初夏から夏本番、そして秋口まで出荷量が多く、旬が続くピーマン。さまざまな料理に使えるので、高い頻度で買っているという人も多いのではないでしょうか。
スーパーでピーマンを選ぶとき、どこに注目していますか?じつはふだん見逃しがちなところにおいしさの情報が詰まっているかも…!今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、ピーマンの選びかたのコツを教えてもらいます。

じつは情報源!まずはヘタを見よ
ピーマンの鮮度が落ちて傷んでしまうときは、ヘタの周りから順に黒ずんでいきます。つまり、ヘタやその周辺が黒く変色していないかをチェックすれば、傷んでしまったピーマンを選ばずに済むのです。
スーパーの売り場では、基本的には傷んだものから撤去されていきますが、ピーマンはたいてい袋に入れられて並び、袋の上からだと側面はよく見えてもヘタが見えづらいことが多いため、たまに見逃されて残っていることもあるので要注意です。
ちなみにピーマンのヘタは、よく見ると五角形のものと六角形のものがあり、まれに七角形のものもあります。これはピーマンの実ができる前の花びらの枚数と一致するのですが、一般に花びらが多いほうが栄養をたっぷり取り込んでいる傾向に。そのため、ヘタの角数が多いものを選ぶと、糖度が高く苦味が気になりにくいピーマンに出会える確率も高くなります。
肉厚ジューシーかは「肩」に注目
肉詰めをつくるときなど、ピーマンが肉厚なほうがジューシーでおいしく仕上がることが多いですよね。そんな肉厚なピーマンをねらうなら、ヘタのまわりの「肩」の部分に注目してください。
ピーマンのヘタの周りは、比較的なだらかになっているものもあれば、まるで肩が張っているかのように盛り上がっているものもあります。後者のほうが肉厚なピーマンに当たることが多いのです。
もちろん全体的なハリやツヤも確認
最後に、ピーマン全体のハリやツヤも確認しておきましょう。ハリがうしなわれてシワが寄り始めているものや、表面のツヤ感のないものは、いずれも鮮度が落ちて水分量が減ってしまっているピーマンです。
新鮮で水分量が多いピーマンは、同じ大きさならできるだけ重いピーマンにすることでも選ぶことができます。また、ヘタの切り口もできるだけみずみずしいものがおすすめです。
新鮮でおいしいピーマンを楽しもう
和・洋・中さまざまな料理で活躍するピーマンは、鮮度がよくおいしいものを選ぶことで、料理のあじわいもぐんと増します。昔と比べて品種改良によってクセを感じにくくなり、幅広い世代に愛されるようになったピーマン。ぜひ今回ご紹介したコツを参考に、おいしいピーマンを存分に楽しんでくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部