイプの塩素系漂白剤を使う場合は、オーバーフロー内に泡を吹き付け、30分~1時間ほど放置してから洗い流して終了です。どちらの場合も、換気をよくすることと、酸性洗剤と混ざらないようにすることを注意しましょう。
洗面所の臭いを発生させないための予防方法
洗面所で嫌な臭いを発生させないためには、予防のための対策をすることも大切です。まずは、洗面ボウルや排水口のゴミ受け部分などの掃除を定期的に行いましょう。汚れを溜めないことは一番の予防になります。
重曹やクエン酸で排水溝の掃除を行っても臭いが取れない場合は、排水管の奥に汚れが詰まっているのかもしれません。専用のハイプクリーナーを使って奥の汚れを取り除くのがおすすめです。
洗面所用の消臭剤を置くことや、除菌消臭スプレーを洗面台に吹き付けることなども、臭いの予防になりますよ。
洗面所の嫌な臭いの原因を理解して対処しよう
洗面所の臭いは排水溝の汚れだけでなく、様々な原因がありましたね。洗面ボウルや排水口は普段からゴミや髪の毛を取り除き、定期的に掃除をしておくことが臭い予防へ繋がります。それでも臭いが気になる場合は、排水パイプをチェックしたり、オーバーフローや洗濯機の排水溝も掃除をしてみましょう。消臭剤などを置いておくことも、ひとつの予防策ですね。
原因がわかれば「どうしたらいいかわからない」ということもありません。洗面所の嫌な臭いの原因を理解して、正しく対処していきましょう。
■執筆/マミさん…以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生かした、簡単な掃除や料理アイデアが人気の家事クリエイター。インスタグラムは@m.a.m.i.a
編集/サンキュ!編集部