ネギ

じつは避けたほうがいいかも!?野菜のプロが教える長ネギの「もったいない」食べかた4選

2025/02/19

鍋料理や炒め物の具材として、そして薬味としても使える長ネギは、寒い時期はとくにおいしく、冷蔵庫に常備している人も多いのでは。しかし、あまりにも身近な野菜であるがゆえに、無意識に「もったいない」食べかたをしているかも!?

今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、長ネギの「もったいない」食べかた5選と、おすすめの解決法を教えてもらいます。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を...

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1.用途にあわない切りかたは「もったいない」

ネギ

長ネギをカットするとき、輪切りにすることもあれば、斜め切りにすることもありますよね。もしかしたら「なんとなく」で切りかたを選んでいることもあるかもしれませんが、それでは「もったいない」!用途によって、あう切りかたとそうでない切りかたがあるのです。

たとえば生のまま料理に載せる場合、辛味をしっかり感じたい場合は輪切りに。一方、少し甘味を出したい場合は繊維に沿って縦に切ります。また、包丁の刃の入れかたについても、手前から奥へ押し出すように切ると(「押し切り」と言います)、より辛味を引き出しやすくなります。

また加熱する際は、斜め切りやぶつ切り(筒状に切る)にしますが、よりシャキシャキ感を出したい場合は斜め切りがおすすめです。

2.青い部分を捨てるのは「もったいない」

ネギ

ネギの青い部分は、白い部分と比べると辛味が強く、食感も固いため敬遠されがち。でも、この部分を捨ててしまうのは「もったいない」のです。

青い部分には白い部分よりもβカロテンなどの栄養が多く含まれていて、ぜひ捨てずに食べたいところ。肉や魚を煮込むときの臭み消しに入れてもいいですし、細かくきざんでハンバーグなどのひき肉料理に入れると味わいがグンとよくなります。卵焼きに入れるのもおすすめです。

3."透明ゼリー"を捨てるのは「もったいない」

アップロードされている画像は「白ネギ(ネギ)」です。
Ninjin/gettyimages

じつは前述の青い部分について、捨てたくなる理由として「青い部分の断面から、ぬるぬるした液体が出てくるから」と答える人もいます。たしかにネギの青い部分は、切る際に透明のゼリーのような、ぬめりのある物質が出てくることがあるのですが、これを捨ててしまうのはかなり「もったいない」!

この"透明ゼリー"には、食物繊維や多糖類など複数の栄養素が含まれていて、腸内環境を整えてくれるなど、さまざまな役割があります。成長の過程によって"透明ゼリー"があるネギとないネギがありますが、もし入っていた場合は、ぜひ捨てずに一緒に調理していただきましょう。

4.生のままワカメの味噌汁に加えるのは「もったいない」

味噌汁
Seiko/gettyimages

長ネギを味噌汁に入れる際、具材としてしっかり煮込む場合もあれば、うすい輪切りにして生のまま薬味のように載せる場合もありますよね。じつは、ワカメや小松菜などカルシウム豊富な具材が入った味噌汁の場合、長ネギを生のまま使うのは「もったいない」のです。

というのも、生の長ネギには硫化アリルと呼ばれる種類の栄養素が含まれているのですが、この硫化アリルはカルシウムの吸収を阻害してしまうため。ちなみに、硫化アリルはビタミンB1の吸収は助けてくれるので、ビタミンB1豊富な豆腐の味噌汁には、むしろ生のまま加えるほうがよいということになります。

また、硫化アリルは熱に弱く、加熱すれば別の物質に変化します。そのため、ワカメや小松菜の味噌汁に長ネギを加えたい場合は、具材として一緒に煮込めば問題ありません。

生でも加熱しても栄養豊富な長ネギを堪能しよう

長ネギにはビタミンCやβカロテン、カリウム、硫化アリルなどさまざまな栄養素が含まれていて、生で食べたほうがしっかり取れる栄養素もあれば、加熱したほうが効率よく吸収できる栄養素もあり、旬のうちにぜひたっぷり食べたい野菜のひとつです。今回ご紹介した「もったいない」を避けるコツをぜひおさえて、長ネギのおいしさも栄養も堪能してくださいね!

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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