【旬食材】里芋の模様ってちゃんと見てる?野菜ソムリエがおいしい里芋の選び方を解説
2023/10/11
里芋の皮ってどんな模様?と聞かれて、とっさに答えられるでしょうか。
なんとなく茶色くてざらざらしているイメージがありますが、具体的に模様に注目することは普段少ないかもしれません。
ただ、この「模様」が里芋の見分けには重要。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、おいしい里芋の選び方を教えてもらいます。
しま模様「くっきり」を探せ!
近年スーパーに出回る里芋は、土がきれいに落とされて皮の表面が見やすくなったものが多くなっています。
その里芋の皮に注目すると、全体的に茶色い中にも濃淡があって、薄い茶色と濃い茶色が交互に並んでシマシマになっているのがわかるはず。
このしま模様がくっきりして均等に並んでいるほど、生育が良好な里芋と言えます。もし土がついていて表面の模様が見づらい場合は、次で解説する「形」に注目してみてください。
へこみのない「ふっくら」体型が理想
里芋を形で選ぶときのポイントは「ふっくら」。へこんでいる部分がなく、全体的に丸っこいのが理想です。
この「ふっくら」というのは、さつまいもなどほかの根菜類を選ぶときにも重要なので、ぜひ覚えておきたいポイント。
そして、ずっしり重量感のあるものがおすすめです。
なお、里芋は表面にキズがあるとそこから一気に傷んでしまうことが多いので、土で覆われて見えない場合はしかたがないのですが、見える場合はキズのあるものを選ばないようにしましょう。
小さい里芋はおいしいの?
ゴルフボールよりやや小さいくらいの、可愛らしい里芋がたくさん袋に入って売られているのを見たことはあるでしょうか。こういった小さな里芋は「孫芋」と呼ばれるものです。
里芋は地中部分が大きな芋(=親芋)になっていて、そこからたくさんの「子芋」が育つ植物です。その「子芋」からさらに「孫芋」がとれる場合があり、楕円やしずく型が多い子芋と違って大半はコロコロとした丸っこい形をしています。
子芋も孫芋も味は変わりませんが、「孫芋」のほうが水分が多く柔らかいので、見つけたらぜひ子芋との食感の違いを楽しんでみてください。
旬の里芋を存分に味わおう!
里芋は煮物のイメージが強いですが、ベーコンと一緒に油で炒めてもおいしいですし、新鮮なものであれば茹でて醤油をつけるだけでも絶品です。
寒さに弱い野菜で少なくとも5度以上の環境に適しているため、冷蔵庫ではなく涼しくて風通しのよい場所で保存しましょう。土付きのものは洗うと鮮度が落ちてしまうので、洗わずそのまま新聞紙などに包んで保存してください。
「芋」と聞くとカロリーが高いと思われがちですが、じゃがいもやさつまいもといったほかの芋よりもカロリーが低め。
体に嬉しい食物繊維やミネラルも含んでいるので、ぜひ旬の時期に存分に味わってください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部