家のなかに「なんとなく使いにくい...」を我慢している場所、ありませんか。もし使いにくさの原因が、備え付けのものを使っているからだとしたら、思い切って替えてみるのがおすすめです。もともとついていたからといって、無理に使わなくても大丈夫。
10年以上のワンオペ育児で培ったラク家事アイデアを発信しているKota(コタ)が、備え付けを手放してラクになった場所3選をご紹介します。

1. キッチン引き出しのカトラリーケース
引き出しのサイズにぴったりで、一見便利そうな備え付けのカトラリーケース。でも、仕切りを動かしたり、部分的に取り外したりができないため、「収納したいモノ」ではなく、「ケースに入るモノ」を仕方なく収めていました。
家事動線と収納が合っていないので、「取り出しにくい」「ここに欲しいのに入っていない」など、料理のたびに小さなイライラが...。
そこで、備え付けのケースを外して、無印良品の「ポリプロピレン整理ボックス」シリーズや、100円ショップのケースを組み合わせて、わが家仕様に仕切り直すことに。
収納したいモノに合ったケースに替えた結果、家事動線が驚くほどスムーズになりました。特に料理は一日に何度もする家事だからこそ、ちょっとした使いにくさを解消すると、大きなラクを実感できるはず。
一体型の備え付けケースと比べて、レイアウトの変更が自由自在なのもうれしいポイント。収納したいモノが変わっても、ケースを入れ替えたり取り外したりして、柔軟に対応できます。スペースが空いてしまったときは、メラミンスポンジを挟むと、開け閉めでケースがズレるのを防げますよ。
※ただし、賃貸の場合は退去時に元の状態に戻す必要があるので、外したものはなくさず保管しておいてくださいね。これからご紹介する2ヵ所についても同様です。また、取り外すのが不安な場合は、事前に大家さんや管理会社に相談しておくと安心です。
2. 洗面台の排水栓(ヘアキャッチャー)
洗面台の排水栓に標準装備されているヘアキャッチャーは、掃除がおっくうなパーツの代表格。網のような複雑な形で、髪の毛はからまるし、細かい部分に入りこんだ汚れを落とすのも面倒でした。ふだんは排水栓で隠れて見えないので、気づいたらだいぶ汚れがたまっていた...なんていうこともしばしば。
そうしたストレスを手放すために、ステンレス製のパンチングタイプのゴミ受けにチェンジ。排水口の直径に合うサイズのものをネットで探して購入しました。
ステンレスのぬめりにくい特性と、金属板に穴を開けただけのシンプルな構造のおかげで、掃除がぐっとラクに。軽くこする程度で十分きれいになります。
さらに、たまった汚れが目に入るから、自然とこまめに取り除くようになるという予想外の効果も。ゴミが表面にまとまるので、つまんでポイっと捨てるだけでOK。「排水口は触りたくない…」というイメージが変わる、おすすめの刷新アイテムです。
3. 下駄箱の扉
思い切って外したのが、作り付けの下駄箱の扉。扉があった方がすっきり見える一方、出し戻しのハードルは上がります。わが家の場合、履くときは頑張って取り出すけれど、戻すのは無理な家族が多く、常に何足もの靴がたたきに出しっぱなしに...。
そこで、扉を外してオープン収納に変更。これだけで靴の出しっぱなしが減り、散らかりにくくなりました。靴が出ていなければ掃除もサクッとできるので、きれいなたたきをキープしやすくなります。湿気がこもりにくく、靴の嫌なニオイを軽減できるのも◎。
「備え付けだから使わなきゃ」を手放そう!
備え付けは「設備の一部」のようなイメージがありませんか。もともとあるがゆえに、使うのが当然と思いがちですが、それに合わせて暮らしにくくなってはもったいない。モノに寄せて暮らすのではなく、自分と家族にモノを寄せれば、毎日がもっとスムーズにまわります。
今回ご紹介したポイントを参考に、ご自宅でもプチ改善ができそうな場所をぜひ探してみてくださいね。
■執筆/Kota
元クルーズ船乗組員。狭い船室で、4ヶ月の乗船勤務をスーツケースひとつでこなした経験から、厳選したモノで心地よく暮らすヒントを発信。10年以上の完全ワンオペ育児で身につけた、ムリなく続けられる家事アイデアの紹介も得意としている。
編集/サンキュ!編集部