再収穫できるコスパ抜群の「豆苗」、違う条件で栽培してわかったグングン増やすポイントは?

2023/12/15

冷凍野菜(既製品、カットして保存したものも含む)を常備していることに加え、食べたいときにキッチンで収穫できる食材もあると、採りたてを新鮮なうちに食べられるので重宝します。
そんな食材の1つとして一番取り入れやすいのが「豆苗(とうみょう)」ではないでしょうか?

今回は、管理栄養士のゆかりさんが、改めて「豆苗」を上手に再収穫するために必要だと感じたポイントについてご紹介します。栄養価が高く、コスパがよい「豆苗」をより手軽に取り入れるために、参考にしてみてくださいね!

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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基本の栽培のポイントは?

以前の記事で「豆苗」の栄養価と、栽培方法についてご紹介していますが、今回は新たなポイントを加えてお伝えします。

「豆苗」はえんどう豆の種子を発芽させたものですが、生育に適した温度は15~25℃といわれています。
この温度は春や秋の室温くらいなので、そのタイミングであれば育てやすいということができますよ。

夏はクーラーが、冬は暖房が効いていれば、この温度帯に近づけやすくなり、より栽培がうまくいくようになるでしょう。

新しく発見したポイントは?

今回は暑さが落ち着いて秋になってから室温で栽培したときのことをご紹介します。
室温がちょうどよかったこともありますが、今回は2ヵ所の異なる窓辺で栽培したものを比較して気づいた点がありました。

1つは南側の窓のそば。10時前から14時くらいまで、十分な太陽光が降り注ぐ障害物のないところです。
もう一方は、西側の窓のそば。こちらは、14時から16時くらいまで、隣の建物に遮られない短時間だけ太陽光が当たる場所。
いずれも、太陽光が当たらない時間であっても明るさのある場所で、ほぼ毎日水を交換しました。

すると、同じ栽培日数にも関わらず、成長速度に違いが。よく成長したのは南側で栽培した「豆苗」。

1日ごとに伸びる高さが明らかに異なり、長く伸びて重さを支えられず傾くのが早かったことからも差は歴然。
ぜひ、早く収穫できるようにしたいのであれば、できるだけ日がよく当たる場所に置いてみてくださいね。

ただし、夏などの温度が高くなりやすいときは、腐る原因になるので様子をみてお試しを!

もしかしたら、これも?

日当たり以外に気づいた点がもう一つ。
それは、傷みにくさに差が出たというところ。

その違いと思われるのは、「豆苗」をのせていたトレーの大きさです。

一方は、全体的に底が平らにぴったりと安定してのる広めサイズのトレーを使用(トレーの底面と根が密着)。
もう片方は、少し浮いたような形で根の塊の両端だけがトレーにふれるような、幅がせまいサイズのトレーを使用(トレーの底面と根に空間)。

この2種類を比較して長く栽培が続けられたのは、後者のほうでした。

調べてみてもあまりこのような栽培方法について言及している内容を見つけることができなかったのですが、筆者しては、「豆苗」の重さによる根への負担が減ったり、より多く水にふれる面積を増やせたのが要因ではないかと考えました。

こうなったらNG!栽培の止めどきは?

新たに気づいた栽培ポイントをお伝えしましたが、反対に気をつけてほしいポイントも。

・根元近くや豆に白いフワフワしたものが見られる
・豆が黒く変色する
・何度水を替えても濁りがとれない
こんな変化が現れたら、衛生面で問題があるため栽培を中止したほうがいいでしょう。

これらは、カビが生えていたり、生える前兆と捉えることができます。
カビの種類によっては加熱しても食中毒の原因となるリスクがあります。もし生えていなくても生育が遅くなってきているはずなので、状態をみて廃棄するようにしてみてくださいね。

「2回よりも多く収穫できた」という話を聞いたこともありますが、成長が続いているとしてもおそらく上記のような変化が見られているのではないかと思われます。
水替えだけ、というような簡易的な方法で栽培するのであれば、安全を考慮して2回までの再収穫を楽しむようにしてみてくださいね!

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。
編集/サンキュ!編集部

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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