【管理栄養士監修】賞味期限切れの「オリーブオイル」はいつまで食べられる?
2020/05/28
健康や美容の面からすっかり人気のオリーブオイル。この記事では、そんなオリーブオイルの賞味期限と賞味期限が切れた場合についてご紹介します。オリーブオイルの賞味期限を切らしてしまって困っているという人はぜひ読んでみてください。
オリーブオイルの賞味期限
今回は、オリーブオイルの賞味期限と賞味期限が切れた場合についてご紹介します。
オリーブオイルは日本の食卓にも浸透し、近所のスーパーなどでも手軽に手に入れることができるようになりました。オリーブオイルを使用するにあたり、気になることの1つとして賞味期限があるでしょう。
買ったのはいいけれどなかなか使い切れない、ギフトで貰ったけれど気づいたら賞味期限が切れていたという経験をされた人も多いのではないでしょうか。そんなとき、オリーブオイルがいつまでもつのか、賞味期限が切れても使用できるのかを知っていれば、焦りや不安が取り除けるのではないでしょうか。
オリーブオイルの賞味期限について学び、オリーブオイルをおいしく安全に食べましょう。
賞味期限と消費期限の違い
ここで消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。※1
消費期限とは、賞味期限と同じように保存してた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。※1
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。※2
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【状態別】オリーブオイルの賞味期限
まずは、保存方法や状態別のオリーブオイルの賞味期限がどれくらいあるのかについてまとめていきます。
賞味期限は未開封を前提に記載されているので、開封済みの場合などは実際よりも賞味期限が短くなると考えましょう。
未開封のオリーブオイル
オリーブオイルの賞味期限は、国際オリーブオイル協会では瓶詰後、12カ月~18カ月とされています。具体的な期限については、オリーブオイルが入っている容器に記載されています。※1
オリーブオイルの賞味期限は、瓶詰後12カ月~18カ月とされていますが、実際はオリーブの収穫時期や収穫方法、抽出の方法などによって多少変化します。
開封後のオリーブオイル
オリーブオイルが入っている容器に記載されている賞味期限は、未開封が前提となっているため開封後はなるべく早めに使い切るようにしましょう。オリーブオイルに火を通さずにそのまま使用する場合は、開封後2カ月を目安に消費するように心がけましょう。開封してから時間が経過したものは加熱用として使うことをおすすめします。※1
オリーブオイルの味や香りは徐々に落ちていきます。そのため開封後はなるべく早く使い切るようにし、賞味期限内であっても、嫌なにおいがしたりドロリとしていたら使わないようにしましょう。
エキストラバージンオイル
エキストラバージンオイルの賞味期限は瓶詰後18カ月とされています。※1 こちらも具体的な期限が容器に記載されています。
エキストラバージンとは、精製などの科学的処理を一切行わずにオリーブの果実を絞ってろ過したものを指します。また、酸度という酸化の度合いが0.8%以下で風味がよい最高品質のものでもあります。エキストラバージンオイルは酸化しにくいと言われますが、一般的に生食用として使用されるので、早めの消費を心がけましょう。
オリーブオイルの賞味期限を伸ばす方法
オリーブオイルは風味を楽しみながらおいしくいただきたいものです。しかし、開封後3カ月以内にはなかなか使いきれないという人も多いのではないでしょうか。できるだけ長期間おいしく食するためには、正しい取り扱いをすることで酸化を防ぐことが大切です。
常温で保管する
オリーブオイルを冷蔵庫で保管している人も多いのではないでしょうか。しかし、オリーブオイルは冷蔵庫で保存すると白い沈殿ができたり凝固してしまいます。温度が上がると元に戻りますが、繰り返すことで風味が飛んでしまうので、冷蔵庫ではなく常温で保管するようにしましょう。
直射日光と高温はNG
オリーブオイルは直射日光と高温もNGです。直射日光が当たる窓際や、高温になるコンロの側には置かないようにしましょう。
オリーブオイルをおいしく食せる期間は正しい取り扱いをすることで伸ばすことが可能です。オリーブオイルは、直射日光や高温を避け、冷暗所で保管するようにしましょう。※1
賞味期限切れのオリーブオイルはいつまで食べられる?
賞味期限切れのオリーブオイルを食せるかどうかは、品質に異常がないかどうかで判断してください。
保存状態が極めて良好であれば3年経っていても大丈夫とも言われる生産者もいらっしゃるようです。しかし、酸化はどんどん進行しているので、5年以内だから大丈夫といった判断をするのではなく、嫌なにおいやドロリとしていないかを確認し、異常がなければ使用するというようにしてください。※1
賞味期限切れのものはそのまま食するのではなく、加熱用として使用することをおすすめします。特に異常がなく、加熱用として使用する場合でも、早めの消費を心がけましょう。
賞味期限切れのオリーブオイルの使いみち
賞味期限の切れたオリーブオイルにはマッサージに使うといった手軽な方法から、キャンドルや石鹸づくりなど、意外と活用法があります。
オリーブオイルの賞味期限をつい切らしてしまった場合、食するのは抵抗があるけれど、かといってそのまま捨てるのもためらわれるという人も多いのではないでしょうか。そういった場合は、食する以外で賞味期限の切れたオリーブオイルを活用しましょう。ただし、嫌なにおいがするなど明らかに品質に異常がある場合はあきらめて捨てましょう。
ここでは賞味期限の切れたオリーブオイルの活用法の一例をご紹介します。ぜひ自分なりの活用法を見つけて消費してみてください。
キャンドル
賞味期限の切れたオリーブオイルが大量にあるという場合には、キャンドルづくりがおすすめです。賞味期限切れのオリーブオイルを凝固剤で固めるだけなので簡単につくることができます。クレヨンで着色したり、アロマオイルで香りをつけることもできるので、オリジナルのキャンドルがつくれます。
石鹸
石鹸づくりは賞味期限切れのオリーブオイルが大量にある場合に試してみてください。こちらはキャンドルづくりよりも難易度が高めです。石鹸をつくる際には苛性ソーダが必要なのですが、苛性ソーダの取り扱いには十分注意してください。
オリーブオイルをおいしく食そう!
オリーブオイルの賞味期限と賞味期限が切れた場合についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。オリーブオイルは賞味期限内で開封後は早めに使い切るように心がけましょう。賞味期限が切れたオリーブオイルを食する場合は品質に異常がないかを確認してください。食するのに抵抗がある場合は、ぜひご紹介した活用方法を試してみてください。
オリーブオイルの風味は、徐々に失われていきます。そのため、オリーブオイルは賞味期限内に消費するようにし、開封後はできるだけ早めに使い切りたいところです。
しかし、どうしても使い切れないということや、ついうっかり賞味期限を切らしてしまうということもあると思います。その際は、嫌なにおいやドロリとしていないかを確認しましょう。
賞味期限が切れたからと言って直ちに食せなくなるわけではないですが、オリーブオイルをおいしく食べるために正しい取り扱いをし、早めの消費を心がけましょう。