いつものサラダを劇的においしくする「ひと手間」を野菜ソムリエが解説
2024/08/02
暑い夏はもちろん、1年をとおして家庭の食卓を彩ってくれる野菜サラダ。野菜を切って盛りつけて塩やドレッシングをかけるだけなのに…食べてみるとなんだか仕上がりがイマイチ!という経験、ありませんか?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、単純そうに見えて意外と奥が深い野菜サラダを劇的においしくする「ひと手間」を教えてもらいます!
とにかく味をボケさせない!
野菜サラダがおいしく感じないときのもっとも多い原因は、味がボケてしまっていることです。「味がハッキリしないのなら塩やドレッシングを多めにかければいいのでは?」と思われるかもしれませんが、じつはそういう話でもないのです。
野菜サラダの味がボケてしまうのは、たいていの場合「水気」が原因。野菜を生で食べる場合、たいてい水で洗ってから盛りつけることになりますが、そのときに水気が十分に切れていないと、味を感じにくくなってしまいます。このとき、洗ったあとの野菜を軽くパッパッと振って水気を切ろうとしても、じつはほとんど切れていません。キッチンペーパーなどで水気をふき取るか、100均などで売っているサラダスピナーで水気を飛ばしましょう。
洗わなくてもいい野菜もある
野菜サラダは野菜をそのまま食べられて楽なメニューなのに、水気をふき取るなんて面倒…と思う人もいるかもしれません。でもじつは、野菜を洗わなくてもいいパターンも存在するのです。
レタスなどの結球タイプの葉物野菜は、内側の葉を使う場合は洗わずにそのまま使ってOK。これならもう、なんの手間もいりませんよね。ただ、無農薬栽培の野菜を使うときは内側に小さな虫がついている場合があるので、できるだけ洗ってから食べるようにしてください。
塩やドレッシングは食べる直前に!
せっかく野菜の水気をしっかり切っても、塩やドレッシングをかけてから時間が経つと、やはり味がボケてしまいます。そのため、かけるのは食べる直前にしましょう。
ちなみに、塩やドレッシングをかけるまでの間、野菜サラダを置いておく場所は、できれば食卓など常温のところではなく冷蔵庫がおすすめ。一番おすすめなのは冷蔵庫に1時間くらい置いておくことなので、できれば食事の支度の最初に野菜サラダを作っておき、冷蔵庫に入れておいて、食べる直前に取り出して塩やドレッシングをかけて食べるとちょうどよいです。
「ひと手間」で野菜をおいしく食べよう!
野菜サラダなんてどう作っても同じ味になるのでは?と思いきや、「しっかり水気を切って直前に味つけ」というちょっとしたコツで、全然違った仕上がりになります。今回の記事で「やっぱり面倒…」と思った人は、水気をふき取らなくても味つけを食べる直前にするだけでもだいぶ違います。逆に、「思ったより簡単だった!」という人は野菜を洗うついでに葉物野菜を冷水に5分つけておくだけでさらにおいしくなりますよ!
単純なようで意外と深い野菜サラダ、ぜひ自宅でおいしく楽しんでください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部