年間をとおして安定した価格で手に入る豆苗。いろんな料理に使えて便利なため、よく買うという人も多いと思いますが、意外と間違った方法で保存している人もいるかも!?
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やってしまいがちな豆苗のNG保存方法とおすすめ解決策を教えてもらいます。

【NG1】袋のまま寝かせて保存
豆苗は、先端の葉の部分が傷んでしまうとどんどん悪くなってしまうため、葉がつぶれたり折れたりしないような、空間に余裕を持ったパック包装になっています。
つまり、保存しやすいパッケージなので、もし冷蔵庫に立てて入れることのできるスペースがある場合は、袋のまま保存してOK。実際にスーパーに並んでいる豆苗のパッケージの説明を見ても、「袋を開けずに冷蔵庫へ」と書いてあることが多いと思います。
ところが、もし立てて入れることができずに寝かせて置いてしまうと…、豆苗は袋の中で上へ上へと伸びようとして葉と葉がぶつかりあい、葉が傷んでしまうのです。そのため、立てて入れられない場合は、袋を開封して使う部分をカットし、水を張ったフードコンテナなどの保存容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
【NG2】袋のまま何日も保存
さきほど、立てて保存できるなら袋のままで…と解説したのですが、ここにもう一つ落とし穴があります。袋のまま保存できる日数は、じつはさほど長くないのです。
もし、1週間ほど保存したい!という場合は、やはり切って保存容器に入れ、水にひたしておくほうが賢明。水は毎日替える必要はありませんが、それでも2~3日に1回は替えるようにしましょう。
なお、ここまで書いてきたようなさまざまな工夫をして保存期間を伸ばしたとしても、やはり時間が経つとともに、栄養価や風味は少しずつ失われていきます。せっかく栄養豊富な野菜ですので、できるだけ早く食べきるのがおすすめです。
【おまけ】カットする場所にも注意!
今回は豆苗をカットしてから保存する方法もご紹介していますが、豆苗はカットしたあと水耕栽培でもう一度育てて収穫する人も多いと思います。そんなときは、カットする場所に注意!
豆苗の茎をよく見ると、根元に近いあたりに、ごくごく小さな芽のような葉がついているのがわかると思います。カット後に再び育てる場合、この小さな葉より上で切っていないと育ってくれないので、切る場所には気をつけましょう。
栄養豊富な豆苗をおいしくいただこう
豆苗は緑黄色野菜と豆の両方の特徴をあわせ持っていて、ビタミンB群を中心としたさまざまなビタミンやタンパク質など、幅広い栄養が豊富に含まれています。生でも加熱して食べられるので、シャキシャキ食感もクタクタな感じも楽しめるのもうれしい。ぜひ今回ご紹介したコツをおさえて、おいしく食べきってくださいね!
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部