さつまいもは意外と持たないから冷凍して!忘れがちだけど重要な「ひと手間」も野菜ソムリエが解説
2024/10/06
最近はスーパーでもさまざまな種類が手に入るようになったさつまいもですが、意外と日持ちしないことをご存じでしょうか。しかし、さつまいもは冷凍することができます!
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、さつまいもを冷凍する際に忘れてはいけない「ひと手間」を解説してもらいます。
生で冷凍可能!ただし、「ひと手間」を忘れずに
さつまいもは収穫時の土がついた状態なら保存できる期間が長いですが、スーパーで売っているさつまいもは土が洗い落とされていることが多いですよね。この場合、かなり気を遣って保存しないと、早いもので1~2週間程度でシワシワになってしまったり、芽が生えたりしてしまいます。
さつまいもを冷凍する際は、好みの厚さの輪切りにし、水気をふいてジッパーつきポリ袋などの保存袋に入れて冷凍庫に入れると、1カ月ほど保存することができます。ただ、冷凍前に必ずやっていただきたいのが、アク抜きです。
さつまいもはアクが強い野菜で、アク抜きをせずに冷凍すると、味が悪くなってしまいます。そのため輪切りにしたあと、水に5分程度さらしてから冷凍するようにしましょう。
冷凍さつまいもはそのまま調理に!煮くずれしにくいのもうれしい
冷凍したさつまいもを調理に使う際は、凍ったまま鍋などに入れて加熱することができます。切る前のさつまいもの太さにもよりますが、輪切りで冷凍した場合は火がとおるのにやや時間がかかるため、調理時間を短くしたい場合は、冷凍する段階でうすめのいちょう切りにしておくと、5分程度でやわらかくなります。
冷凍さつまいもは煮物や味噌汁、たき込みご飯などさまざまな用途に使うことができ、生のさつまいもを使う場合と比べ、煮くずれしにくいという特徴があります。さつまいもの煮物がいつもの煮くずれしてしまってうまくいかない、という人は、ためしに冷凍さつまいもで作ってみるのもおすすめです。
加熱してからでも冷凍可能!使うとき時短に
さつまいもは、さまざまな形で加熱してからでも冷凍ができます。お湯で煮るだけでもいいですし、砂糖で甘煮にしたり、レモン汁や酢を加えた甘酸っぱい煮物の状態でも冷凍可能です。焼き芋にしたさつまいもを冷凍すると、凍ったまま食べられる絶品スイーツにも。
晩ご飯のおかずに使うのか、それともおやつに使うのかで、目的別に味を変えて冷凍してもいいですね。煮物の状態のさつまいもを保存袋で冷凍する際は、さつまいもだけでなく調理時の煮汁を少しだけ足してから密閉すると、乾燥しにくくなります。
そのほか、茹でてマッシュした状態で冷凍することも可能。コロッケやお菓子づくりに使う際に時短になりますね。年末が近づいたら、栗きんとんのために早めにさつまいもを用意して、マッシュした状態で冷凍保存しておくと、忙しい年末に役立ちそうです。
意外と持たないさつまいもを冷凍でフル活用しよう
自分で掘ったさつまいもであれば、まわりについた土を乾燥させることで比較的長期間の保存ができますが、スーパーで売っているさつまいもはきれいに洗われているため、そこまで長持ちしません。そのため、傷んでしまう前に冷凍するのがおすすめ。
今回解説したように、生でも加熱した状態でも冷凍することができます。ぜひ安いときに購入して、旬のさつまいもをフル活用してください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部