ランドリールームのインテリア、明るい壁の近くにモダンな洗濯機

靴下は洗濯槽の手前・奥どっちに入れるのが正解?意外と知らない「洗濯機」の回し方、正しい順番

2023/10/30

洗濯物を洗濯機に放り込んでスイッチを押したら、あとはキレイになっているものと思っていませんか。でも、正しい順番で行わないと、実は、汚れが残っていたり、大事な洋服が傷んでしまったりすることも。

そこで今回は暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、汚れを残さずキレイに洗うための洗濯機の回し方の手順についてお伺いしました。

暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、は...

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洗濯物をそのまま洗濯機に放り込んではダメ

白いシャツを着た洗面器の近くに汚れた衣服と洗剤、上面図。手洗い洗濯物
Liudmila Chernetska/gettyimages

脱いだ洋服はそのまま洗濯機に入れてしまいたくなりますが、その前に目立つ汚れがないか確認しましょう。

食べこぼしなどのシミや落ちにくい泥汚れなどは、洗濯機で洗うだけでは落とせないことがあります。さらに、一度洗ってから乾かしてしまうと、それらの汚れはより落ちにくくなってしまうことも。

食べこぼしのシミには液体の酸素系漂白剤を塗ってから洗濯機へ。全体的に汚れているときには、酸素系漂白剤でつけ置き洗いをしてから洗濯機へ入れるといいでしょう。泥汚れは、濡らす前に土や砂などを叩き落とした上で、汚れに液体洗剤を直接つけて、洗濯機へ入れます。

また、シャツの襟や袖、脇などは、洗濯時点で目につく汚れはなくても、あとから黒ずみや黄ばみになることがあります。白や色の薄い服、また汗を多くかく夏に着た服は、気になる部分に酸素系漂白剤を塗ってから、洗濯機に入れるようにしましょう。

洗濯ネットに入れてから、洗濯機へ入れる

洗濯物の損傷を防ぐためにメッシュ バッグに入れて、それを洗います。
bungoume/gettyimages

洗濯機に入れる前にもうひとつやってほしいのが、洗濯ネットを使うこと。洗濯ネットには形崩れや衣類同士の絡まり、毛玉や色移りなどを防ぐ役割があり、大事な洋服には使いたいものです。形崩れが心配、装飾品がある洋服、伸びやすい素材の洋服は、洗濯ネットに入れて洗いましょう。ボタンやホック、チャックなどはすべて止め、汚れが目立つ部分が外側になるように畳んでから、洗濯ネットに入れます。

ただし、洗濯ネットに入れることで形崩れや痛みは防げますが、汚れが落ちにくくなるというデメリットも。また、洗濯だけでなく、乾燥までかけたい場合には、洗濯ネットがあることによって、生乾きになったり、シワができやすくなったりします。乾燥機を使うときは、一度取り出して、洗濯ネットから出すようにしてください。

重たいものや汚れが気になるものを最初に入れる

洗濯をしている魅力的なアジアの女性
miya227/gettyimages

洗濯前の下準備が終わったら、いよいよ洗濯機の中に洗濯物を入れていきますが、実は、入れる順番も大切です。

タテ型洗濯機の場合、重たいものや汚れが気になるものを最初に入れること。洗濯機の底の方が水流が強いため、重たいものは下の方、軽いものは上の方が上手く回転し、洗浄効果も上がります。また、洗濯機の底の方が汚れ落ちもよいため、汚れが気になるものは下に入れます。

ドラム式の場合は、靴下やハンカチといった小さなものを奥に入れるようにしてください。手前だとドラムとドアの間の隙間に挟まってしまうことがあります。小さいものは洗濯ネットに入れてから、ドラムの中に入れてもいいでしょう。

また、洗濯機に洗濯物を入れるときには、容量の6~7割程度が最もキレイに洗えます。容量以上はもちろんNGですが、あまりに少なくても洗濯物が偏ってしまい、上手く脱水できないことがあるので、注意してください。

洗濯コースは適切なものを選ぶ

ランドリールーム内の洗濯機のコントロールパネル
Wako Megumi/gettyimages

では、いよいよ洗濯機を回して…と思うかもしれませんが、その前に洗濯コースを選びます。標準(おまかせ)コースしか使ったことがないという人もいるかもしれませんが、適切なコースを選ぶことで、汚れ落ちよく、しかも衣類を傷めずに洗うことができます。

最近の洗濯機にはたくさんのコースが設定されていますが、基本は「標準(おまかせ)」「スピード(お急ぎ・時短)」「おしゃれ着(ソフト・ドライ)」「大物(毛布)」の4つです。それぞれ水流や水量、時間、回数が調整されています。

タオルや普段着、靴下など、形崩れを気にせずに洗えるものは「標準」、その中でも汚れが軽い場合は「スピード」、ニットやワンピース、スーツなど形崩れが気になるものは「おしゃれ着」、毛布やカーテンといったかさばるものは「大物」を選びます。

なお、メーカーによって、コースの名称は異なります。説明書を読んで確認してください。

洗剤と漂白剤は「洗い」で、柔軟剤は「すすぎ」で使う

手を注ぐ液体洗剤
Manuel-F-O/gettyimages

洗濯コースを選ぶと、洗濯機が洗濯物の重さを量り、最適な洗剤の量を表示してくれます。洗剤や漂白剤、柔軟剤はその表示に従って、指定された投入口に入れましょう。なお、洗剤や漂白剤、柔軟剤は多ければ多いほど効果を発揮するわけではありません。指定された使用量を守りましょう。

それらは洗濯機によって適切なタイミングで自動的に投入されますが、洗剤と漂白剤は「洗い」で、柔軟剤は「すすぎ」で使われています。また、すすぎが2回行われる場合は、柔軟剤は2回目に使われます。柔軟剤と洗剤を一緒に使うと、洗浄力が落ちてしまいます。洗剤や柔軟剤の投入口を間違えたときはケースをしっかり洗ってから元に戻しましょう。もし気づかずに洗濯してしまったときには、再度洗い直しをした方がよいです。

洗い終わったら、すぐに干す

衣類乾燥ラック、ランドリーバスケット、洗濯機(屋内)
Liudmila Chernetska/gettyimages

ここまできたら、あとは洗濯機におまかせですが、最後に気をつけたいのは、洗い終わった洗濯物を長く洗濯機の中に入れっぱなしにしないこと。密閉された洗濯機の中で湿った状態が長く続くと、雑菌が繁殖し、生乾きの嫌なニオイにつながります。できるだけ早く取り出し、風通しの良い場所に干すようにしてください。


◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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