【管理栄養士監修】「カレー」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/09/05
この記事では「カレー」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
カレーを食べると太りやすい?
カレーは太りやすいと考えるかたも多いのではないでしょうか。
一般的にイメージするカレーは脂質も多く、決して低カロリーとは言えません。注意して食べないと太りやすい料理と言えるでしょう。とはいえカレーにもさまざまな種類があり、具材などによってもカロリーは変わってきます。
カレー1食分のカロリー
カレーをつくる際に、使われるカレールー1かけら(20g)あたりのカロリーは102kcalです。このうち61.38kcalを脂質が占めています。
カレールーだけだとそれほど高カロリーに見えませんが、ここにごはんや具材のカロリーが加わってきます。ここからは、カレーの種類別に1食あたりのカロリーを紹介します。
ポークカレー
ここでは、ごはん260gとそれぞれのカレーを盛り合わせた場合を紹介しています。野菜にじゃがいもやたまねぎ、にんじん、お肉に豚肩肉を使ったポークカレーのカロリーは859kaclです。
ビーフカレー
野菜にじゃがいもやたまねぎ、にんじん、お肉に牛肩肉を使ったビーフカレーのカロリーは838kaclです。
ポークやチキンカレーにも同じことが言えますが、肉の部位によってカロリー数値に変動があるため、脂身が多い部位ほどカロリーが高くなります。
チキンカレー1皿あたりのカロリー
皮つき鶏もも肉とバタラーライスを使ったチキンカレーのカロリーは857kaclです。
皮つき鶏もも肉は100gあたり200kcalですが、皮をとるだけで116kcalに減るので、大幅にカロリーダウンできます。また、鶏肉も部位によってカロリーに幅があり、あっさりとした鶏ささみ肉を使用すれば、100gあたり105kcalまで減らすことができます。
カレーの炭水化物量は?
カレールー1かけら(20g)あたりの炭水化物量は8.94gで、そこから食物繊維を差し引いた糖質量は8.2gです。
もちろん、ごはんや具材を組み合わせて「カレーライス」として食べると、炭水化物量は大幅に上昇します。さきほど挙げた3種類のカレーライス1食分の炭水化物量は下記のとおりです。
●ポークカレー:129.17g(糖質量124.5g)
●ビーフカレー:129.07g(糖質量124.4g)
●チキンカレー:97.4g(糖質量93.93g)
ここで紹介した中では、野菜の種類や量・カレールー使用の有無・ライスの種類によって、チキンカレーは炭水化物量が少なくなっています。ほかのカレーであっても、炭水化物を多く含む野菜の量を減らしたり、カレー粉を使ってとろみを少なくつくったり、ライスに工夫を凝らすことで炭水化物量を抑えることが可能です。ただし、いずれにしても糖質制限をしている場合などは、ライスを減らさない限り注意が必要です。
カレーを食べる際のポイント
厚生労働省の発表した日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、30~40代の女性の推定エネルギー必要量(kcal/日)は2,050kcalとされています(身体活動レベルⅡの場合)。
このことから、カレーを食べると1日に必要なカロリー量のおよそ半分を摂取してしまうため、食べすぎに注意する必要があることがわかります。
ここからはカレーを食べる際のポイントを紹介します。どうしてもカレーを食べたくなってしまったときの参考にしてください。
具材を油で炒めない
ダイエット中であれば、カロリーをできるだけおさえる必要があります。まずは高カロリーである脂質を控えるために、カレーを手づくりをする場合は、具材を炒めるときの油を控えましょう。
テフロン加工などと呼ばれるフッ素樹脂でコーティングされたフライパンを使うと、少量の油で炒めることが可能です。また、具材を炒めずにゆでたり、電子レンジを利用したり油を使わずに下ごしらえするのもいいでしょう。
具材選びを工夫する
具材もできるだけカロリーの低いものや、糖質の高くないものを選びましょう。
肉類の代わりに魚介類を具材にしたり、肉もできるだけカロリーの低い部位を選んだりするとよいでしょう。また、脂身や皮を除くことでカロリーをカットすることができます。
根菜類や甘みのある野菜には糖質が多く含まれているので、じゃがいも・玉ねぎ・にんじんの使用量を減らしたり、ブロッコリーやほうれん草などの糖質の少ない緑色の濃い葉野菜、水分の多いトマト、なす、きのこなどに置き換えたりすることをおすすめします。
カロリーオフの商品を選ぶ
カロリーが気になるなら、具材だけではなくルーにも注意が必要です。近年では、カロリーオフをうたったカレールウも登場しています。カロリーオフの商品を利用するのも1つの方法でしょう。
また、糖質を抑えたい場合は、糖質オフの商品を選んだり、小麦粉の入ったカレールーではなくカレー粉を使ってつくることをおすすめします。
ごはんの量を調節する
カレーのカロリーを考えるときにはついつい脂質に注目してしまいがちですが、もっとも注意すべきはごはんの量です。
ポークカレー1食分のカロリーは859kcalですが、このうちごはんのカロリーは437kal(260g)と約半分近くを占めています。ついついごはんを食べすぎてしまうのも、カロリー過多になる一因と言えます。まずは、ごはんの量を減らすことが先決です。
ごはんの量を減らす代わりに野菜、海藻、きのこなどの食物繊維を多く含むおかずを合わせると、噛み応えがあるので満足感を維持しやすくなります。食物繊維の摂取を増やすことで、腸内環境を整えて便秘を改善したり、体内の脂質や糖質を排出してくれる働きも期待できます。
また、雑穀や押麦をブレンドしたごはんを食べることで、食物繊維を白米よりも多くとることができます。ほかにもしらたきや寒天をご飯に混ぜて食べるのもおすすめです。
カレーを食べるなら量に注意!
カレーは高カロリーのメニューですが、できるだけ脂身や皮なしの肉や魚介類を具材にしたり、炒めずに調理したりすることで、カロリーを減らせることがわかりました。
カロリーが気になる場合は、カレーを食べる時間帯は夜ではなく朝か昼にし、摂取した分のカロリーはできるだけ消費できるよう、意識して体を動かすようにしましょう。
今回ご紹介した方法を参考にしながら、カレーを楽しみましょう。