レバーの栄養はどれも同じじゃない⁉目的別に選びたいレバーの種類とおすすめの食べ方

2023/03/30

鉄不足が気になるときに効果的な補給源となるの「レバー」。
じつは、レバーの種類によって栄養価が大きく違うのです!しかも、鉄以外にも栄養素が豊富に含まれているんですよ。

今回は、管理栄養士のゆかりさんに目的別におすすめのレバーの種類について教えてもらいました。
苦手という方にも食べやすい種類や下処理についても触れていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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レバーの種類と特徴

おもに食べられているレバーには、牛、豚、鶏の3種類があります。

・牛レバーは、やわらかくてなめらかな食感と濃厚さが特徴。
・豚レバーは、弾力のある食感が特徴。
・鶏レバーは、きめ細かくしっとりとした食感で、一番臭みが少ないのが特徴。
 (鶏レバーのみ、ハツが一緒にくっついている場合がある)

いずれも、血や脂の塊を洗い流すなどの下処理をすることで、おいしく調理しやすくなります。
臭みが気になる場合は、下処理のあとに牛乳に浸したり、香味野菜や香辛料を加えた調味料に漬けこんで下味をつけておくことがおすすめですよ。

種類によってこんなにある栄養価の差

貧血予防なら……
鉄が一番多い「豚」。牛の3倍以上、鶏の1.5倍近く含まれています。

ただし、鉄以外に銅、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸も貧血予防に役立つ栄養素です。
銅、ビタミンB6ビタミンB12は「牛」、葉酸は「鶏」に一番多くなっています。
(ふだんの食事で不足が気になる栄養素で種類を選ぶといいかも)


肌荒れケアなら……
ビタミンB2、ナイアシンが一番多い「豚」。次いで、「牛」に多くなっています。


疲労回復なら……
ビタミンB1、パントテン酸が一番多い「鶏」。次いで、「豚」に多くなっています。


免疫力アップなら……
ビタミンA(※)、ビタミンDが一番多い「豚」。次いで、「鶏」に多くなっています。
ただし、ここで注意してほしいことがあります!


※……この記事内のビタミンAとは、すべて動物性食品に含まれているレチノールについて言及しています。

レバーは食べ過ぎに要注意!

こうやってみてみると、レバーには幅広く豊富に栄養素が含まれていることがわかります。
その反面、栄養素のとり過ぎにならないように気をつける必要があるのです。

それは、ビタミンAの短期的なとり過ぎで、吐き気、頭痛、めまい、目のかすみなど、長期的なとり過ぎでは皮膚のはげ落ち、口唇炎、脱毛症、食欲不振、筋肉痛などといった過剰症が起こることがあるから。

ビタミンAを多く含む「豚」「鶏」レバーの場合、1日の摂取量はどちらもおよそ20g(串焼き1本でオーバーする量)。ビタミンA以外の栄養効果を期待すると、多くとりにくいということに……。

「牛」であれば含有量は1/10以下なので、1日に245gまで問題がないとされています。

また、レバーそのものではなく、食べやすく加工したレバーペーストにも注目!
レバーよりもビタミンAが少ないので、鉄分を積極的にとり入れたい場合はおすすめ。1日に62gまで食べてもOKです。パンに塗ったり、ミートソースやカレーに加えるとコクが出て隠し味に使えますよ。

食事はレバーのみではありません。他の肉や魚などの食材にもビタミンAが含まれていることも考えると摂取量はもっと少なくするのが安心です。
安全な量を超えてしまった場合、翌日はビタミンAが多い食材を控えるようにして調整していきましょう。ビタミンAは体に蓄えられるので、しばらくは不足の心配がないといえますよ。

ぜひ、こういったことを参考に、レバーを上手にとり入れてみてくださいね。

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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