夏野菜

夏野菜の「トゲ」や「うぶ毛」は新鮮さの証!プロが教える手軽にできる下処理とおいしく食べるコツ

2025/08/17

ナスや枝豆など、みずみずしくておいしい夏野菜の季節。たっぷり食べたいけど、調理の際にトゲやうぶ毛といったちょっとした部分が邪魔になって困る…そんなことはありませんか?

でもその邪魔な部分、じつは野菜にとっては重要な「生命線」なので、避けるのではなくうま~くつきあっていきたいところ。今回は、料理人と気象予報士の2足のわらじを履くライター・植松愛実が、夏野菜を上手においしく楽しむコツを解説します!

サンキュ!STYLEライター。本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。サンキュ!STYLEで...

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避けずに選んで!

夏野菜
出典:写真AC

ナスのヘタについたトゲや、枝豆やオクラの表面のうぶ毛など、調理のときに邪魔になるので、できればトゲやうぶ毛があまりついていないものを選んで買いたい、と思っていませんか?

しかし、じつはナスのトゲがピンと張っているのは新鮮な証拠。最近はトゲのない品種のナスも出回っていますが、トゲがあるタイプに関してはできるだけトゲがしっかりついていて、トゲが寝ていないものを選ぶのがおすすめなのです。

また、枝豆やオクラのうぶ毛は抜け落ちずにしっかりついているものが新鮮ですし、このうぶ毛は空気中の水分を吸収するのに役立っているので、うぶ毛がたくさんついているものはみずみずしくておいしい印。うぶ毛がついているものを避けるのではなく、ぜひうぶ毛がたくさん&しっかりついているものを選んでほしいのです。

ではそういった、重要だけど調理時は邪魔な部分、どう対処すればよいのでしょうか。以下の項目で見ていきましょう!

【ナス】ヘタは切らずに「はがす」!

ナス
出典:写真AC

ナスのヘタの部分は、じつはヘタの下にも食べられる部分があります。そのため、ヘタのついている部分を丸ごと切り落としてしまうと、かなりもったいないのです。おすすめの処理方法は、「はがす」こと。

手でペロンと簡単にはがせるので、やってみてください。一度に全部はがせず途中でやぶれてしまってもOK。ナスのてっぺんの軸のところギリギリまではがすことができます。これで、食品ロスを最小限にしてナスをいただくことができますね。

ちなみに、じつはナスのヘタは食べることができます。縦に千切りにして、醤油やみりんでじっくり炒めると意外とおいしいです。かつお節や七味唐辛子などを加えるのもおすすめなので、ぜひ一度ためしてみてください。

【オクラ】ネットごと洗って手間を減らす

オクラ
出典:写真AC

オクラのうぶ毛を取るには、まな板の上で塩を振ってすりこむ「板ずり」をする人が多いかと思います。もちろんこれでもよいのですが、わざわざまな板を広げてやるのが面倒…という場合は、オクラが入っているネットを使いましょう。

オクラは売り場でたいてい緑色のネットに入っていると思いますが、ネットから出さずにネットごと水で洗って、そして塩をかけて表面をこするように洗います。あまり強くもんでしまうとオクラがねじれて割れてしまうので、オクラをあまりねじらないよう、「もむ」より「こする」イメージで洗ってください。

ちなみにオクラは、頭の部分を切り落としてからゆでる人もいますが、それだと中身の栄養分が流れ出てしまうので、頭を切り落とすというよりガクの固いところだけを「そぐ」イメージで切りとるのがおすすめです。

ところでオクラは、生でも食べることができます。ゆでたほうがネバネバは強くなりますが、時間がないときや、あまりネバネバ感を出したくないときは、生のまま調味料を和えてもよいでしょう。

【枝豆】うぶ毛を取るついでにおいしく!

枝豆
出典:写真AC

枝豆は塩ゆでにする人が多いと思いますので、下処理の時点からもう塩味を入れるのを兼ねてしまいましょう。

キッチンばさみで枝豆のさやの両端を少し切り落として、塩と一緒にボールに入れてもみ込みます。両端を切ることで塩がしみ込みやすくなるのです。枝豆は前述のオクラと違い、アクがあるため必ず塩もみが必要なので、どのみち下処理するなら、ついでにおいしくしたいですよね。

スーパーで売っている枝豆はだいたい1袋150~200gくらいだと思いますので、小さじ2くらいの塩がちょうどよいです。しっかりめの塩味にしたいときは大さじ1くらいでもOK。1分ほどもみこんだらそのまま沸騰したお湯でゆでれば塩枝豆の完成です!

夏野菜には植物の神秘がつまっている!上手においしくいただこう

この記事の冒頭で、枝豆やオクラのうぶ毛は、空気中の水分を吸収するのにも役立っていることをご紹介しました。植物は根だけで水分を吸っていると思われがちですが、むし暑い日本の夏に育つ夏野菜にとっては、空気中の水分も重要。

オクラに関してはなんと、湿度の高い日なら1日で5cmくらい伸びてしまうほど空気中から水分を得ています。植物ってすごい!と思わずにはいられない事実ですよね。

調理時には「ちょっと邪魔だな」と思ってしまうヘタやトゲ、そしてうぶ毛たち。ぜひ上手に対処することで、おいしくたくさん食べましょう!

■執筆/植松愛実
本業の気象予報士と副業の料理人、2足のわらじを履く主婦。誰かに教えたくなるお天気の豆知識や災害に備えるコツ、「食」に関する情報を中心に発信中。

編集/サンキュ!編集部

 
 

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