【旬食材】ゴーヤを選ぶコツは?苦さとの関係も野菜ソムリエが解説
2023/08/09
夏野菜の代表格の一つとしてスーパーに並ぶゴーヤ。
ひと昔前に比べると見かける機会も増え、圧倒的に手に入りやすくなったものの、ほかの野菜ほど頻繁に買うわけでもなく選び方に悩む人もいるのでは。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ゴーヤをスーパーで選ぶときのコツを教えてもらいます。
まずは色ツヤを確認!
新鮮なゴーヤは、表面の緑色が濃くて鮮やかな色をしています。また時間とともに表面のツヤも失われていくので、よりツヤツヤしているのが新鮮な証拠です。
鮮度が落ちてしまって傷み始めたときには、表面のでこぼこした突起部分に兆候が表れやすくなります。
そのため、突起の大きさがそろって密についているものを選ぶようにし、突起部分がつぶれてしまったり傷ついたりしていないか、確認しましょう。
大きさ・形よりも重さ優先で!
ゴーヤは見た目の大きさよりも、重さに注目して選びましょう。
大きくてもほかのものより軽いと、成熟しすぎて中身がスカスカになっていることがあります。見た目の大きさ以上にずっしりしているものがおすすめ。
また、形はまっすぐても曲がっていてもOK。ただ、途中から太さが急に変わるようなものは避けましょう。
できるだけ苦味少なめのゴーヤを選ぶには?
ゴーヤは成熟が進むと苦味が減る傾向にあります。
この記事で主にご紹介しているのは、ゴーヤが好きな人にとっての食べごろのゴーヤの状態なので、その逆を選べば成熟が進んだ(ちょっと進みすぎた)ゴーヤを選ぶことになります。
つまり、大きさに対してあまり重くないものや、表面の緑色が褪せているもの、突起が大きめのものを選ぶと、苦味が少なめのゴーヤを引き当てる確率が高くなるということです。
もちろんこれは単に「確率が高い」というだけで、必ずしも苦味が少なくなるわけではありません。
そのため、下処理の際に塩だけでなく砂糖ももみ込んで苦味を抑えたり、油で揚げる調理法を選んだりするなど、調理の段階でも苦味を減らす工夫をしていきましょう。
また、流通量は少ないですが、「白ゴーヤ」と呼ばれる表面が白っぽくて苦味が少ないタイプのゴーヤもあります。
珍しい野菜を扱うショップやデパ地下などで売っていることがあるので、できるだけ苦味の少ないゴーヤを食べたい人や、生でゴーヤを食べてみたい人におすすめです。
手に入りやすくなったゴーヤを楽しもう!
少し前までゴーヤは沖縄と九州でしか生産されておらず、東京や大阪などの一大消費地まで遠路はるばる運ばれていました。一方で最近は産地が広がり、たとえば都内のスーパーでは栃木県産や群馬県産のゴーヤをよく見かけます。
近い産地から運ばれるということは、状態がよくて傷んでいないゴーヤを入手しやすいということ。
ゴーヤはビタミンCやカリウムなど体にうれしい栄養素も豊富なので、ぜひご家庭でもゴーヤ料理を楽しんでみてください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部