【管理栄養士監修】手軽にランチで「栄養をたっぷりとる」方法とは?おやつ選び&食べ方で、栄養を補う方法もご紹介!

2024/07/21

長い夏休みが始まると、毎日のランチづくりに頭を悩ませる人も多いのでは?
自分はもちろん、育ち盛りの子どものために、栄養もとりたいし、食べやすさやつくりやすさも重視したいですよね。

この記事では、管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持ち、ご自身も小学生の女の子のママであるライターのゆかりさんに、「ランチの栄養アップ」のための方法を紹介してもらいます。
できるだけ手に入りやすい食材や簡単なつくり方を厳選していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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ごはんと味噌汁だけでも、栄養満点にできる!

栄養を考えると、何品かおかずをつくらなきゃいけないから面倒、という人もいるかもしれませんね。

ですが、和食の基本である「ごはんと味噌汁」の具材を工夫するだけでも栄養たっぷりのメニューにすることができるのです!

ごはんは、炊き込みごはんでも、混ぜごはんでもOK。
味噌汁は、具材の火の通りやすさに気を付けて煮ていけばOK。

具体的な方法は、つぎの通りです。

炊き込みご飯のポイント

まずは、炊き込みごはんについて。

肉、魚、大豆製品、野菜、海藻、いもなどから何種類かを選びます。
火が通りにくいものほど、薄く小さく切ります。もしくは、電子レンジで加熱しておいて、大きめのまま加えても問題ありません。

米をとぎ、調味料と水を分量の目盛りまで加えます。
調味料は、うま味のある食材を使うときは塩のみでも◎。2合の米に対し、小さじ1杯ほどで十分です。
淡白な食材しか使わない場合やくさみが気になる食材を使うのであれば、さらに酒を大さじ1杯ほど加えてみて。

ただし、水分の多い野菜や海藻を多く加えるときは、目盛りより下になるように加える量を調整するとちょうどよい加減になりますよ。
余裕があれば夏場は30分、米に吸水させてから炊飯します。お急ぎの場合は、炊き込みご飯モードを利用してください。

炊き上がったら10分以上そのまま蒸らし、底からさっくりとしゃもじで混ぜたら完成です!

加熱が必要のないものは、出来上がってからふりかけてもいいですね。(ごま、のり、しらす干しなど)

混ぜ込みごはんのポイント

続いて、混ぜ込みごはんの場合は、普通に炊いたごはんや温めた冷ごはんに具材を混ぜるだけでつくれます。
具材の選び方は、炊き込みご飯と同様の考え方でOK。

加熱が必要な具(肉、魚貝類、根菜類、きのこ、いもなど)については、あらかじめ加熱しておきましょう。
このとき、電子レンジを使うこともできますが、フライパンや鍋などに油を少し加えて炒めたり煮詰めてあげると、コクが加わって食べたときの満足感を高めてくれますよ。

調味料を加えて汁気がほとんどなくなるまで加熱すると、うま味などが凝縮し、混ぜごはんの仕上がりもベチャっとしないのでおすすめです。

味付けは、塩や酒だけでもいいですし、お好みでしょうゆ、みりん、味噌なども使って仕上げてみてくださいね。

味噌汁のポイント

ちなみに、味噌汁に関しても、ごはんとほぼ同じような考え方でOKです。

味噌汁に使う水を豆乳、牛乳、トマトジュースに変えると、栄養素がアップ。
いずれも普通は味噌汁に使わないイメージがあるかもしれませんが、味噌との相性がよく、コクやうま味も高まるのでお試しあれ。

ただし、初めてつくるときは半分を水にして、割合を少なめにしてからどうぞ。気に入ったら、少しずつ水の割合を減らして好みの加減にしていってくださいね。

筆者の場合、味噌汁は汁を飲むため、というよりも野菜を加熱してたっぷりとるために利用しています。
そのため、できるだけ小さめの鍋を選び、水加減は具が浸かるギリギリの高さでつくります。

この場合、少量だけつくりやすいことはもちろん、味噌などの調味料の使用量も減るため、塩分のとり過ぎを防ぐこともできるのです。
見た目は煮物っぽく仕上がりますが、同じ味噌汁でもこちらの方が安心して毎日とりいれやすくなりますよ。

こんな食材が使いやすい!

