【旬食材】カット大根は上下どっちを選ぶのが正解?おいしい大根の見分けかたを野菜ソムリエが解説
2023/12/12
冬の定番、おでんや煮物に大活躍の大根。
ハズレなくおいしい大根を食べて寒さを癒したいですし、またサラダや漬け物、大根おろしなど生でも使うことも多いので、できるだけ新鮮なものを選びたいですよね。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、冬野菜の代表格である大根を選ぶコツを教えてもらいます。
丸ごと買うときは葉をしっかりチェック!
大根を丸ごと1本買うときは、葉の部分で鮮度をチェックできます。
スーパーで売っている大根は葉が取り除かれているものもありますが、葉が残っている場合はしっかりチェックしましょう。
まずは葉が青々としていること。これが鮮度のよい印です。また、葉の断面に空洞があるものは、根の部分(食べる白い部分)にもスが入ってしまっていることがあるので、避けるようにしましょう。
そして同じ大きさの大根同士なら、全体がずっしりと重たいものがおすすめです。
カットされた大根は断面に情報が多い
1本丸ごとではなくカットされた大根を選ぶときは、まずは断面をチェック。断面の様子がなめらかで白いものが、新鮮でおいしい大根です。
カットされてから時間が経つと茶色く変色することがありますし、黒っぽくなっているものは(食べても大丈夫ではありますが)味が悪い可能性があります。
また、なめらかではなく白と半透明のまだら状態になっているものは、スが入っていて固くなってしまっています。
重さに関しては丸ごと買う場合と同様、ずっしり重たいものを選びましょう。
カット大根は上下どっちを選ぶ?
スーパーで売られているカット大根のうち、たいていは下半分(先端側)のほうが安く売っています。
というのも、大根は葉側が一番辛味が少なく、先端に行くほど辛味が強くなるので、葉側のほうが人気があるためです。
ただ、先端側でもこと足りるときは少しでも安いほうを買いたいですよね。
しっかり味つけをする煮物や、醤油味などが強めの漬け物をつくる予定の場合は、先端側でも大丈夫。また、辛めの大根おろしが必要なときはまさに先端側がぴったりです。
逆に、サラダや、浅漬けのようなシンプルな漬け物、そして加熱する料理でもさっと煮たり炒めたり薄味で仕上げるものは葉側のほうがおすすめです。
なお、ときどき上下に半分ではなく3等分されている大根も売られていますが、1/3カットの場合、真ん中がもっとも形が整いやすいため、煮物などを美しく仕上げたいときに最適です。
おいしくなる時期の大根を楽しもう
大根は真っ白なので緑黄色野菜と比べると栄養素が少なさそうな印象を持たれがちですが、食物繊維、カリウム、ビタミンBやビタミンCなど実際にはさまざまな栄養素を含んでいます。
さらに葉には根部分と同様の栄養素に加えビタミンA、E、Kなど脂溶性のビタミンが含まれているので、油炒めもおすすめ。ゴマ油と醤油でサッと炒めてふりかけにすると日持ちする常備菜になります。
これからおいしくなり価格も安定する時期を迎える大根。ぜひおいしいものを見分けて存分に味わってください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部