栄養のことを考えるのであれば、野菜たっぷりが基本です。

ですが、いつも新鮮な野菜を買い置きしておくことができないこともあります。

そんなときでも安心なのが、冷凍野菜のストック。

1.冷凍野菜

冷凍されていたとしても栄養の損失が少なく、むしろ旬の時期の栄養豊富な状態で収穫されていることが多いため、栄養面で優れていることはもちろん、甘さやうま味も期待できるのです。

筆者がよく活用しているのは、つぎのとおり。
・ミックスベジタブル
・ほうれん草
・ブロッコリー
・かぼちゃ
・オクラ

これらに共通しているのは、緑黄色野菜であること。

キャベツや玉ねぎなどの色が薄いものに比べ、緑黄色野菜には免疫維持に役立つβ(ベータ)-カロテンや、骨を丈夫にするビタミンK、貧血を防ぐ鉄分、発育を促す葉酸などの栄養素が多く含まれる傾向にあるのです。

加熱されてから冷凍されているため、商品によっては自然解凍で使えるものも。
よほど大きな塊でなければ、切らずに加熱調理に使いやすため、時短でつくりたいときにはぜひ活用してみてください。

2.缶詰

そのほかにもおすすめしたいのが、缶詰、レトルトパック、乾物です。

缶詰にもいろいろと種類がありますが、筆者としてはとくにさば、いわし、ツナ、オイルサーディンなどの魚がイチオシ。
これらには、脳や目の発育に役立つDHAなどの栄養素が含まれているので、お子さんには積極的にとり入れてあげたいですね。

また、缶詰は骨までやわらかくなっていて丸ごと食べられるという魅力があります。
魚の骨には、骨や歯を丈夫にしたり、精神を安定させてくれるカルシウムが豊富なので、こちらも成長期には不足しないようにとり入れていきましょう。(大人よりも必要量が増えます)

なお、これらすべてにうま味が多く含まれているため、味付けを濃くしなくても満足して食べやすくなるこも期待できますよ。

3.レトルトパック

レトルトパックには、戻し済みのひじき、豆類、うずらの卵などの種類があります。
一般的にはサラダのトッピング用に展開されているのでしょうが、ごはんや味噌汁の具として活用することも◎

おかずだとあまり食べたがらない場合であっても、混ぜ込んであると食べてくれることもあるので、いろいろと試してみてくださいね。

4.乾物

最後に、乾物ですが、とにかく日持ちが長いので使い切る必要がないというのが最大のメリットです。

切干大根、乾燥野菜、乾燥きのこ、昆布やわかめなどの海藻など、いずれも水分を吸って数倍に膨れ上がるため、料理にボリューム感を与えてくれますよ。

これらには、お腹の調子をととのえる食物繊維がとくに豊富で、乾燥によってうま味も凝縮されているため、魚の缶詰と同じく満足感もUP。

5.カット野菜

日持ちは長くないのですが、カット野菜もおすすめ。

たとえば、キャベツの入った種類は、味噌汁に入れるとかさが減って一度にたくさん食べやすくなりますよ。
炒め物用に大きめにカットしたものだけでなく、サラダ用に千切りされたものも同じように使えます。

消費期限内に食べ切れないときには、ぜひ味噌汁など汁物の具として有効活用してみてくださいね。

ほかには、もやしが入ったものも味噌汁に使いやすいです。
ごはんには合わせにくいと思われるかもしれませんが、袋の上から短くポキポキと折って、汁気が飛ぶまで炒めて使えば混ぜごはんにも◎

基本的には冷蔵で2日ほど保存できるものが多いのですが、食感の変化が気にならなければ冷凍保存をして使うこともできますよ。(その際は、消費期限ギリギリではなく、使い切れない分を早めに冷凍してくださいね)

おやつにはどんなものがいい?

そうはいっても、ごはんや味噌汁だけで栄養素が足りるか心配……

そんなときには、おやつの種類にも気を配ってみて。

甘い味付け、油や塩がきいている、やわらかい、これらはおやつのデメリットといえるかもしれません。

理由は、血糖が急上昇しやすく、太る原因になりやすいこと。
また、カロリーのとりすぎや塩分のとりすぎになって体調を崩す原因になりかねません。

さらに、やわらかいと食べごたえが少なく、よく噛まずについついたくさん食べてしまうことが考えられるのです。

おすすめのおやつの種類

体のことを考えて選ぶのであれば、次のようなものがおすすめ。
・干しいも
・ナッツ
・皮付きの生の果物
・するめいか
・ビーフジャーキー

あまりおやつに選ばれないような食品も含まれていますが、おやつは食べる楽しみとしてだけでなく、食事で不足する栄養素を補うための「補食」と捉えるのであれば問題ありません。

ただし、こういったものしか与えない、というわけにはいきませんので、いつも食べているものの半分をこういった食品に置き換えてみるのはいかがでしょうか?

おやつと一緒におすすめの飲み物

おやつは麦茶や水と一緒ではなく、たんぱく質が含まれている牛乳や豆乳などの飲み物と一緒に食べるのも◎。

先述したように甘いものや糖質の多いおやつの場合、血糖値を急上昇させるという点が問題ですが、食物繊維やたんぱく質と一緒にとることで上昇をゆるやかにしてくれることが期待できるのです。

おやつの種類の割合は半々でなくても構いませんが、一部だけでもこういった食物繊維やたんぱく質が含まれているものや、噛みごたえのあるものに置き換えてみて、おやつの時間も有効活用してみてはいかがでしょうか?

 
 

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